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□フセイン裁判は米国の演出 弁護人の元カタール司法大臣が語る [アルジャジーラ]
http://news.livedoor.com/webapp/journal/cid__1623667/detail
フセイン裁判は米国の演出 弁護人の元カタール司法大臣が語る
【アルジャジーラ特約2005年12月27日】アルジャジーラのアハメド・ジャナビ記者はこのほど、カタールの首都ドーハで、フセイン元イラク大統領裁判に被告側弁護人として参加した同国のナジブ・アル=ナウイミ元司法相にインタビューして、弁護人となった動機などを聞いた。
(以下、Nがアル=ナウイミ氏の発言)
ーフセイン氏の弁護に加わった動機は?
N: サダム大統領が弁護団に加わってくれるよう私に個人的に依頼してきた。
ー個人的に知っていたのですか。
N: 私が司法相だった1995ねんから97年の間でも、サダム・フセイン氏ともイラク政府の人とも会ったことはない。
ー弁護を引き受けた理由は?
私の仕事は不正に苦しむ人なら誰でも弁護することだから。サダム・フセイン大統領が不正義の犠牲者と強く信じている。言いたいのは。この訴訟が正常な訴訟事件とは違うということだ。この訴訟で勝てるチャンスがあるとは、どんな弁護士でも評価できない。
ー他の犯罪訴訟とどう違うのですか?
N: 第一に、この訴訟は前イラク米行政官のポール・ブレマーによって法律第10号に基づき提起された点だ。この法律は国際法にもイラク法にも違反し、さらに、この法律がアラビア語に訳された時、下級審判決破棄の権利が故意に落とされるという重大な違法行為が行われたのだ。国際法は、占領軍が法廷を設置したり、法を採択したりすることを禁じている。つまり、この法廷は国際法に違反している。
ーしかしイラクは今日、独立国であり、選挙で選ばれた政府と議会を持っていると言っていますが・
N: ジュネーブ憲章は占領の定義を「兵士たちの実際の存在」としている。イラクの状況が主権の回復を示しているというが、それはイラクが主権を享受していることを意味しない。なぜなら国際法は「言辞ではなく行為」に依拠するからだ。
根拠となる実状とは、イラクに米兵13万5000人がいることであり、他の国々からの数千の兵士たちもいるということだ。
イラクは現在、占領軍によって管理されている。人為的な選挙は合法性を付与しない。もしそうなら、(第二次大戦中のナチ・ドイツ占領下のフランスの)ヴィシー政権だって合法性を享受してよかったことになる。
米国はじめ連合国は当時、ドイツが任命したヴィシー政権の下での選挙と政治的プロセスを批判した。さらに、ヴィシー政権の件があったため、第4次のジュネーブ憲章の制定が急がれたのだが、それは占領軍が被占領国の法律を変えるのを禁じることだった。
米国自身が過去に批判した過ちを、なぜ、
米国が犯そうとするのかね。
そればかりではない。数日前、チェーニー米副大統領が、イラク政府に通告もせずにイラクを訪問したが、それで、どうしてイラク政府は独立していると言えるのか。イラクのジャファーリ首相自身が言ったのだが、米国大使館に呼ばれて、行ってみたらチェーニーが座っていたので驚いたんだ。今のイラクにどんな形でも主権は存在すると思わない。
ーイラクの法廷で、イラクの検察官が公訴を提起し、イラクの裁判官が公判を担当していると見ていますが。正しいでしょうか。
N: クリストファー・リードがこのショーを実施しているのだ。
ーリード氏とは?
N: 信頼すべき西側メディア、2005年12月23日付ニューヨーク・タイムズにジョン・バーンズ氏が執筆した記事に書いてある。
この記事には「この裁判を組織するのに大きな役割を果たした米国当局者は、イラクの前支配者に法廷を支配させる余地を与えてしまったことに対し、アミン(裁判長)に再考する時間を与えるため、一カ月間、休廷させたと言明した」と書いてある。
この記事はまた、「クリストファー・リード、イラクでの裁判を指導する米国の努力を束ねている米司法省の弁護士、による評価発言・・・・」とも書いている。
もし、サダム・フセイン大統領絵を裁いている法廷をイラクの法廷と表現したなら、私たち自身も過ちを犯すことになる。リード氏やバグダッドの米国大使館権力犯罪渉外部に所属する数十人の弁護士たちがこの見せ物を運営しているのだ。
従って、この法廷は占領軍によって運営されているので違法であり、国際法の重大な違反行為だ。
ー法廷の違法性を証明するために忙殺されるより、被告人を弁護することに専念した方が弁護士として良いのではありませんか?
N: 法廷の違法性を証明することが非常に重要だと思う。(中略) 特別法廷というのは通常、人為的な裁判を準備するために設定さるもので、この法廷が特別なものである限り、判決はリード氏のオフィスで用意されると見てよい。
=リード氏あるいは彼の弁護士たちと会ったことがありますか?
N: ある。彼らと訴訟の進行を台無しにしている違法行為について議論した。
ー相手の返答は?
N: 彼らが私に言ったのは、私の見方だが、つまり、自分たちに適切なことは何でもやるということだ。彼らは「好きなものを取り上げる」やり方で作業している。好きなことは取り上げ、嫌いなものは無視するのさ。
ーサダム・フセインのチャンスは?
N: 起訴内容と証人たちは、暗殺の試みなどなかったと証明しようとするだろうが、それはナンセンスだ。暗殺の計画に70人以上が加わっていた。大統領の車列が銃撃された時、銃撃があった農場には30人以上の射撃手がいたのだ。数十人が狙撃班を構成していた。その意味は、暗殺計画に軍の小部隊が入っていたのだ。この銃撃戦を生き延びた者は全員、非合法的にイランに移された。彼らはバイクでイランに向け国境を越えたのだ。
どうやって彼らが暗殺計画がなかったと言おうとするのか、私は知らない。何年間も、アル=ダワ党の幹部たちは、どんなメディア利用の機会も逃さずに、イラク国内でイラクの支配者サダム・フセインを暗殺することに挑戦すると公言し、力こぶを示していたのだから。
ーその日に何が起きたのかの意見は?
N: 暗殺計画は当時、イランに本拠を置いたアル=ダワ党によって組織されたが、今はジャファーリ・イラク首相の党だ。
作戦名は「鹿作戦」だった。その日は、大統領の訪問に対して、ある老女が鹿を殺して自分が幸福なことを見せることになっていたからだ。イラクの風習によると、お祝いする人物の乗り物にいけにえの動物の血を塗るんだが、老女はそうした。しかし大統領の到来を祝うのではなく、実際は、どの車に大統領が乗っているかを攻撃側に知らせる印しだったのだ。
フセイン大統領は常に高度の情報感覚を持っていたし、アル=ダワ党が大統領にアル=ドゥジャイルを訪問するならしてみよと言っていた。そうした事実に鑑みて、彼は車を乗り換えていたのだ。
計画通り、攻撃者たちは血で汚れた車を狙撃し、銃撃戦になった。大統領警護隊員や文官が銃火の交換で死んだ。
私たちが話しているのは、当時、戦争状態にあったイランとと密かに関係を持っていた人々が関与した国家元首に対する暗殺行為なのだ。イラク政府が何をしたと思う。もちろん、自分と祖国を防衛しようとしたさ。
ここで説明しておきたいのは、なぜ、当時、関係者の家族全員が拘束されたかだ。その理由は、いけにえの鹿を殺した老女がイラクの当局者に、この計画にはアル=ドゥジャイルの住人とその一族が関与していると証言したからだ。
ーしかし、なぜ彼らは砂漠に放置されたのですか?
N: 第一に言っておかねばならないのは、これらの家族を砂漠に放置したのは行政的な過ちだ。しかし、下部の過ちに大統領の責任があるとは言えない。そうでなければ、ブッシュの兵隊がアル=グライブ(拘置所)でしたことで、ブッシュを裁かねばならない。
次に、彼らは砂漠に放り出されたのではない。外側ではなく内側からカギがかかる、きちんとした家屋にいた。つまり囚人扱いではなかったのだ。
ーこの裁判の今後は?
N: もし裁判が、彼らが言う通り、公平であれば、大統領は無罪になる。なぜなら、現時点まで彼に不利なことは何もないのだ。もし見せ物ならば、何があるのか君にもわかるだろう。私が望みたいのは、世界が監視しているということを忘れないで欲しいのだ。10億人が世界中でこの裁判を注視している。
ーカリル・アル=ドゥライニ主任弁護人によると、裁判の生中継が切られたとき、サダム氏の腹違いの兄弟、バルザン・アル=ティクリティが証言して、米国人たちから、自分の兄弟に反する証言をしたらイラク政府部内の高い地位を提供すると言われたそうだ。本当か?
N: イエス。その通り。
ーこれからの弁護計画は?
N: あまり言えないが、検察官の足元のじゅうたんを引っ張るような非常に強力な弁護側証人がいることだけは言える。
われわれの証人たちは米国の証人保護プログラムで守られるだろう。
ー米国のプログラムがどうしてイラクで?
N: 好むと好まざるとにかかわらず、イラクは今、51番目の米国の州なのさ。
(翻訳・ベリタ通信=日比野 孟)
2006年01月11日18時12分
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http://www.asyura2.com/0601/war77/msg/330.html
投稿者 ジャック・どんどん 日時 2006 年 1 月 06 日 01:17:23: V/iHBd5bUIubc