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イラク:請負企業の民間戦争(伊国営RaiNews)〜アブグレイブと請負企業
06年2月28日オンライン公開 3月1日放送
記事全訳出
Sigfrido Ranucci、Maurizio Torrealta、Alessandro Rampiettiによる調査。
スーザン、ミシガン州シェリーフアキール(Shereef Akeel)の弁護士と
costitutional rights Center が、アブグレイブスキャンダルから6週間後の
04年6月に、アブグレイブ刑務所に居合わせた請負企業2社 CACI・TAITANへの
訴状を提出した。 同企業雇用者がイラク刑務所内で行われた虐待と拷問に
関与していたとするもので、訴状によるとCACI Inc,のStephen Stephanowiczと
John Israel、TITANのAdel Nahkla がイラク アブグレイブ刑務所内で行われた
違法行為の主導と参加で告発されている。 特に、引き出す情報量を増やして
イラクでの新しい契約を獲得するために、収監者を拷問したとして糾弾するもの。
スーザン・バーク(SUSAN BURQUE)へのインタビュー
告訴は請負企業2社と米政府に対するものか?
いいえ、請負企業に対するものだけです。 共謀があった、請負企業が米政府と
軍内部で犯罪分子として仕事をしたと想定しましょう。
アブグレイブで仕事をした請負企業2社、CACI International Titan Corporationを
訴因とした。 ここから何を得ようというのか?
この訴訟は犠牲者への責任と正義を得んとするもので、訴訟手続きではイラク
刑務所に拘束されて拷問を受けたすべての人々の名前を提出しました。
民事のように賠償金を要求しています。 我々には彼らを司法の前に連れて
来る力はなく、司法省に属する刑事を起こす立場にもありませんが、少なくとも
犠牲者の正義にかなうでしょう。
あなたはアブグレイブの元収監者160名をインタビューしました。彼らは何と?
あれがシステムだったこと、拷問が日常的であったことがわかりました。
まさにあれこそ拷問というもので、ささやかな偶発的事象ではない。肉体的
暴力、電気の放電で拷問を受けた人々、昼夜を通じての殴打、餓死、食料も
水も与えられずにこんな箱、金属の箱に入れられて間断なく殴られたのです。
すべての人々に? それはシステムだったと?
夜間だけ、例外的数件といったことではありません。 非常に広範囲に渡る
現象で、ある刑務所のある人々に対しては習慣的に行われています。
(拷問行為を)したがる人々、違法行為をしたい人々が増加し続け、しかも
目撃者を黙らせようとした。
アブグレイブで習慣的に行われていたのは、正確にはいつ頃?
難しいですね。この事実が公になった時点でもすぐに止みませんでした。
拷問を受けた人々と話したのはすいぶん経ってからのこと、夏の終り頃でした。
我々はあの場所で拷問がまだ続いていると考えています。少なくとも、最近
解放された人たちの話によると。
刑務所に軍人がいるのは周知のことだが、請負人として仕事をしている者たちは
謎に包まれている。 あなた方が発見した事実とは?
CACI社はアブグレイブ刑務所尋問官の約半数の人員を派遣しています。適切
ではない方法で。 契約作成管理に誤りがあるように思えます。この問題は
違法行為リストを作成した政府の公開報告書からも調査対象としてあがって
います。 大金を得ていたようです。 適切な訓練を受けていない貧しい
人々が派遣されています。
CACIの仕事をしていたのは何名か?
30
30?
ええ30名です。我々が掴んでいるのは約30名。
様々ですね。彼らの言い分からは36名と聞いたが、軍の調査によると31名。
正確な人数を掴むのが困難な理由は?
実情はさまざまな観点に及ぶ問題なのです。 その問題のひとつは、任務に
携わる請負業社が政府にカヴァーされている点です。 ですから責任が政府と
同じレベルにありません。 尋問を行う任務として最初に契約が結ばれていた
のではなかった。 また注意深く考察すると、この任務から得る利益の問題に
至るのは望まれていない。
Titanは? どのくらい人員を送っていた?
Titanは多くの人員を送っていました。 様々な地方からの通訳者を派遣して
います。 状況の把握は困難で、人数は定まっていません。我々が調べたこの
ケースもまたはっきりした形態が存在せず、その上もし通訳が虐待に関与して
その証言があるとします、例えば殴っている通訳を止めた軍人のケースですが、
会社は通訳を解雇せずに他の場所に移動させています。
この者たちの名称は? つまり基本的にどんな仕事を?
我々が知る限り、彼らの基本的な仕事は電話応対です。アラブ語が話せるなら。
能力証明テストのようなものは存在しませんでした。 イラク方言はアラブ語を
母語とするアラブ人にとっても難しいのですが、やはり語学試験や監督形態などは
存在しません。
契約のタイプは?
契約書全般を待っているところです。 今のところは、彼らがジュネーブ協定と
法律に従ってこれらを行う機構を請け負っていたと主張する宣言が広まって
いますが、端的に言ってそうではありませんでした。
報酬はどのくらいだった?
尋問担当者は年間およそ10万米ドルを受け取っていたようで、通訳者の報酬は
出生地や外部の人間かといったことで違っていました。 Caci社は放逐され、
もう尋問担当者を派遣していません。 大変望ましいことです。この種の任務は
最初から委託にすべきではありませんから。 しかしTitan社はまだイラクに
います。
公開された報告書によると、請負人はアリゾナである種の訓練を受けたとのことだが、
どんな種類の機構で、何人くらいが採用されたのか?
軍人が尋問官になる場合は、予め16週間のコースが用意されています。 よって
Caciに雇用された人員もこれに参加しているはずですが、イラクに派遣された
人員すべてが16週間コースに参加したわけではありませんでした。
情報を得るためのメソッドとして、どんなことが教えられる?
これは軍情報局員のための訓練施設で、彼らは全フォーメーションを請け負う
ことになります。 軍マニュアルのほかにも、軍法に照らし合わせて何が合法で、
何が許されるかといったこと、例えば非常にストレスを与える情況、睡眠の剥奪や
食事の剥奪はジュネーブ協定に反するだけではなく、軍の尋問法にも反することを
教えられます。 軍は強制的な尋問を主導してはならないと明確にうたっています。
しかし他のメソッドも知っている、そうですね?
他の場所における戦争捕虜のケースで、捕捉を持続するために許可されていない
メソッド、テクニックが教えられていた情報を得ました。こういったことを続ける
ために訓練されるのですね。 しかしこういった訓練がどこに関与しているかは
正確に掴んでいません。
アブグレイブで起きた事は、伝授されたものと考えている?
もし彼らが従ったモデルが存在すると考えているかとおっしゃるなら、はいと
答えます。 訓練を受けたか否かの事実を度外視しても、ある場所で行われた
虐待が他の場所に影響を与え、メジャーなやり方になっていったことは確かでしょう。
アブグレイブに連行された捕囚がどうなるかを理解する手助けを。 誰が尋問を行うか?
軍尋問官の存在と、尋問を受け持つ民間請負企業の存在は知っているが、重要人物に
対してはまた別の人間が尋問を行うというのは事実か?
OGA、Other Goverment Agency と呼ばれる看守、CIAですね。 よく知られた人物は
タイガーチームと呼ばれる部門の下で尋問を受けます。 軍規に則るなら尋問官が
軍人であれ、請負企業の民間人であっても可能で、人物の捕捉・尋問が可能なCIAが
介入することも可能。 また、ゴースト・デテイニー(Ghost Detainees)と呼ばれる
人々の存在があります。 規則どおりに記録されず、赤十字や当局が関知できない
方法で隠されている人々です。 彼らも軍とCIAから尋問を受けます。
民営化は情報局にまで到達した。 CIAもまた請負企業を使っている?
CIAも請け負い企業を使ったことがわかりました。 例えば告訴されたPasarroという
男性ですが、彼はCIAの請負人でした。司法省が刑事訴訟を行ったにもかかわらず、
企業名が公表されない点が興味深いです。
請負人はどこから? すべて米国人?
いいえ、そうは思いません。 CACIやTitan以外の米民間企業も、業界全体を
見渡して、合法とはいえないグローバル産業を相手にしていることがわかり
ました。 英国では合法ですが、他の地域では合法とはいえない。 彼ら傭兵は
どこからでもやってくることができるのです。 イタリア、米国、オーストラリア、
ブラジル。 彼らの流れをコントロールできるものがないのです。 この分野を
掘り下げてゆくと、傭兵がしばしば企業を渡り歩いていることがわかります。
大きなコントロールがないところに。
ある捕囚が我々とのインタビューで、請負者として働くイタリア人がいたこと、
彼らから虐待を受けたと述べた。 これは驚きにはあたらない?
はい。様々な国籍の言及を聞きました。我々はより正確であるべきで、企業から
雇用者の正確な身元確認を得なければなりませんが、その件については驚きでは
ありません。
本当にイタリア人がそこにいたなら、どういう経路で行ったと思うか?
これらの企業で働いていたのだろうか?
この手の企業はインターネット上にあり、諜報の世界に広告を出しています。
雇用はまさにグローバル経済の一種となりました。 尋問を行うための唯一の
コントロールと言えるものは米国の許可証取得で、これは必須ですが一旦取って
しまえばその企業のためにどこでも飛んでゆけるのです。
米国許可証の取り方は?
機密条項にアクセス許可を与えるため、米国は許可証を秘密裏に発行する
必要があります。
取得は難しい?
いいえ。関与する仕事によりさまざまなレベルの許可があり、低レベルの
ものは簡単に取得できます。
CACIもTitanも企業を買収している。他企業を買収したCACI International は、
そこからアブグレイブの契約を得た。例えば、すでにドイツで米軍請け負いとして
仕事をしていた企業など。 よって欧州にも存在している?
その通りです。 この分野における既得権は本質的なもの。 CACIはテクノロジー
企業を買収し、Titanは別の企業に買収されました。 プライベートミリタリー
産業には激しい売買合戦があります。
アラビア語を話すイタリア人は、仕事がもらえるか?
我々が発見した事実によると、政府の請負人は、釈放の決定を単独で行うなど
政府の権力に関与する役割、決定権を持っています。 難しい概念ですが、
拘束者を解放せずに刑務所を一杯にしておくのは、請負人の利益誘因になります。
より多くの仕事、より多くの情報報告書、通訳者には通訳の仕事が伴うことに
なるからです。 まだ裏づけができていませんが、拘束者の減少に伴い通訳者の
解雇が始まる。解雇者が兵士にチップをもらって敵情報を雨あられと提供する。
このように、軍から報酬を得けずして仕事の口を再び獲得するとの証言を得て
います。 この奨励金は仕事の機能全体を買えてしまいます、非常に望ましくない
やり方に。
これらの企業で働く民間人に、政府は責任があるのか?
居住地と国籍によるのは明らかでしょう。 拷問を行えば国内、例えば米国と
国際法廷で責任が問われるべきで、最終的には国籍によりすべての者に責任を
問う、問われるべきでしょう。
軍人と民間請負人の見分けが非常に難しいとの証言に特に興味を持ったが。
我々の調査では、請負人は軍服を着用し、軍人は平服を着用していたとのことです。
また軍人は名札を隠すこともあり、身分が秘匿されていたというのが現実です。
収監者の年齢が非常に若かったというのは?
15歳の少年の話には非常に陰鬱な気持ちになりました。 ある晩、父親の帰りを
祖父母の家で家族全員で待っていると、おそらく叔父を、まだ刑務所に拘束されて
いた叔父を標的とした急襲があり、その場にいた男性すべてが連れ去られた。
15歳の少年といえばまだ子供です、それなのにこの手の臨時施設の檻の中に
頭巾を被せられて収容され、数回尋問を受けました。 非常に陰惨な話です。
たった2回しかトイレに行かせてもらえず、そこには性的悪戯をする輩がいて、
かわいそうな少年も虐待を受けた。その恐怖で2度とトイレに行けなくなって
しまいました。 そしてこのかわいそうな少年は虐待に晒され、頭巾を被せられた
まま鎖に繋がれ、食料は与えられず、苦い水が与えられ、2週間後に釈放されました。
彼が拘束された理由は特にありませんでした。
http://www.rainews24.rai.it/ran24/inchieste/abughraib_contractor.asp