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(回答先: フィンランド軍事専門家による9/11の映像分析 投稿者 木村愛二 日時 2006 年 2 月 08 日 23:10:30)
「小型水素爆弾」は何が何でもありえないでしょう。
爆発物を用いて倒壊させた、というのは当然だとしても、このフィンランドの「軍事専門家」を名乗る人物の説明には、いくらなんでも否定的にならざるを得ません。
第1に、水素爆弾は核融合反応、つまり重水素同士、あるいは重水素と三重水素の核が融合してヘリウムを生じる際に莫大なエネルギーを発するものですが、いくら小型とはいえ、原子爆弾を引き金にしてしか核融合反応は起きません。そうすると必ず大量の残留放射能があり、これはすぐに検出されてしまいます。
小型核は放射能が残らない、などという投稿をいつぞや見た記憶があるのですが、それはありえないと思います。ウラン235にせよプルトニウムにせよ、核分裂の生成物の核では陽子と中性子の数的なバランスが非常に悪く放射性の同位元素となるはずです。また多量の中性子やガンマ線が発生するためにそれを吸収した周囲の物質が放射性同位元素に変わるでしょう。どのような技術情報からそういった推測が生まれるのか、私は理解できません。
次に、重水素と三重水素の核融合を用いる場合は、ヘリウムの原子核のほかに多量の中性子が作られ、これは遮蔽が極めて困難なものであるため、付近にいた生存者に中性子被爆の症状が現われるはずです。しかしそれは未だ聞いたことがありません。
また、このサイトを覗きますと、WTCのコアの部分(エレベーター・ホールもある)に沿って、上の方に爆発が広がって鋼鉄柱を熔かしたかのように書かれていますが、水素爆弾ではそんな具合に爆風をコントロールできるほど生易しいものではないでしょう。まずWTCの基礎部分をまともに蒸発させてしまい、ビルの下の方が最初に完全に破壊されて斜めに倒れ落ちる可能性の方がはるかに高いでしょう。
さらに、もし核爆弾の系統ならば、崩壊の跡で見られた高温の部分「ホットスポット」はあの程度では済まないでしょう。
確かに地震計の記録では崩壊の直前に突然の激しいピーク(スパイク)が見られます。したがって何らかの強い爆発が地下部分で起こったことには間違いないでしょうが、小型核、特に小型水素爆弾の使用は、私は信用しません。これはもう一方の非科学だと考えます。
そんなものを用いなくても、サーマイトと通常の爆薬を併用して、十分にあの倒壊を実現できるのではないか、と考えています。これはいずれジョーンズなどの研究者チームが明らかにしてくれることでしょう。
なおサーマイトは酸化第二鉄(鉄サビと同じ)とアルミニウムの混合物(硫黄を混ぜる場合もある)であるため、起爆装置を取り付けていない場合(サーマイトの起爆には通常はマグネシウムと酸化剤が使用されるようですが)、爆発物探知犬に悟られることは無いでしょう。鉄サビやアルミニウムにいちいち犬が反応していたら仕事になりませんので。またこれは常温では非常に安定した混合物で、少々の刺激では爆発を起こす心配はありません。相当に前からでも取り付けておくことが可能でしょう。