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(回答先: 日経【パレスチナ評議会選、ハマスが過半数の76議席獲得】ほか 投稿者 木村愛二 日時 2006 年 1 月 27 日 08:41:47)
□「中東の政治地図塗り替える」 波紋広げるハマスの議会選勝利 [アルジャジーラ]
http://news.livedoor.com/webapp/journal/cid__1668198/detail
「中東の政治地図塗り替える」 波紋広げるハマスの議会選勝利
【アルジャジーラ特約26日】パレスチナ評議会選挙で、イスラム抵抗運動ハマスが132議席中、過半数を超える76議席を獲得、圧勝したことはパレスチナ内外に大きな衝撃を与え、「中東の政治地図を塗り替える歴史的出来事」などと評価する声も聞かれる。
パレスチナの政治評論家タラル・ウカル氏はアルジャジーラネットに対し、「今回のハマス勝利は、パレスチナ解放機構(PLO)主流派ファタハの”一党支配”体制を覆す激変」との見方を明らかにするとともに、選挙結果を「これからは全てが変わる。新しい時代の到来であり、民意に基きながら、パレスチナ政治を立て直す時期を迎えた」と分析している。
さらに同氏は「パレスチナ人民は見事に民主政治を実践し、新たな段階に入るが、そこには内外を取り巻く厳しい状況も待ち受けている」とも述べた。
ウカル氏の懸念を物語るように、民主的選挙の実施を評価しながらも、欧米諸国は(イスラエルとの対決姿勢をとる)ハマスの勝利に衝撃を受け、パレスチナ援助削減の可能性やイスラム勢力の政権掌握への拒否姿勢をみせている。
一方、惨敗したファタハの指導部は選挙結果を真摯に受け入れる姿勢を明らかにしたが、今後の協力体制についてはハマスとの連立関係構築を否定、ハマスが主導を握って新政権樹立を進めるよう求めている。
そこで指摘されているのが、今回の選挙に表れた民意にこたえるため、ハマスが近く、その政治方針・姿勢の修正を迫られる可能性だ。
この点に関し、ウカル氏は「選挙結果やパレスチナを取り巻く状況を冷静に考えれば、ハマスの方針修正は避けられない」と述べるとともに、「ハマスにしても新政権を担う責任をよく理解し、その準備を整えているだろう。そこから新たな政策が提示されることになる」との見方を示した。
ハマスの予想以上の大躍進はファタハ以外の小規模政党の存在意義にも大きな影響を及ぼしている。新党「第3の道」から立候補したハナン・アシュラウィ氏は「ハマスとファタハの議席数が拮抗していれば、少数政党が調整役を果たせる余地も出ただろうが、ハマス圧勝ではそれもできない」とあきらめ顔だ。
「第3の道」が獲得できた2議席の一角を占めるアシュラウィ氏は続けて、「誘いがあってもハマスとは連立政権を組まない」と言明、その理由について「宗教が政権を支える柱であってはならず、社会は常に開かれ、多様な意見にも寛容でなければならないからだ」と説明した。
今回の選挙結果、とりわけ、ハマス勝利の結果が3月に実施されるイスラエル総選挙に及ぼす影響も大きい。
イスラエルの政治評論家アーノン・レギュラー氏は「ハマス勝利は、イスラエルの政界と有権者に計り知れない影響を与えるだろう」とした上で、「同勝利で(シャロン首相の新党)カディマよりも右派が勢いづいている。右派はハマス勝利の一因はカディマにあると攻撃し、カディマの息の根を絶つ戦略を強めるだろう」と予測する。
レギュラー氏はさらに、「ハマスにしても今回の圧勝は想定外で、新政権を直ちに担う心の準備は整っていないだろう。しかし、ハマスは近く、トルコのように開かれたイスラム政権を目指すのか、それともアフガニスタンの旧タリバン政権のように閉ざされたものにするのかの選択を迫られることになる」との見通しを示した。
「ハマスには前者を選んでほしい」と期待するレギュラー氏はまた、「ハマスが変化するには時間が必要。だが、かつてファタハが(より過激な)ハマスの影響を受けて変わったように、今度はハマスが(より現実的な)ファタハの影響を受けて必ず変わる」と言明している。(翻訳・ベリタ通信=志岐隆司)
2006年01月27日17時08分