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□「2重基準が諸悪の根源」 イラン前大統領が欧米を厳しく非難 [アルジャジーラ]
http://news.livedoor.com/webapp/journal/cid__1753317/detail
「2重基準が諸悪の根源」 イラン前大統領が欧米を厳しく非難
【アルジャジーラ特約4日】イランのムハマド・ハタミ前大統領は4日、中東カタールの衛星テレビ局アルジャジーラと会談、その中で「イランの核開発問題や中東和平に絡み、米国と欧州諸国は相手次第で主張を変える、いわゆる『2重基準』を使っている」と非難、主張や姿勢を一貫させるよう欧米諸国に求めた。
ハタミ氏は1997年に大統領に就任し、2期8年務めた任期中、その改革的な政治姿勢が学生ら若い世代から評価を得た。
同氏はまず、「域内には核兵器を保有している諸国がある」と指摘した。イスラエルが核兵器保有国であることは”世界の常識”とされる。
同氏は、「中東を『非核地帯』とするため、欧米がこれら核保有国に怒りを向けないのはなぜか。この地域と国際社会で危機を深めさせているのが、こうした欧米の『2重基準=2枚舌』である」と批判した上で、「欧米が理性的かつ公正に対応すれば、あらゆる難問でも容易に、しかも平和的に解決されるだろう」との見解を示した。
核開発の正当性を主張するイランに対し軍事攻撃の可能性もささやかれている中、ハタミ氏は「わが国が軍事攻撃を受ける可能性はない」と言明、その理由として米国がイラクで大苦戦している現状を挙げた。
軍事的以外の政治・経済的圧力も厳しいが、最も深刻な影響をもたらすのが経済制裁だとの考えを示すとともに、「原油価格が高騰しているこの時期に、欧米がわが国に経済制裁を科すのは大きな誤りだ。同制裁を実施すれば、原油価格は確実に上がり、その結果、国際社会が苦しむことになる」と警告した。
核問題について、ハタミ氏はイランが核技術を開発する権利を有するとの立場をあくまでも堅持、その上で、核兵器開発に不安を抱く諸国との対話と信頼醸成を深めることが重要だとし、あらためて欧米諸国にイランとの交渉、対話を重ねるよう呼び掛けた。
同氏は「国際原子力機関(IAEA)を通じて平和的に、そして一定の国際基準を基に、イランの核開発問題を解決すべきだ」とし、さらにそれにはイランの(核開発に向けた)正当な権利を認める必要があるとも語った。
一方、ハタミ氏は米国のイラク侵略・占領がテロ防止や国際社会での治安維持に効果を上げていないと酷評するとともに、「米政策は雲散霧消し、無残な失敗となった。タリバン時代のアフガニスタンでもこのような無秩序状態は起きなかった」と指摘、米国の対イラク政策を批判した。
その上で同氏は、「イラクの治安を回復し、民意を反映した安定政権樹立が占領軍撤退を早めることになる」とし、イラク国民が治安回復に努めるよう求めた。
ハタミ氏は最後に、「改革はイラン国民の要求に合わせた上で、民主主義の促進や政治、経済、文化などあらゆる分野での発展を目指すものでなければならない。しかし、改革は革命ではなく、その実施は急がず、段階を踏んで進めるべきだ」と強調した。(翻訳・ベリタ通信=志岐隆司)
2006年03月05日14時07分