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産油国ベネズエラの2月中の政治情報が記載されています。
政府の公式発表である事を割引いても、注目すべき内容が記載されていますので、ご紹介します。
出展
http://www.ve.emb-japan.go.jp/gaiko/seiji.htm#2.その他
ここから↓
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外 交
1.対米関係
(1)ペルソナ・ノン・グラータ問題
(イ)1月25日、ランヘル副大統領は、ベネズエラ海軍の将校が米国に国家機密を漏洩したため、裁判が行われる旨発言した。これに関し、2日の政権発足7周年記念式典の演説において、チャベス大統領は、右事件に関与したジョン・コレア在ベネズエラ米国大使館駐在武官をペルソナ・ノン・グラータとして通告し召還を要求した。一方、ブラウンフィールド当地米国大使はベネズエラ側に説明を求め、ヒロニムス米国務省報道官はスパイ容疑を否定した。
(ロ)これに対し、3日、マコーマック米国務省報道官は、米国政府がジェニー・フィゲレド・フリアス在米ベネズエラ大使館公使参事官に、ペルソナ・ノン・グラータを通告した旨発表した。これに対し、同日、在米ベネズエラ大使館はプレスリリースを発表し、右を政治的報復措置であると非難した他、ランヘル副大統領、マドゥーロ国会議長等が米国の措置に反論した。
(ハ)在米ベネズエラ大使館のプレスリリース概要(3日)
ベネズエラ政府は、米国のとった今次措置を尊重する。しかし、ベネズエラ政府は米国政府の対応を、外交的相互主義ではなく、政治的報復措置であるとみなす。ベネズエラの米国武官の帰国要請は、同武官のスパイ行為に対する、ウィーン条約に基づいた合法的な措置である。双方の状況は異なっており、フィゲレド公使参事官は、問題なく法規に従い外交活動を実施していたが、米国務省は活動中の違反について何ら言及しなかった。米国務省の措置は明らかに報復であり政治的である。
(2)ライス米国務長官発言
(イ)16日、ライス米国務長官は、チャベス大統領をラ米の民主主義に対する脅威と批判し、国際社会にベネズエラ国民支援・保護のための国際フロント結成を呼びかけた。これに対し、チャベス大統領は、米国による新たな攻撃であると批判した。
(ロ)ライス長官の発言
(a)チャベス大統領は民主主義に対する挑戦であり、同大統領とカストロ・キューバ国会評議会議長との関係はラ米に対する脅威である。国際社会はベネズエラ国民支援・救済に向けより積極的にならなくてはいけない。
(b)最近、EU対外関係委員、スペイン、ブラジル及びオーストリアの外務大臣と電話で話し、ベネズエラで起こっていることに真剣に注意を払うよう求めた。直面する問題の一つはキューバとベネズエラの(緊密な)関係である。
(c)NGO団体「スマテ」を国家陰謀罪で起訴するなどという、偽りの裁判は不幸としか言いようがない。(注:「スマテ」は米国のNGO(NED)より、一般市民対象の選挙教育セミナー開催を名目に3万1,400ドルの資金援助を受けており、これがベネズエラ国家に対する陰謀罪に当たるとして起訴されている。)
(ハ)チャベス大統領の発言
(a)米国政府の連中はクレージーだ。2日前にシャノン国務次官補がアルバレス駐米ベネズエラ大使と会談し、建設的な意見交換を行ったとの報告を受け取ったばかりだ。自分はそれを両国間の対話開始の良い兆候と楽観的に受け止めていた。それが今日になって今度はライス長官が余計な発言をしている。ちぐはぐな対応だ。あるいは自分のせいで彼らの頭がおかしくなっているのだろうか。まるで、米国には政府が存在しないかのようだ。両国関係和解のサインが出る度に、タカ派が攻撃してくる。
(b)もうこんなテーマには触れたくない。ライス長官もしばらくおとなしくしていると思ったら再びベネズエラ攻撃を開始した。スペイン、ブラジル、オーストリアの外務大臣にアンチ・ベネズエラのブロック形成を呼びかけているらしいが、正しく当国に対する攻撃である。彼らは同じような企みを何年も続けているようだが、ずっと失敗してきたし、今後も失敗し続けるだろう。なぜなら世界はベネズエラで真に起こっていることをきちんと理解してくれているからだ。
(3)ネグロポンテ米国家情報長官発言
(イ)28日、ネグロポンテ米国家情報長官は、米国上院軍事委員会において、チャベス大統領が、ベネズエラ国内の貧困問題を等閑視し、巨額の資金を常軌を逸した外交政策に費やしていると批判した。これに対し、ランヘル副大統領は、ネグロポンテ長官の発言は挑発行為であると応じた。
(ロ)ネグロポンテ長官の発言
(a)チャベス大統領は、ベネズエラにおける社会経済開発こそが必要とされているにも拘わらず、常軌を逸した外交政策のために巨額の資金を用いて、ラ米諸国や他の地域の国々の政治・経済に関与している。チャベス大統領は、キューバのカストロ政権、イランや北朝鮮といういわゆる「悪の枢軸」との外交関係強化を望んでいる。
(b)チャベス大統領が12月の大統領選挙で再選すれば、国会やその他の機関のコントロールを通じて反政府側を圧迫し、報道の自由を制限し続けるであろう。
(ハ)ランヘル副大統領の発言
ネグロポンテ長官の発言は明らかに挑発である。攻撃は米国側から行われているという事実をインスルサOAS事務総長やラゴス・チリ大統領に見せつけるものである。興味深いことに、このような声明は米国の外交政策を担うべき国務省の報道官からではなく、一人の「警官」によりなされている。米国外交の軍事化が進展しており、これは極めて危険である。
2.その他
(1)ブレア英首相によるチャベス大統領批判
(イ)8日、ブレア英首相は、下院においてColin Burgon労働党議員より、ベネズエラを初めとするラ米左翼政権に対する英国の外交方針につき、米国共和党同様の保守主義をもって臨むべきではない、との指摘を受けたのに対し、以下の趣旨の発言をした。
(a)ベネズエラ政府が国際社会において尊重されたいのであれば、そのルールを尊重すべきことを理解する必要がある。最大の敬意を持ってベネズエラの大統領に申し上げたいことは、キューバと同盟関係をもつ場合、キューバで真に民主主義が機能しているかどうかを見てみる必要があるということである。
(b)最も重要なことは、ラ米と北米諸国の間には多くの共通点があり、民主主義の原則に基づく場合には、お互いに得るものが多いことをこれらの国が理解することである。
(ロ)上記ブレア首相の発言に対しては、複数の英国議員から不適切であるとの批判がなされた。
(ハ)チャベス大統領の発言(8日)
(a)ブレア首相、モラルを欠いた恥知らずな発言は止めて欲しい。あなたは国際社会のルール尊重を語るには相応しくない人々の一人である。まさしくあなたこそがMr.Danger(ブッシュ大統領)と結託し、国際法と各国の主権を無視して、イラクやその他諸国の民を蹂躙しているではないか。
(b)ブレア首相がベネズエラを攻撃するのは初めてであるが、決して偶然ではなく、米帝国主義の攻撃の一環であろう。米国に従属するブレア首相が、欧州からのベネズエラに対する攻撃を開始した。
(ニ)チャベス大統領の発言(9日)
(a)マルビーナス諸島はアルゼンチンに帰属するものである。ブレア首相、アルゼンチンの国民に返還しなさい。同諸島では、英国軍が米国の助けを受けてアルゼンチンの軍隊を蹂躙した。それこそまさしく帝国主義ではないか。
(b)ブッシュ米大統領は頭がおかしい。世界にとっての脅威である。原爆投下さえしかねない。世界は自分のものだと思っている。そして今度はイギリスだ。一度訪問して対談しただけなので、ブレア首相がブッシュ大統領のように頭がおかしいかどうかは分からない。ただ、米国の無条件の同盟者で、頭がおかしいブッシュ大統領に服従している。
(2)ハッダード・アーデル・イラン国会議長のベネズエラ訪問
(イ)14日、ハッダード・アーデル・イラン国会議長がベネズエラを訪問し、国会での演説において、イラン核問題を審議するため招集された4日のIAEA特別理事会の決議案にベネズエラが反対票を投じたことに対して謝意を表明した。同議長は、右決議案が米国政府の政治的圧力と恫喝により可決された旨発言した。
(ロ)ハッダード・アーデル議長は、チャベス大統領のボリーバル革命を植民地主義に対する抵抗の先駆であると賞賛した。その上で、中東のイランとラ米のベネズエラがそれぞれの地域において帝国主義の傲慢を打破する必要性を説き、経済的な成果以上に重要な連帯と統合を目指すべきことを訴えた。
(ハ)同議長は、両国関係は極めて友好的で戦略的なものである旨述べ、ここ2年間で両国間で100もの合意及び合意覚書が署名されたこと強調した。今回の訪問に際しても、両国間の通商、投資、海運等に関する5つの相互協力協定が署名された。
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※少なくともアメリカはキューバが「民主主義」でないと言うのなら、なぜ「民主主義」でない国をアメリカは援助して来たのか。なぜ、今も援助しているのか。
サウジやパキスタンは民主主義なのか。
またアメリカの基準に合う「民主主義」とは何なのか。
軍事独裁でもいいみたいですね。
一言。
「アメリカ」は21世紀に新帝国主義の帝国となった。
帝国主義
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』より抜粋
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帝国主義(ていこくしゅぎ)とは、
一つの国家が、自国の民族主義、文化、宗教、経済体系などを拡大するため、もしくは同時に、新たな領土や天然資源などを獲得するために、軍事力を背景に他の民族や国家を積極的に侵略し、さらにそれを押し進めようとする思想や政策。近年では、世界金融資本の独占段階にある国家が、その保持と拡大をはかるため、他の民族や国家の政治、及び経済権を実質的に掌握、せしめようとする政策や主義に対して用いる。
拡張主義。膨張主義。
レーニンが『帝国主義論』(1916)で論じた、資本主義の最高の段階。
概 要
帝国主義に基づいて行動している国家を、帝国と呼ぶ。政治体制は様々で絶対君主制、ファシズム、共産主義などがある。
21世紀現在では、アメリカ合衆国が地上に残った最後の帝国である。
高度に資本主義が発展することで必然的に成立する独占資本・金融資本が、市場の確保や余剰人口のはけ口として新領土の確保を要求するようになり、国家が彼らの提言を受けて行動すると分析。
いくつもの国家が帝国主義に従って領土(植民地)を拡大するなら、世界は有限であるから、いつかは他の帝国主義国家から領土(植民地)を奪取せねばならず、世界大戦はその当然の帰結である、が導かれる。
レーニンの『帝国主義論』は、世界大戦の結果としての破局が資本主義体制の破局につながると指摘した。
現代のアメリカ合衆国は、植民地の直接支配ではなく「間接的に政治・文化・経済を支配」するという
「ニュー・インペリアリズム」であると指摘する人がいる。
以 上