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石井教授の論考のリンク
http://www.asyura2.com/0601/war78/msg/380.html
投稿者 Y 日時 2006 年 2 月 13 日 00:33:14: bQRq12j.dnw/Q
 

(回答先: 日本人はバカなのか? 理解できないピークオイルの危機、エネルギーの質 投稿者 Y 日時 2006 年 2 月 12 日 06:10:34)

「私は既に「高く乏しい石油の時代」がやって来ていると思います」
http://www.bund.org/opinion/20060115-1.htm


石油ピークが日本でなかなか認められない理由、理解しにくい理由は何か。
それは、エネルギー資源、資源ということの意味が日本ではほとんど理解
されておらず、資源を量だけで見るからである。そこで私が主張している
のは、EPR:energyprofit ratio(*2)ということで、エネルギーのイン
プットとエネルギーのアウトプットでものを考えるべきだということであ
る。

(*2) EPR=出力エネルギー/入力エネルギー

ドルで換算、あるいは円で換算したエネルギーコストはほとんど意味がな
いというのが、私の主張である。例えば石油の上に乗っている様々なエネ
ルギー開発技術、エネルギー資源というのは、石油の値段が上がると全体
が上がる。マネーで測るコストというのは、近づけば遠のく蜃気楼のよう
なものである。従って、エネルギーのインプットをもとにものを勘定する
ことを主張しているのである。図4に戻って、これから発見されるであろ
うもの、これはEOR:enhanced oil recovery と呼ぶが、この回収率を50
%まで上げる場合を考える。当然エネルギーコストもかかるため、マネー
コストも上がる。要するにインプットのエネルギーコストが上がるわけで、
同じコストではできない。

「オイルサンドはこれだけある、オイルシェールはこんなにある、従って、
まだまだ石油はある」という見解になる。新聞の社説にまでそういう記事
が載る。私はこう考える日本は非常に危ない国だと思う。このようなこと
を言っている国は日本だけで、他には無い。オイルシェールを現在の油田
と同じであると思ってはいけない。私は大学を卒業した直後に帝国石油に
入り、まだまだ陸上に油田があったころに、秋田に実際に配属された。そ
こである試油テストをしたときに石油は轟音とともに噴き出してきた。日
本の油田でも、若い油田は轟音とともに噴き出す。EOR のように様々なも
のを圧入してエネルギーを供給して油を押し出すのと、轟音とともに自ら
吹き出てくるものとでは、まったくエネルギーコストが違う。ところが、
これを量だけで見るから、まだまだ大丈夫だと思ってしまう。

オイルサンド、タールサンドも、量だけで見るとまだあるという話になる。
これらは資源としてまったく違うものである。日本ではこれを現在の石油
の延長線だと思うから錯覚が起こるのである。ましてやシェールオイルは
鉱山そのものである。岩石を砕き、それを熱処理し、染み出してくる重質
油を取る。その重質油はそのまま使えないから、それに水素を添加する等
の処理をして石油状にする。従って、これは鉱山そのものである。更には
粉砕した岩石をどこに捨てるかという廃棄の問題、巨大な環境問題が起こ
る。それほどでなくとも、カナダにオイルサンドがあり、オイルサンドも
陸上でやるものはまさにオープンピットであるから、大変な環境破壊が起
こる。最近は地下にボーリングを掘っているが、これも非常(つづく)

http://www.jema-net.or.jp/Japanese/denki/2005/de-0508/p20-35.pdf

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