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2006年04月11日11時49分
http://www.asahi.com/international/update/0411/010.html
イタリア議会(上院・定数315、下院・同630)の総選挙は10日夜から11日未明にかけて開票が進み、ベルルスコーニ首相の中道右派連合とプロディ元首相の中道左派連合による大接戦となった。集計作業が混乱し、最終結果が発表されないままの11日午前3時(日本時間同日午前10時)前、元首相は支持者らに対して勝利宣言。しかし、与党側が異議を唱えており、今後政局が混迷すると予想される。
内務省の発表によると、下院選は11日午前3時15分(同午前10時15分)の国内選挙区分の確定集計結果で、中道左派連合「ユニオン」が約49.8%、中道右派連合「自由の家」が約49.7%。わずか2万5000票余の差で中道左派の勝利となった。1票でも多い連合側へ340議席が自動的に割り振られるため、中道左派は340議席、中道右派は277議席となる。
上院選は同日午前2時半(同午前9時半)すぎの同確定集計結果で、中道右派が50.21%、中道左派が48.96%。内務省は中道右派155議席、中道左派154議席と発表したが、この中には海外議席の6議席が含まれていないとみられ、最終結果は不明だ。
プロディ元首相は午前3時前、ローマのユニオン本部前で寝ずに開票を待った多数の支持者らに「我々は勝った」と述べ、上下両院での勝利宣言をした。上院選の勝利について、同陣営は「海外6議席のうち4議席を獲得したため」と説明している。
これに対し、ベルルスコーニ首相のスポークスマンは「票の克明なチェックを求める」と述べ、野党側に異議を唱えた。与野党陣営が選挙結果で合意できない事態に陥った場合、政界が混乱する恐れもある。
混乱は、集計する内務省にもみられた。上下院とも海外在住者選挙区分の開票作業が大幅に遅れ、議席配分を確定できない状況に陥った。国内の上院選挙区でも、一部の特別自治州で他選挙区と異なる選挙制度にしたことが影響、集計作業を複雑にした。
新内閣の発足のためには、上下院双方の信任が求められる。上下院で多数派が異なる場合(1)再選挙(2)テクノクラート内閣の構成(3)左右中道両派による大連立政権の可能性、がある。首相を指名するチャンピ大統領は任期満了で来月退任する予定で、混乱に拍車がかかると予想される。
同首相のもとで01年から続いた中道右派政権は、長引く景気の低迷とイラクへの部隊派遣などで徐々に支持率が下落。首相と元首相の一騎打ちとなった選挙戦では、5年ぶりに政権交代するかどうかが注目された。同首相は盛んなテレビ出演に加え、新たな減税政策を終盤になって追加するなどして、巻き返しをはかった。
プロディ元首相は「経済立て直しには財源が必要だ」と、増税を含めた現実路線を提唱。与党のイラク派兵を含める外交政策を批判して「欧州共通の声は『平和』だ」と訴えた。