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http://www.mainichi-msn.co.jp/kokusai/news/20060129k0000m030090000c.html
【ベルリン斎藤義彦】メルケル・ドイツ首相(キリスト教民主同盟)が今年1月、訪米時のブッシュ米大統領との会談で、米海軍グアンタナモ基地(キューバ)に拘束されているドイツ北部出身のトルコ人(23)の釈放を要求していたことが28日わかった。関係筋が毎日新聞に明らかにした。
男性は独北部ブレーメン生まれのムラート・クルナズさん(23)。独政府が招いたトルコ人労働者の子供でドイツで暮らしてきた。クルナズさんは米同時多発テロ直後の01年10月にパキスタンのイスラム教団体を訪問。移動中に地元警察に拘束され、米軍に引き渡された後、グアンタナモ基地に移送された。
米軍はテロ組織との関連を疑った模様だが、ブレーメン地検の調べではテロとの関連はないとされている。親族は釈放を要求してきたが、独政府はこれまで「トルコ国籍のため無理だ」として米国と交渉せず、ドイツ在住のためトルコ政府も消極的だった。
独米関係はシュレーダー前首相(社会民主党)がイラク戦争に反対し悪化したが、メルケル首相の訪米で改善した。だが、首相は国内の反ブッシュ世論や連立相手の社民党に配慮し、「是々非々」で対米関係を進める立場を示すため、男性の釈放を要求したとみられる。関係筋によると、会談後も独政府は米政府と連絡をとって「解決を急いでいる」という。
シュレーダー前政権はグアンタナモ基地のあり方を批判してきたが、メルケル首相は野党時代にイラク戦争を実質的に支持するなど「ブッシュ寄り」とみられてきた。だが、首相は訪米前の雑誌との会見で同基地を「このままの形で存在してはいけない」と指摘した。
毎日新聞 2006年1月29日 3時00分