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出展: http://www.kamiura.com/new.html
[概要]イランの国営テレビは2日、水中ミサイル「フート(くじら)」の発射実験に成功したと報じた。このミサイルは艦上から発射し魚雷のように水中を進んで敵の艦船を攻撃する。革命防衛隊のファタビ副司令官は、「このミサイルは秒速100メートルで世界最速」と語った。仮に敵がソナーで探知しても、回避は困難という。同テレビは3日には、「新型魚雷の試射に成功したと報道。「あらゆる艦船を破壊できる」とするコメントを紹介した。
[コメント]またイランの新兵器開発の話しである。
先日(4月1日)の射程が2000キロで多弾頭の弾道ミサイルの次が世界で最速の高速魚雷である。
スピードが秒速100メートルなら時速だと360キロに達する。
こんな話しをイラン人は信じているのだろうか。
まさに夢の兵器なのである。
なぜ出来ないかと言えば、命中する技術がないからだ。
今の魚雷は音響ホーミングが多い。相手の艦船の機械音やスクリュー音を目標に誘導されて命中する。しかし海中を時速360キロで進めば、海水の摩擦音で魚雷は敵艦の音響を捕らえるのかができない。世界最速の魚雷を製造しても命中しないのである。
何しろ海中を新幹線よりも速く進む魚雷なのである。
こんなウソを言えば、世界中の海軍関係者ならすぐにウソとわかる。
どうしてイランの革命防衛隊はウソばかり発表するのか。
そこが最大の疑問である。
とはいっても、私は対艦ミサイルが敵艦近くで空から海に潜り、深い海中から垂直に上昇して敵艦に命中する魚雷はできるように思っている。敵艦の近接防空システムや艦対空ミサイルを無力化するためである。慣性誘導で数百キロを飛来した魚雷ミサイルは、敵艦の数キロ前でパラシュートを開いて失速する。そして海中でパラシュートを切り離し、海中を数百メートルの深度まで潜る。
そして敵艦の真下から音響ホーミングで垂直に上昇して命中する魚雷である。
敵が対抗してニセ音源を使っても、魚雷自身が特定の周波数の音を敵艦にぶっつけて命中するアクテブ・ソナー魚雷ならニセ音源に騙されない。
すでに機雷ならこのタイプのものが実用化されている。
貨物船などで密かに航路に仕掛けられる機雷である。そのような想像を広げていっても、イランがいう世界最速の魚雷は無理である。次はタイムマシンを開発したというかもしれない。
[ここまで]-----------------------------------------------------------------
私の意見。
氏は軍事ジャーナリストであり、非常に貴重な意見は参考になります。
氏のホームページにおいては「北朝鮮」や「中国」よりも日本にとつて将来大きな軍事的脅威となるのはロシアであるとの主張がなされており、日本の自衛隊は必要充分な装備を持っているとの意見が書かれております。
平和と友好を主張する立場から見ても軍事についての知識は重要であり、氏のホームページはその点からは非常に貴重と思います。