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2/22 夕刊
自分流 平和の『虹』
反戦 無言の訴えに『原爆の図』
1月28日、東京・新宿駅の西口地下広場で、反核、反戦平和を訴えた画家故丸木位里、俊夫妻の「原爆の図」が静かに掲げられた。2003年から毎週土曜、手製のポスターで反戦・平和を無言で訴えてきた人たちの活動に、夫妻の作品を所蔵する美術館が賛同。原画を撮影したフィルムを貸し出し、それをパネルに仕上げた。「絵の力はすごい。反応がこれまでとは違う」。新たな“同志”を得て、無言のアピールは4年目に入った。 (川崎支局・飯田克志)
「個人として反戦の思いを伝えよう」と、東京都世田谷区の主婦大木晴子さん(56)が知人と初めて西口広場に立ったのは、イラク戦争直前。〇一年の米中枢同時テロ以来、戦争のうねりが日本に押し寄せていると感じたからだった。
それから三年。インターネット、平和集会などで知り合った人たちが、思い思いのメッセージをこめたポスターやプラカードをつくり、土曜午後六時から西口広場に一時間たたずんできた。常連は十数人だが、新たに加わる人もいる。
昨年十月、大木さんは仲間と埼玉県東松山市の「原爆の図 丸木美術館」を訪れた。原爆投下直後の広島での体験をもとに、丸木夫妻が描いた全十五作からなる「原爆の図」を見て、反戦への思いを新たにした大木さんたちは、作品を西口広場で掲げたいと美術館に打診した。
美術館側も「多くの人に知ってもらう機会になる」と、個人としては初めて原画のフィルム提供に応じた。パネルにする作品は、被爆の悲惨な情景の空に虹がかかる「虹」を選んだ。「希望を感じられる」(大木さん)という理由からだ。
丸三年を迎えた一月二十八日、人であふれるいつもの週末の西口広場で、大木さんらは「虹」と、美術館から借りた「水」「火」を掲げた。足早に通り過ぎながら「原爆の図」に視線を“止める”人。話しかけてくる人も…。「『原爆の図』が意思表示に加わることで会話も生まれる。自分流に平和への思いをつないでいきたい」。大木さんたちは立ち続ける。
http://www.tokyo-np.co.jp/00/sya/20060222/eve_____sya_____003.shtml