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◇サマワ陸自の宿営地解体で「外注」検討
防衛庁、米民間軍事会社に
陸上自衛隊のイラク人道復興支援活動で、5月末ごろまでに完了予定の撤退作業のうち、南部サマワの宿営地解体を米国の民間軍事請負会社「ケロッグ・ブラウン&ルート(KBR)」に委託する方向で防衛庁が検討を進めていることが4日、関係者の話で分かった。
サマワから迅速に撤退し、隊員約600人の安全を確保する狙い。宿営地の用地を所有する地元部族との今後の調整次第では、解体の必要がなくなる可能性もあるが、実現すれば、自衛隊が海外派遣で民間軍事請負会社に作業を「外注」する初のケースとなる。
KBRは、チェイニー米副大統領が最高経営責任者を務めていた米石油関連大手「ハリバートン」の子会社。副大統領がイラク復興で多額の受注をさせたとの指摘があり、委託には論議も予想される。
関係者によると、広さ約350ヘクタールの用地返還に際し、日本政府は宿営地を解体せず、地元部族に明け渡したい意向。しかし結論は出ておらず、年間約3千万円の賃料収入を失う部族側が「原状回復」の厳しい条件を出すことも予想される。その場合、KBRに宿営地解体を委託することを検討しており、隊員が撤退後に作業に着手させる。地元住民の雇用を要請することも考えられる。
防衛庁は撤退に合わせて補給・輸送担当の要員約100人をクウェート、約10人をイラクに派遣する計画で、約2カ月でクウェートへの撤退を終える予定。陸自が宿営地を解体する場合、さらに数カ月を要し、危険性も増大するため、「治安が依然、不安定なイラクでの作業には、プロの手を借りることを検討する必要がある」と判断した。
イラク復興関連では、KBRは米軍の後方支援を担当し、業務は物資や燃料の輸送、食事の提供やごみ処理、郵便物運搬まで多岐にわたる。
昨年3月には、イラク国民への燃料供給契約で米軍に1億ドルを超す水増し請求をした疑惑が浮上した。
(2006年3月5日)
http://www.tokyo-np.co.jp/feature/iraq/