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【カイロ=柳沢亨之】アラブ諸国はイラク開戦から3年を経て、イランの影響力拡大やイスラム原理主義勢力の台頭など、域内に不安定要素がもたらされたことに憤まんを抱いている。
アラブ各国は米国が「中東民主化」を掲げたイラク戦争に反対した。自国の政権に余波が及ぶことを嫌ったからだ。また、イラクでシーア派が実権を握ることを恐れた。
アラブ各国は今、米国がイラク対応に追われて中東民主化に大胆に取り組めないことには安堵(あんど)しているが、シーア派イランの影響力増大に「震え上がっている」(ヨルダン政界筋)という。シリアがイランに急接近し、バーレーンではシーア派の政治デモが活発化している。
イラクは国際的にイスラム過激勢力の集結地となり、同勢力と対決するアラブ各政権を悩ませている。ヨルダンでは昨年11月、連続爆破テロが発生し、脅威が現実のものになった。
アラブ各政権は本来、イラン核問題や過激派対策で米国と戦略を共有しているにもかかわらず、イラク政策が支障となり、足並みをそろえようとしない。エジプトはイラクへのアラブ諸国軍の展開という米国の要望を拒否した。エジプトのムバラク大統領は、先に歴訪した独伊両国などで、「イラクを見よ。我々が警告した通りではないか」と不満をぶちまけたという。
(2006年3月20日23時43分 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20060320id27.htm