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ブッシュ・小泉後の日米関係(3/20)【日経】
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投稿者 ワヤクチャ 日時 2006 年 4 月 15 日 20:22:44: YdRawkln5F9XQ
 

ブッシュ・小泉後の日米関係(3/20)【日経】
http://www.nikkei.co.jp/neteye5/sunohara/index.html

ブッシュ米政権が公表した「米国の国家安全保障戦略」(ブッシュ・ドクトリン)の文書〔著作権:AP.2006〕
 ブッシュ米大統領は16日、新たな「国家安全保障戦略」の報告書をまとめ、公表した。2002年9月に発表した先の報告書では、単独主義(ユニラテラリズム)傾向を強めていた政権の性格を反映して、対イラク開戦の理論的な根拠にもなったと言われる先制攻撃論を展開したのは記憶に新しい。
 約3年半ぶりの更新となった今回の報告書でも、核兵器など大量破壊兵器を持つ「敵性国家」に対しては先制攻撃も辞さないとする「ブッシュ・ドクトリン」を堅持している点に変わりはない。ただ、国際紛争の解決手段として武力行使だけでなく、外交交渉の重要性にも言及。以前に比べ、国際協調にも目配りをした内容になっているところに真新しさがあるようだ。

日米同盟は空洞化?

「現在の世代では最も緊密な関係がある」――。国際協調の具体例として、「同盟」の有効性に何度も言及している報告書は、現在の日米同盟についてこう表記している。確かに、ブッシュ政権発足当時はアーミテージ前国務副長官やケリー前国務次官補(東アジア・太平洋担当)、グリーン前大統領補佐官(国家安全保障会議上級アジア部長)ら多数の知日派を擁した甲斐もあって、日米関係の成熟度は一気に増した感が強かった。

 だが、アーミテージ氏に始まり、グリーン氏までが政権を去った今、ワシントンではこんな声がそこかしこでささやかれ始めている。「このままでは日米同盟は空洞化していくのではないか…」

トップ同士の絆だけ

 クリントン政権時代に日米安保問題を一手に引き受け、今も精力的に日米問題を論じている米戦略国際問題研究所(CSIS)のキャンベル上級副所長は言う。

「ブッシュ政権以前の日米同盟を振り返ると、トップレベルでの親密度、個人的信頼関係は成立しなくても、その下部構造を支える事務方の強固な絆で持っていた。V字構造の同盟だったといってもいい。それがアーミテージ氏らのおかげもあって、ブッシュ政権1期目には上から下まで強い一体感を持った、密接な同盟関係になった。一本の線のような同盟だ。だが、今はグリーン氏らも去り、ブッシュ大統領と小泉純一郎首相というトップ同士の絆だけでもっている逆V字型になりつつある」

「我々が今、懸念しているのは…」とキャンベル氏は続ける。「日米双方の政治指導者が交代した後、その逆V字構造も消えてなくなり、やがてはどこまでの平行線をたどる線路のような同盟になってしまうのではないか、ということだ」。

 キャンベル氏に限らず、ワシントンのアジア政策関係者らは今、一様に「日米同盟を支える人的パイプが急速に減っている」と警告を発している。クリントン時代、筆頭国務副次官補(東アジア・太平洋担当)としてアジア政策を切り盛りしたハバード元駐韓米大使も「韓国の人々との交流は今も盛んだが、日本の古い友人とは疎遠になるばかりだ…」と顔を曇らせる。

急速に細る人的パイプ

 米軍再編に伴う在日米軍の再配置問題、自衛隊と米軍との連携強化など一連の流れの中で、日米防衛当局、制服組の関係はこれまでにないほど「良い状態にある」(ライト在日米軍司令官)と言われる。しかし、これは唯一の例外に過ぎないとの見方が多い。ワシントンの外交サークルでは「防衛・軍事以外の側面、たとえば外交でも経済でも日米間の対話、人的パイプは急速になくなりつつある」との認識が支配的になっているのである。

 そうした懸念を杞憂と片付けることはできない。国務省ではアジア政策を志向する若手のほとんどが中国を視線の先に置き、学会でも「日本」を専攻する学生は減りつつある。政界に目を転じれば、かつては活発だった日米議員交流もすっかり下火となっている。アーミテージ氏と強い信頼関係で結ばれている加藤良三駐米大使以降、米側に広く受け入れられる人材も日本で育ってはいない。

偶発的な「個人的関係」に依拠

 ブッシュ大統領の信任が厚いシーファー駐日米大使は就任直後から、任期内の課題の一つとして「日米同盟の機関化(Institutionalization)」を挙げていた。政治レベルで言えば「レーガン・中曽根」「ブッシュ・小泉」、事務レベルでは「アーミテージ・加藤」などといった個人的な関係に頼らなくても、日米関係、日米同盟を永続的に維持できるような重層的な構造を造り上げ、誰が責任者になっても大差ないようにしたいという、問題意識がその背景にはあるのは間違いない。

 だが、それは裏を返せば、日米同盟が依然として偶発的な「個人的関係」にその多くを依拠しているとの危機感の表れでもある。仮に「機関化」が十分進まない段階で、個人ベースの交流パイプが途絶えてしまったらどうなるだろうか。答えは誰の目にも明らかだろう。


◇ ◇ ◇
 「同盟とは酸素のようなもの。失って、初めてその大切さが身に沁みるのだ」――。日米同盟が漂流していた1994年、同盟の意義を再確認するために有名な「ナイ・イニシアティブ」を発動させた米ハーバード大学のジョセフ・ナイ教授はかつて、こんな表現で日米両国の政府関係者、有識者に同盟の重要性を再認識するよう呼びかけた。あれから10年余。その言葉の意味を改めて噛み締めなければならない時期が来ているのかもしれない。

【ワヤクチャ】ブッシュと小泉の個人的な関係で保たれているというこの見方は正しいのか?「年次改革要望書派」というようなものが自民党内に形成されていたとしたらこれは個人的では無く組織的なものだろう。竹中は明らかにこの派閥であり安倍なども恐らくそうであろう。小沢もこの派閥なのではないか?この論説は3月20日とちょっと古いものなのですが見落としておりましたので転載させていただきました。


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