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wada kitarou
2006年 1月 12日 (木) 04:07:01 JST
http://list.jca.apc.org/public/aml/2006-January/005166.html
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和田です。
昨年１２月１４日に期限切れとなったイラク派兵は、更に一年間二度目の延長が閣議決定された。こうしたなかで陸自東部方面の第９次群、第１０次群の派兵に先立って１月８日、第５次業務支援隊約１００人が羽田からチャーター機でイラクに向け出発した。（昨年も同じく１月８日、中部方面の派兵に先だって、第３次支援隊約１００人が出発した。何れも任期は半年。）
英・豪軍サマワ撤退に併せ３〜５月頃から陸自も撤退検討が言われているが、米軍側は撤退その後も幹部の残留を要求しているらしい。そうなると今回出発した幹部の中から残留者が決まるのかもしれない。何れにしても「出口戦略」は今だはっきりせず、小泉流「状況を見て判断」、つまりなし崩し的にことが運ばれている。
一方クウエートの空自輸送隊は、陸自撤退後も引き続き業務を継続することを米側も要求し政府防衛庁もその方針のようだ。小牧の空自第一輸送隊C-130Hの１６機体制のうち３機と、司令部・飛行・整備・業務・衛生の各隊約２００人がクウエートに常駐し隊員は４ヶ月毎に交代、現在８期目が昨年１１月に交代したばかり。輸送機も定期的に入れ替え、これまで１０回ばかり交代させている。このほか経由補給地のマニラ・タイ・モルディブの各飛行場には運航支援要員を配置している。
◆空自輸送隊はイラクで何を運んでいるのか、墨塗りの「情報公開」
昨年、名古屋のイラク派兵差止訴訟の原告がイラクの空自輸送隊は何を運んでいるのかなどの情報公開請求を行った。これに対し防衛庁は「週間空輸実績」（０４年３月〜０５年２月）４５通を開示した。しかし、月日・出発・到着地、輸送人員と所属・人数、貨物品名・数量・重量など殆ど黒く塗りつぶされており、わずかに顕微鏡や心電計などの医療機器品名が分かる程度の開示だった。不開示理由としては「安全を害する恐れ」「関係国との信頼関係を損なう」などだった。
※「関係国」も気を利かし自衛隊が「武器弾薬は運ばない」建前くらいは知っていて、梱包ケースは部品ナンバーくらいに表示をとどめ、自衛隊員もいちいち中身を確かめることはしないだろうし、これが「信頼関係」というものだろう。自衛隊員の武器携行は交戦用でなく護身用の見解をとっている。従って「関係国」の兵士が武器を携行し、これを輸送する場合も交戦時でなく移動時であるから携行武器も護身用なのである。しかし輸送回数は実績として公表しても「関係国」の兵員を何時、何人輸送したかなど、なるべく知らせたくないし、今後業務を継続していくうえで「戦闘行動一体化」の痛い腹をさぐられたくないのが本音だろう。
◆関空からイラクに何を運んだか、墨塗りの「情報公開」
昨年、陸自中部方面隊から２月に第５次派兵、５月に第６次派兵と続いた。これに伴い関空からアントノフなど大型輸送機による軍需物資輸送や、チャーター機による隊員輸送などが行われた。サマーワ駐屯地への迫撃弾撃込み事件もあり、新たに重火器や対迫レーダーなど送ることになっていたが、関空は武器輸送に関しては行わない旨を防衛庁に表明した。
これらの動きに対し、地元の反空港団体（泉州沖に空港をつくらせない住民連絡会）は、すべての軍事輸送に反対の立場から再三にわたり関空との交渉を続け、せめて何時何を運んだか明らかにせよ、と迫ったが関空は応じようとしなかった。
こうした経緯から昨年８月２６日付けで防衛庁に、空港使用の日時、輸送物資の品目・数量、隊員輸送の態様、チャーター機の実態など情報開示を請求した。
これに対し１０月２４日付けで「開示決定通知書」と▼「イラク復興支援群第６次隊派遣装備品輸送使用航空機について」（４月２１日付け）▼「チャーター便運航計画書」「輸送計画」（４月２６日付け）などの文書を送ってきたが、肝心の部分は黒く塗りつぶされており分からない。
アントノフはロシア以外数カ国保有するが、他のチャーター機同様国籍すら消されて会社名も不明。不開示の理由としては「反対意見を有する者から」「不当な働きかけを誘発するおそれがある」。時間や輸送経路については「任務の効果的な遂行に支障を及ぼす」。人員や輸送物資については、「装備を含む能力が推察され、効果的な任務に支障をきたす」などを不開示の理由とする。
１２月２２日を期限とする残りの開示資料はみていないが、代表者のＷさんは異議申し立ての上、裁判に持ち込むことも検討しているという。
06/01/12 和田喜太郎
題名には必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。