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2006.04.15
http://eunheui.cocolog-nifty.com/blog/2006/04/post_4f0d.html から転載。
イラク戦争の初期にアメリカ軍の海兵隊部隊がバグダッドの南ヒッラ近郊のバビロンの遺跡に野営し、遺跡に多大な損害を与えたことを、当時の司令官が謝罪しました(インディペンデント紙の記事【http://news.independent.co.uk/world/middle_east/article357807.ece】、BBCの記事【http://news.bbc.co.uk/2/hi/middle_east/4908940.stm】)。
水路蹟を埋め立ててヘリコプターの発着に使ったり、ヘリコプターの振動で建物の屋根を崩壊させてしまったり、土器等を土嚢を詰めるのに使ったり、未発掘の地帯を掘り返して塹壕を作ったりと、かなり無感覚なことをやっていたようです。フセイン政権下での遺跡等の運営もひどいものだったようですし、アメリカ軍を悪魔のように言い立てるつもりもないのですが、やっぱり戦争ってこんなものなのかな、と思ってしまいます。
私の耳には、司令官だった John Coleman 大佐の「謝罪」は、かなり不十分なものに聞こえます。彼は、「もしわれわれが駐屯しなかったら、遺跡は略奪にさらされ、より酷い被害を被っていただろう」と言って、半ば自分たちの行動を正当化するのですが、この仮定法って、すごく中途半端じゃないでしょうか。「もしアメリカが戦争を始めなかったら」というところまでは想像力が及ばないのかな。
好戦的ないしは軍国主義的な人は、自分勝手で、相手を尊重することを知らず、人々に共通の普遍的な価値に無頓着。まあ、これは私のいだいているステレオタイプに過ぎないのですが、こういった話を聞くとそれが強化されてしまうなあ。
もう少し身近なところに目を移して、なんとなく戦争とか好きそうな人たちが、伝統と文化の尊重だの何だのって言うのを聞いても、どうしても胡散臭く感じてしまいますよね。そう。教育基本法を変える動きを止めよう。
(ちょっと気になったのですが、記事には、ユネスコによるバビロン遺跡復旧計画に日本も参加しているとあります。イラク国内で自衛隊以外の政府関係者が作業にあたっているのでしょうか。)