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株式日記と経済展望
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http://blog.goo.ne.jp/2005tora/
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ベースボールから見るアメリカ単独覇権主義の破綻
イラクからWBCまでことごとく裏目に出る米国の戦略
2006年3月22日 水曜日
◆【WBCコラム】世にも珍しい試合方式で消えた優勝 『スポーツ朝鮮』
http://japanese.chosun.com/site/data/html_dir/2006/03/19/20060319000046.html
三球三振させられなかったせいで、すごすごと帰り支度をしなければならないのか。2ストライク1ボールならまだ投手が優位だ。それなのにサヨナラホームランを打たれたかのような気分なのが悔しい。
哀惜の念に耐えられない。いや、張り裂けんばかりの憤りさえ感じる。6試合勝って、たった一度負けただけなのに。口惜しさを胸にしまい、WBC韓国代表チームが見せてくれたこれまでの苦労に拍手を送りたい。
アメリカが主導した今回のWBC。世にも珍しい試合方式のせいで韓国は最大の犠牲者となった。韓国は1次リーグ(アジアラウンド)で日本に3−2で勝った。ベスト8に入った2次リーグでもう一度戦って2−1で勝利した。韓国の2次リーグ成績は3勝。1組の1位として準決勝に進出。一方、日本は1勝2敗で脱落が予想されたが、2次リーグ最終日に米国がメキシコに敗れる波乱があり最小失点の原則によって漁利の利で準決勝に上がった。
ほとんどすべての国際大会では組を2つに分けて進行し、ベスト4が決まったらクロストーナメントで決勝に進む2チームを決める。しかし大会初めての年に無理に欲を出した米国は、同じ組のチーム同士を再び準決勝で戦わせる日程を採択した。2組の最強チーム、ドミニカ共和国に決勝戦まで会わなくて済むように、という意図以外に説明のしようがない。
その結果、韓国は準決勝で日本とまた戦うことになった。1つの大会で同じチームと三度も戦うという、失笑するしかないようなことになった。すでに二度勝った韓国だ。もう一度勝ってあたりまえ、負ければ脱落という滑稽なプレッシャーを抱えて三度目の対日本戦を行った代表チーム。
日本は韓国よりプロ野球の歴史が50年も長い。高校だけで約4700チームもある日本と、50前後しかない韓国では、基本的な資源からして相手にならない。だから客観的な戦力に優れた日本に二度連続で勝ったことさえも奇跡のような出来事だった。
奇跡は三度はやって来なかった。2次リーグ以後2勝2敗の日本が決勝でキューバと試合をすることになった。欲をかいた米国はベスト4にも上がれずに恥をかき、大会最大の波乱を巻き起こして興行を引っ張った韓国は悔しいことに帰り仕度をする羽目になった。WBCの制度的な矛盾が韓国野球100年史の快挙の足を引っ張ったことになる。それでも幸いなことは、韓国野球の隠れた底力は今や全世界から認められたのだ。
◆自滅したがるアメリカ 2006年3月14日 田中 宇
http://tanakanews.com/g0314india.htm
アメリカとインドの原子力協定は「これ以上悪いタイミングはないと思われるぐらい悪いタイミングで行われた」と指摘する新聞記事も出ている。米印間の協定は、アメリカを中心とする「国際社会」が、イランに圧力をかけて核開発をやめさせようとしているまさにそのときに調印されたからである。(関連記事)
イランはNPTに加盟し、IAEAの査察も受けている。IAEAは、イランが核兵器を開発していると考えられる根拠をつかんでいない。アメリカは、NPT体制に加盟しているイランを先制攻撃の対象にする一方、NPTに加盟せずに核兵器を開発したインドには、追加の核兵器を開発できる技術を与えている。これを見て、もともとアメリカに負けず強硬姿勢だったイランは「核開発は軍事用ではなく発電用なので絶対にやめない」という態度をさらに強めている。(関連記事)
ブッシュ政権は、イランに戦争を仕掛ける口実を作るため、最悪のタイミングでインドと原子力協定を結んだのかもしれない。ブッシュ政権の中には「戦争によってしかイランの政権転覆は実現できない」と考えているネオコン的な強硬派がいる。以前の記事に書いたように、彼らは昨年7月のイランの選挙で対米強硬派のアハマディネジャドが勝って大統領になるのを助けたりしている。
ブッシュ政権内の強硬派は、EUやロシアが頑張ってイランと交渉して外交的にイランの核疑惑が解決されてしまうことを避けたいはずだ。彼らがブッシュ大統領を動かし、イランをめぐる外交交渉が盛り上がってきた矢先に、インドとの原子力協定を締結させたのかもしれない。
▼中国包囲網にもなっていない
米印間の原子力協定は、インドを軍事的に強い国にすることで「中国包囲網」を強化する意図があるという指摘もあるが、これは当たっておらず、ブッシュ政権がインドとの核協定を正当化するためにマスコミにリークした説明だと思われる。親中国派のキッシンジャー元国務長官は、インドへの核供与をやんわり批判する最近の論文で「アメリカの対インド政策は、しばしば(本当の目的は別のところにあると示唆する)ウインクをともなって、中国包囲網として正当化されている」と書いている。(関連記事)
中国とインドは、冷戦時代の対立関係を2002年ごろから劇的に好転させ、中印にロシアを加えた3大国で、ユーラシア大陸の新しい安全保障体制を構築し始めている。インドは、中国やロシアと戦略的な関係を築くとともに、アメリカとも友好関係を維持するという、両立ての戦略を採っている。アメリカは今回の核協定に至る交渉の中で、インドに対し、中国との関係見直しを促すような要求を何も行っていない。そもそも最近のブッシュ政権は、台湾の陳水扁政権の独立傾向を批判したりして、全体的に中国に対して腰が引けている。「中国包囲網」は口だけである。(関連記事)
(私のコメント)
歴史的に見て超大国が滅亡への道をたどるのは、些細な事から始まる事が多いのですが、9・11以降のアメリカは明らかにおかしい。それはメジャーリーグのベースボール中継を見ても変化を感ずるし、今回のワールドベースボールクラシックを見ても感じる。メジャーリーグの実力からすれば下手な小細工をしなくてもいいはずですが、ルールの小細工をしても結局はアメリカチームは二次予選で敗退してしまった。
決勝戦はメジャーリーガーが二人しかいない決勝戦となり、メジャーリーグの計算は裏目に出てしまった。メジャーリーグの商品価値は下がり日本やキューバの野球の商品価値は上がった。メジャーリーグは世界から優れた選手を集めた世界一のリーグのはずでしたが、いつの間にか世界に追いつかれていたのだ。
まったく関係ないように思えますが、アメリカの外交戦略にもメジャーリーグとまったく同じ誤りを犯しているように思えたならない。アメリカ軍は確かに強大な軍事力を持っていますが、イラクには13万の兵力しか投入できず、ハイテク兵器で武装したアメリカ軍が、小銃しか持たないテロリストに苦戦している。
アメリカ軍は目に見える敵には無敵ですが、目に見えないテロリストには強大さが裏目に出て弱点をさらしてしまう。さらにイラクの13万の兵力を維持するために莫大な軍事予算を使わなければならず、アメリカ政府も長期化するイラク戦争に苦しみ始めた。さらにアメリカ政府はイランを先制攻撃目標にしはじめていますが、その為にインドに接近して原子力協定を結びましたが、アメリカの外交政策は支離滅裂だ。
自分で定めたルールで自分勝手に振舞う態度はメジャーリーグもアメリカ政府もまったく変わらず、その結果アメリカ政府もメジャーリーグのように自滅してしまうのは目に見えている。イラクだけですら米軍は苦戦しているのにイランを先制攻撃すれば、軍事的には勝てるが国土も人口もイラクの3倍もあるイランをどのように制圧するのか。私はイラクですら長期的な制圧は無理だろうからイラクへの先制攻撃に反対したが、アメリカは既に音を上げ始めている。
最近のアメリカの外交政策は支離滅裂であり、ライス国務長官はソ連を崩壊させた切れ者ですが、次はアメリカを崩壊させるつもりなのだろうか。イラクからは兵を引くに引けず、戦局打開のためにイランに攻め込もうという破れかぶれの行動を選ぶのだろうか。アメリカは空爆だけで済ませたいらしいが、イランは当然反撃してくるから、それを覚悟しているのだろうか。
日本はWBCの優勝にわいていますが、アメリカとイランとが戦争状態になればホルムズ海峡は閉鎖されて日本に石油はやって来なくなります。そうなれば日本にとっても死活問題なのですが、どういうわけか日本の報道はWBC日本優勝などで埋められてしまう。しかし私がアメリカからの野球中継を見ているだけでもアメリカのデタラメ振りが目につくにつけ、アメリカのイランに対する無理難題がダブってならない。
超大国アメリカにとって石油がなければ成り立たないのは明らかであり、だからこそイラクに先制攻撃を仕掛けたのですが、イラクを軍事的に制圧する事など不可能であると分かってしたのだろうか。田中宇氏が指摘しているように自滅する事が分かって戦争を始めたのかもしれない。それはちょうど日本が軍部を押さえきれずに大東亜戦争を始めた理由によく似ている。そしてブッシュ大統領はイラクからは撤退しない決意を固めたようだ。
◆任期中に完全撤退なし イラク米軍でブッシュ氏
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060322-00000104-kyodo-int
【ワシントン21日共同】ブッシュ米大統領は2003年のイラク戦争開戦から3年が過ぎた21日、ホワイトハウスで記者会見し、イラク駐留米軍の「完全撤退」は「将来の大統領とイラク政府が決めることだ」と述べ、09年1月までの自らの任期中には実現できない見通しであることを初めて明らかにした。
大統領はこれまで、駐留米軍を段階的に削減させる方針を示してきた。しかし今回の発言は、この先約3年間はイラク軍への全面的権限移譲は不可能と米政権が考えていることを意味する。開戦から3年を経ても治安の改善が見込めず「出口」が一向に見えない中、大統領自らが見通しの厳しさを認めた形で、日本の陸上自衛隊の撤退時期やその後の復興支援に影響を与える可能性がある。
(共同通信) - 3月22日12時45分更新