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◇イラク戦争:「米国、テロ誘発の政策」MIT教授
イラク戦争開戦当初からブッシュ米政権を批判し続けてきた米マサチューセッツ工科大のノーム・チョムスキー教授は、開戦3周年にあたり毎日新聞と会見し、「米国はテロを誘発する政策を取り続けている」と強調、抜本的な政策転換を図るよう提言した。主な一問一答は以下の通り。
−−イラク戦争を総括すると。
▼ニュルンベルク裁判で裁かれた侵略行為と同様、米英両国によるイラク攻撃は国際的な戦争犯罪といえる。何千人もの人々を殺害し、拷問し、国家を解体し、インフラを壊滅させたのだから。その上、旧フセイン政権による大量破壊兵器が見つからないとわかると、開戦の大義は変えられ、突然、中東に民主化をもたらすためとなった。
−−ブッシュ政権の対イラク政策はうまく機能していない。
▼イランとつながりを持つイスラム教シーア派が選挙で最大会派となり米政権にとっては悪夢といえる。だが、イラクを従属国のまま置くという制約があるだけに、米英は大きな政策変更を行えないでいる。武装勢力によるテロが活発化し、米国は信じがたい失敗を犯した。イラクは近年の世界史上、最悪の惨事に陥っている。
−−ブッシュ政権は先制攻撃論を堅持している。
▼イラクで失敗し、今また、イランを先制攻撃論で脅している。いつでも、どこにでも大規模な軍事攻撃を行うというブッシュ政権の政策は、ロシアや中国の軍拡をも誘発している。世界の緊張を高め、核戦争勃発(ぼっぱつ)や放射能爆弾の使用につながりかねない。
−−依然、40%近い人々がブッシュ政権を支持している。
▼政策は失敗しても、支持が急減するわけではない。ナチス時代のヒトラーがいい例だ。それにヒトラーの時代とは比べ物にならないほど、政権による周到な宣伝が行われていることを忘れてはならない。メディアを使ったキャンペーンによって、米国民はフセイン元大統領を恐れるようになったのだ。
−−米国では新たなテロが懸念される。
▼ブッシュ政権の政策はテロを誘発しているだけだ。その政策を改め、テロリストの不満の源泉を見極め、不満解消に向けた対策を取るしかない。【米マサチーセッツ州ケンブリッジで高橋弘司】
毎日新聞 2006年3月21日 20時59分
http://www.mainichi-msn.co.jp/kokusai/america/news/20060322k0000m030091000c.html