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朝日新聞からhttp://www.asahi.com/national/update/0115/NGY200601140007.htmlより引用
有事・災害時、自衛隊機を「治療室に」 新年度に編成
2006年01月15日08時03分
阪神大震災のような大規模な災害や日本有事、テロなどの際、被災地の病院が機能しなくなる場合を想定し、防衛庁は06年度、航空自衛隊の輸送機内で集中治療室(ICU)並みの高度医療を施しながら、重篤な傷病患者を遠隔地の病院まで迅速に運ぶ「機動衛生隊」を新設する。16機のC130輸送機が配備されている空自小牧基地(愛知県小牧市)に常駐。防衛庁長官の「直轄部隊」として主に緊急活動にあたる。
航空輸送機での機動的な医療活動を専門に組織が創設されるのは、自衛隊の発足以来初めて。広域的に緊急搬送できれば、助かった命もあるとされた95年の阪神大震災の教訓から、空自が研究を重ねていた。国際緊急援助などでの海外派遣も、活動の視野に入れている。
初年度は、1佐クラスの隊長をトップに外科系の医官、看護師、救急救命士ら4人の自衛官で患者の搬送・医療の実務を担当する「機動衛生班」1個班と、訓練・装備の管理などで衛生班を支える自衛官10人の「総括班」で組織が編成される見込みだ。発足後は国内外での必要度や有効性をにらみつつ、増員や装備増強を検討する方針。
隊員らは出動時、C130に乗り組み、救急車やヘリコプターで傷病患者が運ばれてくる空港・基地へ、まず飛ぶ。患者の収容後は機内で容体を監視・安定させながら、受け入れ先病院の最寄り空港・基地まで緊急空輸にあたる。
C130には、航空機器と医療機器の間で起きる電磁波干渉への対策や防音などを施したコンテナ型の「機動衛生ユニット」(幅約2メートル、奥行き約4メートル、高さ約2メートル)を搭載。機内は「空飛ぶICU」となる。
ユニット1基は最大で重症患者3人を収容。可動式ベッドのほか、呼吸・循環・中枢神経の各機能や体温などをモニターできる患者監視装置、超音波診断装置、血液分析装置といった集中治療用の高度医療機器を備え、1機の貨物室には2基まで積み込める。
06年度政府予算案では、医療器材費や小牧基地に設けるユニット保管倉庫などの経費計約3000万円が計上された。
災害医療の訓練や部隊の運用研究を進め、実際に出動するのは07年度以降になる見込み。空自側は「空自入間基地(埼玉県狭山市)の隊員を中心に、具体的な人選に入った」と話している。