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米国ユダヤ・ロビーの「左右」の顔とその本体【M.フレイタス:IAR-Noticias】(後半)
これは下記の投稿の続きです。
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http://asyura2.com/0601/war80/msg/285.html
投稿者 バルセロナより愛を込めて 日時 2006 年 4 月 23 日 08:26:15
米国ユダヤ・ロビーの「左右」の顔とその本体【M.フレイタス:IAR-Noticias】(前半)
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なお今回の訳文中に、やや見慣れない、著者のマニュエル・フレイタスの造語、あるいはひょっとして中南米ではよく言われているのかもしれない表現が使われています。余計な意訳はせずにそのまま翻訳してみました。
たとえば、
超国家資本主義(原文:el capitalismo trasnacional)
「国境の無い」超国家資本主義(原文:el capitalismo transnacional "sin fronteras")
シオニスト帝国資本主義(原文:el capitalismo imperial sionista)
超国家シオニスト資本主義(原文:el capitalismo sionista trasnacional)
「資本に国境は無い」のが当たり前で、わざわざ「超国家」を付けその上に「国境の無い」を付けるというのは、随分と念を入れた使い方です。また下の二つはどのように定義してよい表現か苦しみますが、これもネオリベラル経済に世界で最も苦しめられ続けてきたラテンアメリカの、しかもその最も新しい悲劇的な経済崩壊を味わわされたアルゼンチン人としての激しい実感を込めた表現なのでしょう。
しかし「超国家的な資本主義」と「超国家的なシオニズム」、そして国境など考慮にも及ばない帝国主義を合体させた、実に的確な表現とも言えます。ラテンアメリカの民衆こそ、シオニスト・ユダヤが中心を占める、この1世紀間の欧米帝国主義とネオリベラル経済のために、最も苦しめられ言うに言われぬ差別と莫大な被害を受けてきた人たちです。本当の「ホロコースト」があるのなら彼らこそその真の被害者でしょう。
またこの訳文の中で「ユダヤ・ロビーを形作る」とされている者たちの中には非ユダヤ人ではないかと思われる(いわゆる「隠れ」なのかもしれませんが)人物も混じっているようですが、これは、たとえその本人が非ユダヤ人であってもユダヤ・ロビーを代表する「顔」として機能している、という意味だと思います。
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http://www.iarnoticias.com/secciones_2006/norteamerica/0030_dos_caras_lobby_judio_17abr06.html
【(前半)から続く】
●クリントンのユダヤ・ロビー
中東政策ワシントン研究所(WINEP:the Washington Institute for Near East Policy)は1985年に、その後にAIPACの所長になるマーティン・インダイク(Martin Indyk)の責任の下に作られたのだが、クリントン政権の中でネオコン・ロビーの『シンクタンク』と同様の役を果たした。それは現在ブッシュ軍国主義政権で国家安全保障ユダヤ人研究所が果たしている役割と同じである。
そのどちらも、米国と全ての資本主義世界で最強のシオニスト圧力団体AIPACの支流である。
そして両方のユダヤ・ロビーの相互補完的な機能(右側が共和党、左側が民主党のロビー)を指し示す重要なデータとして、WINEPの創設者であるマーティン・インダイクが以前の米国イスラエル公共問題委員会(AIPAC)調査委員長であったことを述べれば十分であろう。
我々が今まで述べたように、またペトラスが警告するように、親イスラエル・ロビーの権力はAIPACや政治活動委員会(PAC)、そして何百もの公式・非公式の地方組織を統率し、それらは議会、大手メディア、金融機関、年金基金とキリスト教原理主義組織に対する影響力と主導権を増大させるのである。
米国の市民権を手に入れた後でインダイクは、1993年にクリントン大統領の特別顧問、そして国家安全保障委員会の中東担当責任者となった。そのもっと後になって彼は駐イスラエル大使に、また中東と東南アジア担当の国務省次官に任命された。
今日WINEPはデニス・ロス(Dennis Ross)に率いられるが、彼は中東和平プロセスでクリントン大統領の顧問としてふるまった。それらの研究者たち【訳注:WINEPに含まれる者を指す】とネオコン系統のその他の研究所に所属する者の中に、ロバート・サトゥロフ(Robert Satloff)(政治担当主任)、パトリック・クローソン(Patrick Clawson)(調査担当主任)、マイケル・ルービン(Michael Rubin)、マーティン・クラマー(Martin Kramer)が見出される。
中東の憲兵として、そして「イスラムの拡大」およびアラブ世界で「テロリスト」国家の拡大に対抗する米国の欠くべからざる同盟者として、イスラエルを米国の戦略概念の中に押し込んだのはWINEPであった。
クリントン政権でのユダヤ・ロビーの実行部隊は、後にブッシュ息子の時代にシオニスト鷹派が実行に移した中東のための論理と戦略の推進者だったのだ。
WINEPのテクノクラートと官僚たちは、2000年7月のキャンプ・ディヴィッドにおけるパレスチナとイスラエルの和平を交渉した会議で、クリントンに最も近い顧問たちの中にいた。
米国の代表はイスラエル首相エフッド・バラクの立場に文字通り付き従った。現在中東でのブッシュの外交政策をコントロールするネオコン・ロビーの構成員が行っていることと同様に、この紛争の解決に独自の提案を出すことも無かったのである。
そのうえに、クリントン時代のシオニスト・ロビーは、マーク・リッチ(Mark Rich)に大統領による赦免を行わせると言う、米国史上最大級の職権乱用事件を引き起こしたのである。リッチは国外に逃亡したFBIの最大級のお尋ね者で、滞納した税金を払う前に米国の市民権を捨てていたのだった。【訳注:マーク・リッチは巨額の脱税や不正な商取引による摘発の直前1983年にスイスに逃亡、その後、元妻が民主党に多額の献金を行い、また同様に献金を受けていたADLのフォックスマン、およびイスラエル政府の圧力によって、2001年にクリントンの任期終了数時間前に彼を赦免させた。】
クリントンの政府は、シオニストの圧力を受けたロビーに動かされて、毎月6千人もの子供を殺している経済制裁を終わらせるように求める人々の声を無視して、イラクに対する予防処置的爆撃を開始した。
こういった歴史的な明確さと証拠によって、その他の事柄を見ても、ユダヤ・ロビーが決してブッシュの鷹ども『専門の』創造物ではありえないことが解る。それは、民主党であろうが共和党であろうがホワイトハウスにその権勢を投げかける超国家資本主義シオニズムの、共に働く二つのラインを表しているのである。
●シオニスト権力の殿堂
(あるいは、あらゆるロビーの母胎)
多くのアナリストたち(チェイニーやラムズフェルドの右派ユダヤ・ロビーを騒ぎ立てる者たち)は、民主党ケリーの大統領選挙への立候補が『左側』リベラルのユダヤ・ロビーによって推進されたことについては一言のコメントも発しようとしない。それらはウオール・ストリートの企業と投資家のエキスを具現化したものであり、その中にはジョージ・ソロス、デイヴィッド・ロックフェラー、そしてビル・ゲイツに次ぐ地上2番目の金持ちであるウォーレン・バフェットが含まれていた。
彼らの全ては『左側』リベラルのユダヤ・ロビーの歴史的な砦である三極委員会の重要な構成員である。
三極委員会は1973年7月にデイヴィッド・ロックフェラーに主導されて作られたものであり、多国籍企業、金融機関そして政治勢力の各権力間の同盟を強化するものである。その同盟は、米国社会と世界中の第一線の部門にその影響が及ぶ権力の網によるものなのだ。
その創始者たちの主要な『頭脳』の中に、ズビグニュー・ブレジンスキーの名が見つかる。彼はカーターの外交戦略の作成人だったのだが、クリントンに随伴したシオニスト・ロビーの『思想的』導師であり、ケリーの選挙キャンペーンの裏に潜む理論的な師範である。
三極委員会(TC)は、伝統保守的資本主義の思想的な残り滓と共に終了しようとしていた計画の総合を代表していた。それは冷戦の終結とソ連の消滅と共にその確固たる地位を失う運命にあった。
その三極主義の『新秩序』(逆説的にだが米帝国の古い企業同盟によって推進された)は、核と宇宙の時代の新しい指導階層によって輪郭が引かれたのだった。
ビル・クリントンにせよ、ジェイムズ・カーター、およびその他の最近50年の米国大統領たちにせよ、外交問題評議会(CFR)、三極委員会、そしてビルダーバーグ・グループの最奥部から出てきた。それらは超国家資本主義シオニスト権力の中枢である。
外交問題評議会(CFR)は全地球的な超国家資本主義の強大な中心的組織を形作っている。その輪郭は公的にはほとんど知られていないがその能力はきわめて高く、米国においても欧州においてもそれぞれの分野と権力グループの中で、最も高いレベルの権威と影響力を持つおよそ3600人で構成されているものだ。
それはその本部で、世界の生産と流通と金融に関して少数の巨大な、国家よりも強大な、多国籍企業による圧倒的な支配を実現させる超国家的シオニスト資本主義の、中枢となる組織網を統合するのである。
経済、社会、政治、文化等々の中であらゆるタイプの修正をもたらすこれらの巨大グループあるいは巨大企業に、世界中の資本が圧倒的な割合で集中していることは、間違いなくシオニスト資本主義帝国の世界権力によって仕掛けられたグローバリゼーションの最も明確な現れであろう。
この『国境の無い』超国家資本主義は次の二つの基本的な柱の上に取り付けられている。すなわち、情報化された思惑的な投資(ウオール・ストリートにその縄張りを持つ)、および最新式の軍事・産業テクノロジー(その最高に進歩したものは米国の軍産複合体に集中する)である。そしてそれが、外交問題評議会(CFR)の機能的な構造に総合された形で現れてくるのだ。
この多国籍シオニスト資本主義の中心にあって膨らみつつある目的は、天然資源と経済・生産システムのコントロールと支配である。それはその擁護者と理論家たちが『市場政策』と呼ぶものである。
この地球規模の超国家資本主義は、各国家とその資源および経済・生産システムの所有者である。それは単に従属的な世界についてだけではなく、資本主義の中心的な国々においても同様なのだ。
したがって従属的な政府も中心的な政府も、(左側あるいは右側による)「飛び地の支配人」なのである。そこでは、その様々な変形を伴ってはいても、同じ経済計画と、同じ線に沿った政治的・社会的コントロールの戦略が実行されている。
ワシントンのユダヤ・ロビー(左側あるいは右側による)はあらゆるレベルによる超国家資本主義の作戦を計画化する。しかしその戦術的なデザインは、ワシントン合意【訳注:構造調整プログラムを強制するIMFの「援助」を定めた合意】の謀議の席に着く大物の議長や重役たちの頭の中にあるのだ。つまり『実体的権力』からの執行要求なのである。
ブッシュとその軍国主義者どもは、クリントンと銀行屋一座がそうであったのと同様に、この超国家シオニスト資本主義の戦略的必要性から出てきた期限付きの実行部隊なのだ。それは、『鷹派』と『穏健派』や、『右側の』ロビーと『左側の』ロビーの間にある見せ掛けの競争をはるかに超えたものであり、経済−科学−技術−軍事の総合的な相互関係の中で機能する。
クリントン、ルービンそしてワシントン合意は(90年代に)自由市場と国境の無い資本主義の『経済バブル』を、地球上の全てに対する支配戦略としての『民主主義システム』を伴って、打ち立てたのである。そしてそれは第一に「米国の裏庭」ラテンアメリカで実行された。
しかし同時に(帝国の『軍国主義者』を使いながら)クリントン民主党政権は、東ヨーロッパの旧共産圏の国々にまで資本主義を拡張させる目的を持って、ユーゴスラビアへの軍事侵略を行った。
外交問題評議会は、すでに言われてきたように、この『国境の無い』超国家資本主義の中枢神経を形作っている。
その権力の網は全地球的な現実のモデルの推進に務める諸組織の複合体を通して実現される。それらの組織の主要なものは、
The Hudson Institute、The RAND Corporation、The Brookings Institution、The Trilateral Commission(三極委員会)、The World Economic Forum、Aspen Institute、American Enterprise Institute、Deutsche Gesellschaft für Auswärtigen Politik、Bilderberg Group、Cato Institute、Tavestock institute、そしてCarnegie Endowment for International Peace、などといったものである。
これらのシンクタンクつまり『頭脳の銀行』の全ては、テクノクラート、各大学の科学者と研究者、米国や欧州やその他世界中の大学卒業者の中でもっとも優秀な者たちを一同に集めている。
その戦術的・戦略的な機能はつぎのことである。世界中にある危険とチャンスを突きとめること。CFRの内部でグループ分けされる諸利益の強さと弱さを評価すること。そして超国家資本主義の構造を展開するあらゆる場所での戦略・戦術・実行の幅広い計画を実現させること。
CFRは、金融機関と巨大産業、マス・メディア機関、研究・学術機関、軍の最高ランク、そして政治家と官僚、および大学と各研究施設や学校の幹部たちをその中核とする。
超国家資本主義シオニズムのさまざまに異なる作戦は、ニューヨークの座【訳注:具体的にはウオールストリート】を伴って、テクノクラート、官僚、ワシントン合意(実体的な資本家権力の最高表現)の大物『議長』からやってきて、外交問題評議会の中に持ち込まれ結実されることになる。
米国経済のおよそ80%をその手で動かす「フォーチュン500」の企業の社長や重役や投資家の過半数がCFRのメンバーである。彼らは2千5百万人以上を雇い、米国の国内総生産の2.5倍に相当する市場の価値を手にしている。
この「フォーチュン500」というのは、雑誌「フォーチュン」が毎年公表するランキングによる米国の上位500の企業のことである。
1945年の創設以来、CFRは、地政学的な分析の手段として最も権威を持ち影響力の大きい国際的な出版物をその広報担当としてきた。フォーリン・アフェアーズである。専門家たちは「今日『フォーリン・アフェアーズ』に掲載されることは、明日には米国の公式な外交政策に形を変える」と主張する。
CFRにはシオニスト・ユダヤ・ロビー(右側と左側)の情報における権力が集中する。CNN、CBS、NBC、The New York Times、The Daily Telegraph、Le Figaró、The Economist、The Wall Street Journal、Le Monde、The Washington Post、Time、Newsweek、US News & World Report、Business Week、RTVE等々、全てがCFRを校正する企業の網の手中にあるのだ。【訳注:RTVEはスペインの元国営放送局で、スペイン語圏を中心に地上TV、衛星TVとラジオ局を持つ。】
CFRはその戦術の各段階の中で、シオニスト帝国の資本主義の、超国家化され全地球化された局面での地政学的・戦略的な分析と計画化の強大な中心を形作る。
同時にまたHarvard、MIT(Massachussets Institute of Technology)、 Columbia、 Johns Hopkins、Princeton、Yale、Stanford、Chicagoなどといった主要大学と各部もCFRの構成メンバーである。またそれらの卒業者は米国政府の重要な150の地位に就く専門家たちの大部分を占めている。それには軍の高官たちも含まれている。
CFRの『全てをまとめる』権力の例として、その目だったメンバーのいくつかを取り上げてみることができるだろう。たとえば、デイヴィッド・ロックフェラー、ヘンリー・キッシンジャー、ビル・クリントン、ズビグニュー・ブレジンスキー、ジョージ・H.W.ブッシュ、元国務長官マディリーン・アルブライト、シオニストの投資家ジョージ・ソロス、最高裁判事ステファン・ブレイヤー、ローレンス・A.ティシュ(Lowes/CBS放送局の会長)、前国務長官コリン・パウエル、ジャック・ウエルシュ(ジェネラル・エレクトリック社会長)、W.トーマス・ジョンソン(CNNの会長で現在はAol/Time-Warnerの社長)、キャサリン・グラハム(故人:Washington Post / Newsweek / International Herald Tribuneグループの会長)、リチャード・チェイニー(米国副大統領、ジョージ・ブッシュ父時の国防長官、石油企業ハリーバートンの元社長)、サミュエル・「サンデー」・バーガー(クリントン大統領時の国家安全保障担当補佐官)、ジョン・M.ドイッチ(クリントン大統領時のCIA長官)、アラン・グリーンスパン(元CFR会長)、スタンリー・フィッシャー(元IMF総裁で現在はシティー・グループの社長)、アン・クルーガー(元IMF副総裁)、ジェームズ・D.ウォルフェンソーン(元世界銀行総裁)、ポール・ヴォルッカー(元CS First Boston Bank総裁で元CFR会長)、ジョン・リード(シティー・グループの社長で元会長);エコノミストであるジェフリー・サックス、レスター・スーロウ、マーティン・フェルドマン、リチャード・N.クーパー;元財務長官、元ゴールドマン・サックス会長で現シティー・グループの副社長であるロバート・E.ルービン、IBM会長のルーイス・V.ガーストナー、共和党議員ニュート・ギングリッチ、そしてブッシュ大統領の安全保障問題担当次官のコンドリーサ・ライス【訳注:この役職名は以前のもので現在は国務長官】、ブッシュ政権の通商代表部ロバート・ゼーリック、またエリオット・エイブラムス、ウイリアム・ペリィ、マーク・ファルコフ、ポール・ウォルフォヴィッツ(『右側』ユダヤ・ロビーの頭脳で現在の世界銀行総裁)、リチャード・N.パール、そしてリチャード・アーミテイジなどなと、他にも大勢いる。
これらのいま採り上げた人物たちは、世界中方々の天然資源と経済・生産システムに対して主導権を発揮している超国家シオニスト資本主義の、実践的・戦略的な構造をコントロールするユダヤ・ロビーが持つ『二つの顔』を形作っている。
その存在を調査したい人がいるなら、ニューヨーク市68番通りパーク・アヴェニューの角に居を構えるCFR本部を訪れてみたらよい。その活動と3600名を越すメンバーの名簿の公式文書が載せられた年次収支報告のパンフを手に入れることが出来るだろう。
●総括として
いわゆるユダヤ・ロビー(『右側』と『左側』)は、戦略家とテクノクラートの機構によって形作られている。それは世界にある数少ない拠点によって拡大された超国家資本主義の、産業、技術、軍事、金融、そして情報の組織網を操作するのである。
ユダヤ・ロビーは決して(ネオコン『右翼の顔』の分析家が断言するように)イスラエル国家を代表するばかりではなく、むしろ一つのシオニスト世界権力を代表しているのだ。それはイスラエル国家と同時にアメリカ合衆国の所有者でもある。そしてまた天然資源と経済・生産システムを持つ残りの国々の支配者でもある。
このロビーはホワイトハウスにばかりいるのではなく、むしろあらゆるレベルでこの超国家資本主義の機能のすべてを包み込んでいるのだ。その戦略デザインは銀行と多国籍企業シンジケートの大物支配者と重役たちの頭の中にある。彼らはワシントン合意の中にその座席を持ち、この地球をケーキででもあるかのように切り分けるのだ。
この世界的で相互的、そして全面化された権力のデザインは、国々とその政府を「飛び地の支配人」に変える財政、産業、サービスにおける資本同士の同盟と連絡の際限の無い網を通して、具体化されるのである。
左翼も右翼もこの『全面化された』権力について語らない。理由は簡単だ。右も左も、この惑星をコントロールする超国家資本主義の計画と戦略に(対決するかのような格好だけを見せて)渾然一体となっているからである。
我々の中に戦略的な理解(知識と認識の革命的な『第三の立場』)の新しいシステムが登場しない間は、地球を支配する世界的な権力は『左翼』と『右翼』という見せ掛けのオプションを永続化させるであろう。
そしてブッシュと共和党の鷹どもの『右側の』ユダヤ・ロビーは――予想通りのことだが――リベラル民主党の『左側の』ユダヤ・ロビーに取って代わるであろう。それは世界的なシオニスト帝国が作る同一のラインに沿って連続する戦略なのである。
そして世界は(理解の仕組みの戦略的な方向転換が起こらない限り)今までと同様であり続けるだろう。一貫した方向と、分裂した頭脳で。
【以上、翻訳作業終り】