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内戦報道に苦言
2006年03月01日 / Weblog
http://blog.goo.ne.jp/asaikuniomi/e/5e2b5fba4c6106b9ea1ca4c266c84941 から転載。
イラクにおけるシーア派とスンニ派の「報復合戦」は、時間の経過と共にその規模を拡大させ、国際的メディアはこぞって「スワ、内戦の兆し」と騒いでいます。
今さら何を言っているのでしょうね。これまで一体彼らは何を見ていたのでしょう?読者の皆さんなら当然ご存知ですが、私は大分前から内戦状態に入ったと言い続けています。
これは、“いつもの(?)”自慢話ではありません。中東の歴史を踏まえた上で、情報や情勢を分析すれば、イラクが内戦状態に入ることは、戦争が始まる前から分かっていたことですし、少なくとも1年前には内戦に突入していたことは容易に知りえていたことです。ところが、ここ数ヶ月間、多数の死傷者を伴なう戦闘がなかったことから、イラク戦争に和平の兆しが見えたかといった論調さえ見受けられました。
マスコミの中東情勢の分析の甘さの表れです。第一、何十年もの間、人口の4分の1にも満たないスンニ派が支配してきたイラクにおいて、「権力の蜜の味」を知り尽くした連中がいきなり少数派に追いやられて大人しくするはずがありません。さらに、そこへ民主主義を根付かせようと基盤整備もせずして欧米流の考え方やシステムを押し付けたのも大きな間違いでした。
また、ブッシュ政権の中枢は、シーア派というのは一枚岩でまとまっているとつい最近まで思い込んでいる幹部がほとんどだったと言われています。
昔から部族単位で意思決定をしてきたイラクの人たちを、宗派で単純に色分けできるわけがないのですが、そういった分析があまり欧米の報道には見られませんでした。この辺りも、誤った報道をした要因につながるような気がします。
いずれにしてもこれまで以上に、政治組織が離合集散を繰り返すことと思われます。そして、ますます混迷を深めて全土が泥沼と化していくでしょう。小泉さん、サマーワの自衛隊は、そんな動きに巻き込まれる前に、一刻も早く撤退させるべきです。