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http://www.cnn.co.jp/usa/CNN200601060024.html
「神の国を分けたシャロンに神罰」と 米宗教指導者が発言
2006.01.06
Web posted at: 21:54 JST
- CNN
(CNN) 扇動的な発言で知られる米キリスト教保守派の指導者パット・ロバートソン師(75)が5日、イスラエルのシャロン首相(77)が重い脳卒中で倒れたのは、ガザ地区撤退で「神の地を分断した」ことに神罰が下ったためだ、と発言した。これに対してイスラエルの駐米大使はただちに強硬に抗議した。
今月4日に重い脳卒中で倒れ、重体が続くシャロン首相は昨年夏、リクード保守派や入植者らの強い抵抗にもかかわらず、パレスチナ自治区ガザの入植地とイスラエル軍撤退を強行した。
このガザ撤退に反対していたロバートソン師は自身のテレビ番組で、シャロン首相が「一緒にいるととても好ましい人物だ」とした上で、「神の地を分断した」と批判。「国連や米国の機嫌を取るために同じような政策をとるイスラエルの首相には、誰でも同じように災難が下るだろう」「神は、『この地は私のものだ。触ることを許さぬ』とおっしゃっている」などと述べた。
また、パレスチナ暫定自治に合意した後1995年に暗殺されたイスラエルのラビン首相を引き合いに出し、「痛ましい事件で、彼は死んでしまった」と述べながら、パレスチナの権利拡大に協力するイスラエル首相には不幸が起きるものだと言わんばかりの発言を重ねた。
これに対してダニエル・アヤロン駐米イスラエル大使は、「我々の友人から出た言葉だとは思えない、理不尽な内容だ」と憤慨。「ロバートソン師はイスラエルとシャロン首相のすばらしい友人で、非常に驚いている」とCNNに話した。
ロバートソン師の番組は、米ABC系列のケーブルテレビで放映され、1日の視聴者は約100万人と見られる。同師はこの番組で今年8月、ブッシュ政権に敵対的なベネズエラのチャベス大統領は「取り除かれるべきだ」と暗殺を促す発言をし、内外から激しく批判された。
また1998年には、フロリダ州オーランド市が同性愛者団体の活動を許可したことを批判し、同市にハリケーンや地震、テロ攻撃などの災害が発生すると警告していた。
さらに昨年11月には、米北東部ペンシルベニア州南部の町ドーバーで、「インテリジェント・デザイン(ID)」と呼ばれる「創造論」を支持する教育委員会の委員8人が落選したことを受け、町が「神」を拒絶したと批判し、「神が怒りを下すだろう」などと発言している。