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□アジズ元イラク外相はフセイン大統領を裏切らない 弁護人が語る [アルジャジーラ]
http://news.livedoor.com/webapp/journal/cid__2031045/detail
アジズ元イラク外相はフセイン大統領を裏切らない 弁護人が語る
【アルジャジーラ特約31日】かつてイラク外交の「ゴッドファーザー」と呼ばれた男、タリク・アジズが5月21日、法廷に姿を現すと、大きな関心を呼んだ。2003年の米軍によるイラク侵攻から間もなく米軍に投降してから、彼が公の場に出てきたのは始めてだったからである。
タリク・アジズは1936年、イラク北部でキリスト教徒の給仕人の家に生まれ、大学で英文学を学んだ後、1950年代後半にアラブ・バース党に入党した。1974年、情報相となり、83年から91年まで外相を務めた。多くの首脳会談に参加し、国外で最も知られる顔となった。
アルジャジーラは、バグダッドに住むアジズの弁護士、バディー・イザット氏に電話インタビューした。
ーあなたの依頼人の容疑は何ですか?
イザット弁護士 信じないだろうが、私も知らない。3年間、拘留されているが、具体的な容疑は掛けられていない。
最初、1980年代の後半に起きたとされるアル=アンファル作戦に一役買ったという非難があったが、タリク・アジズは取調官に対して、自分の役割は政治と外交であって、軍事とは関係ないということを証明した。
1991年の事件についても罪ありとしたのだが、彼はまたまた、当時はイエメンに出掛けていて、何の関係もなかったと証明した。
最近の情報では、国家の金を不正使用したということで訴追しようとしているようだ。
なぜ拘留されているのかもわからないまま、何年間も鉄格子の向こうに置かれている拘留者は私の依頼人ばかりではない。思うに、サダム・フセインの裁判で、大物被告に反対の立場で証言させるのに使おうとして、多くの人間を確保しているのだ。
ーあなたの依頼人は、サダム・フセインに敵対する証言をするだろうという見方が多いのですが、正しいですか?
イザット弁護士 最近の様子からも、彼が同志たちと過去30年間以上も維持してきた主張に対する彼のこだわりからも、自分に有利になるからと言って、同士を裏切るような類の人間ではないことは誰にもわかっている。
ーおそらく彼は証言の価値以上のものを求めているのでしょうね?
イザット弁護士 それも正しくないね。自分の同志たちに不利な証言は拒否するというのは、サダム・フセイン裁判が始まるずっと前からのことだ。彼に会った早いころから、私は彼に、サダムの政府に不利な証言をするだろうという情報が流れていることは教えてきた。彼は「タリク・アジズは自分たちの仲間を裏切りはしない」と簡明に言った。
ー30日の法廷では、アジズは裁判官に対し、マリキ現首相が所属するアルダワ党が1980年に自分を暗殺しようとした件で訴追するように要求しましたね。この件はどうするつもりですか?
イザット弁護士 ふむ。ボールは今や主任検察官の方にあるが、彼はすべてのイラク国民の権利の守護者とみなされる人間だ。法的には、わが依頼人が告訴を提示したのだから、主任検察官は予審判事を派遣して、取り調べさせ、それから起訴しなければならない。
どうなるか見ているよ。しかし、イラクの現在の検察制度についての私の経験では、あまり期待できない。空港へ行く道の街路樹を切ってしまったことについて、公訴を提起すべきだという声が高まっているのに、何もしないし、その一方で、サダム・フセインが農場を破壊したといって裁いているのだ。
ータリク・アジズはパジャマ姿で法廷に出て来ましたが、それについては?
イザット弁護士 法廷とその当局者がやった事だが、良いことではない。連中は彼を辱めようとしたが、反撃を食らった。
世論はそのような侮辱を非難している。私の依頼人のような尊敬すべき人物、高名な外交官がこんな形で辱められるのはどうしてか、他の普通の収監者に何が起きているのか、人々はそう、いぶかしんでいる。神ぞ知るだ。
ー最近の報道によると、あなたは依頼人をロシアで治療させるよう要請したようですが?
イザット弁護士 アジズ氏は多くの欧州の人物の間で評判が良く、温かな関係にある。ヴァチカン(法王庁)を含めてだ。ローマン・カトリックのジャン・マリー・ベンジャミン師とアジズ家の友人の一人がイタリアの弁護士たちに、アジズを健康上の理由で釈放させるように頼んだ。私はこの人たちとローマで会って、何とか実現するように協力している。
この件での最新の情報といえば、イタリアのジョバンニという弁護士がイラク駐在の米国当局者にアジズを健康上の理由で釈放するよう要請する書簡を出したことだ。カリルザド駐イラク米国大使は、イタリア人たちに、アジズ氏に対する新しい訴追を検討中なので、この要請に返事するのはしばらく待っていてほしいと話した。(翻訳・ベリタ通信=日比野 孟)
2006年06月01日15時38分