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これが内戦? ⇒ 一触即発の日々・・・(「リバーベンド・ブログ」2月27日)【少し古いが、イラクの市民生活の一端が…】
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投稿者 gataro 日時 2006 年 3 月 05 日 11:02:09: KbIx4LOvH6Ccw
 

これが内戦?

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 戦火の中のバグダード、停電の合間をぬって書きつがれる若い女性の日記『リバーベンド・ブログ』。イラクのふつうの人の暮らし、女性としての思い・・・といっても、家宅捜索、爆撃、爆発、誘拐、検問が日常、女性は外へ出ることもできず、職はなくガソリンの行列と水汲みにあけあけくれる毎日。「イラクのアンネ」として世界中で読
まれています。すぐ傍らに、リバーベンドの笑い、怒り、涙、ため息が感じられるようなこの日記、ぜひ読んでください。(この記事は、TUPとリバーベンド・プロジェクトの連携によるものです)。
http://www.geocities.jp/riverbendblog/(TUP/リバーベンド・プロジェクト:池田真里)
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2006年2月27日月曜日
http://www.geocities.jp/riverbendblog/

一触即発の日々・・・


外出禁止令が出ているにもかかわらず、ここ数日、不安で暴力的な状況が続いている。私たちは家に留まり、ただこの状況が変わり、好転することを待ち望んでいる。電話は通じないし電力事情もよくならない。でも、今の私たちにとっては、電気や電話や燃料のことなんてちっぽけな悩みに思える。近頃はこうしたことについて文句を言うことすら、イラク人には手の届かないぜいたくなことになってしまった。

発砲と爆発の音はたいてい夜明けに始まる。少なくとも私が最初に音を感じるのは夜明けからだ。その音は夜遅くまで絶えることがない。一昨日、私たちの住む地区の近くにある大通りで小さな銃撃戦があった。けれども、地域のモスクが襲撃され、夜明けに死体一体が3つ先の通りで見つかったのを除けば、状況は比較的穏やかだ。

近所の人たちは、男たちが地域の警備をするかどうか議論を続けている。地域の警備は戦争中や戦争直後の混乱期にもやったことだ。今回やっかいなのは、モスクや家やお互いを攻撃しているフードをかぶった黒装束の男たちと同じくらい、イラク治安部隊を恐れなくてはならないという点だ。

ここ数日、スンニ派とシーア派の人々がすばらしい連帯を見せているので、これが内戦だなんて思えない。私は法学者や狂信的な人々や政治家ではなく、ごくふつうの人たちのことをいっている。うちのあたりはスンニ派とシーア派が混じり合って住んでいるが、スンニ派の人もシーア派の人も一様にモスクと聖廟が攻撃されたことに激怒している。電話が通じなくなっているので、私たちはすこぶる原始的な通信手段を取り決めた。この地域のどこかの家が襲撃されたら宙に向かって3回空砲を撃って知らせるのだ。もし空砲を撃つという手段がとれなければ、そのときはその家の誰かが屋上にあがって事態をまわりに知らせなくてはならない。

モスクも苦境に陥った際の合図を用意している。それは、攻撃を受けた場合には、祈りを呼びかける役目の人が「アッラーフ アクバル[全能のアッラーほど偉大な方はいない]」と3回叫ぶというものだ。それを聞いた地域の人々が、モスクや巻き込まれた人を守るためにかけつけるというわけだ。

昨日、スンニ派とシーア派の聖職者がモスクで一緒に祈りをささげるようすがテレビに流れた。力づけられる光景ではあったが、私は怒りを抑えることができなかった。なぜこの人たちは、自派の私兵集団に対してひとこと、撤退しろといわないのか。モスクやフサイニーヤ[訳注:シーア派のモスクの一種。※2005年2月18日の記事参照]への攻撃をやめろといわないのか。人々を恐怖に陥れるなといわないのか。テレビに映し出された光景はあまりに嘘っぽく、空っぽに見えた。まるでよその国の平和な情景のようだった。イラク政府はうろたえているようなふりをするばかりで暴力と流血に歯止めをかけるためになにもしていない。外出禁止令を出しただけ。それに、アメリカ人たちはこの中でいったいどこにいるの?手をこまねいて成り行きに任せているだけ−たまにヘリコプターがあちこち飛んでいるけど−でも、だいたいは知らん顔してる。

私はひたすら読み、聞いている。内戦の可能性について。可能性、だ。けれども私はこういうのが内戦っていうものかもしれないと思ったりもしている。それが現実のものになったのだろうか?1年、2年・・・10年・・・くらい経ってから、私たちは後を振り返って「2006年の2月にそれは始まった・・・」というようになるのだろうか?まるで悪夢のようだ。そのさなかには悪夢を見ていることがわからないのだから−はげしく動悸し、暗闇の中に一点の光を探し求めて目覚めた後になってはじめて、ああ、自分は悪夢を見ていたと気づくのだ・・・

午前2時27分 リバー

(翻訳:いとうみよし)

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