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青年の遺志に共感し墓参り
「さらば外務省!」の天木直人さん
前レバノン特命全権大使で、著書「さらば外務省!」で話題を呼んだ天木直人さん(58)が16日、京都府宇治市を訪れ、報道写真家を目指す途上、20歳で夭折(ようせつ)した青年の墓参りをした。「戦争の現実を伝えたい」とイラクやレバノンを1人で訪れていた青年の遺志に共感を寄せ、近く発売される自著でも青年の写真や足跡を紹介している。
青年は小西紀彦さん=同市琵琶台。昨年2月、旧ユーゴスラビアを旅して帰宅した直後、消化器破裂で急死した。専門学校を中退後、イスラエルやイラク、レバノンなどを旅して写真を撮りためていた。「イラクやシリアは米国の言うように悪の国なのか。どんな環境でも笑顔を忘れない子どもたちの姿を伝えたい」と、ひたむきに報道写真家を目指していた。
天木さんの「さらば外務省!」を、線を引きながら読んでいたのを知った小西さんの両親が、知人を通じて写真を天木さんに送ったことで2人の縁ができた。
天木さんはレバノン特命全権大使だった2003年、中東の状況を踏まえ、米国のイラク攻撃を止めさせるべきだと外務大臣あてに公電を送り、外務省を去った。
近く発売される「外交力でアメリカを超える」(かもがわ出版)では、バグダッドでがれきを背にほほえむ三姉妹を撮った、小西さんの遺作を巻頭に置いた。2ページを割いて「平和の大切さを個人的なものとして受け止めた若者」と紹介している。
小西さんの両親とともに墓前で手を合わせ、著書を捧げた天木さんは「生きている間に会って、思いを伝える方法などをアドバイスをしたかった。小西君のように、平和の問題から目をそむけないよう、若者たちに訴えていきたい」と話した。
http://kyoto-np.jp/article.php?mid=P2006041600158&genre=C4&area=K20