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イラク戦没兵の父「息子は無駄死にをした。英雄と呼ばないでくれ」(コリエレ紙)
by Michele Farina 06年1月4日
イラクで亡くなった海軍兵の父からの公開状
「命の浪費だ。息子の犠牲は軍が撤退してこそ意味を持つ」
2人の兵士 キャサリンとエドワード
ジョーダン家とシュローダー家、2つの家族、2つの想い。恐怖と心の痛み。
来週の月曜日にカンサス・シティの空港でひとり娘と対面するジョーダン家の
恐怖は、誇りとないまぜになったものだろう。「祖国を守るために」そして
「1万5千ドルの月給で新車が買えればいいな」と言ってイラクに行った19歳の新兵。
昨年8月にクリーブランドの空港で息子と対面したシュローダー家のそれは、
明瞭に純化された痛み。 三位一体:棺に収められた部分と、ハディッサの砂漠に
あいた爆弾のクレーターから別々の時期に回収されたであろう遺灰の壷2つ。
アメリカの2つの家族から見た(4年目に突入した)イラク戦争は、2つの世界観
ニューヨークタイムズの記事は、キャサリン・ジョーダンの出発から始まる。
平穏無事を祈る両親、バイロンとメアリー。 小さな田舎町をあげた壮行会。
軍支給の40万ドルの生命保険が相違の象徴となっている。
シュローダー家の痛みは沈黙のそれではない。 昨日付けのワシントンポストに
掲載された父の叫びは、息子の死に「偉業や名誉の意味を見出さないで欲しい」
だった。 そう、「アメリカの英雄」には違いない。「みんながそう言う」と
ポール・シュローダー。 あの朝戸口を叩いた高官は、「妻に葬儀に使う国旗を
渡した」。「優しく」「信心深い」人たちはみな、お悔やみのタムタム(太鼓信号)
に参列した。 13人のオハイオの同僚とともに05年8月3日 海軍の水陸両用車ごと
吹き飛ばされた息子エドワード・シュローダー(愛称オージー)は、「アメリカの
真の英雄」のラベルに包まれた「命の浪費」の遺灰になった。 「最後に交わした
会話で、オージーは仲間が死ぬのをこれ以上見たくないと言った。”パパ、たった今
解放したばかりの村に、攻撃しに戻るなんてやり切れないよ”」。 虚しい犠牲。
シュローダー家の怒りには、交易会社を営む者の理論がある。 844人に上る
05年の犠牲者数は、04年より僅か4人少ないだけ。 アメリカはもう倍増する
犠牲者数に耐えられなくなっている。 戦争支持者の理論は、ブッシュ大統領の
それと同じで歪んだものだ。 戦没者の栄誉を讃えるために、別の戦没者を必要と
する」。 反対する価値がある。「息子や他の兵士たちの死は、アメリカ人が
国旗に包まれた英雄の仮面の後ろに隠れるのを止めた時、戦争反対者の陰口を
止めた時こそ報われる」。
”浪費された命” 戦没者とは誰?
一昨日の夜、米軍はBajiの家屋を空爆した。逃走中のテロリスト3人を攻撃したと
信じていたが、翌朝瓦礫の下で見つけた遺体は12だった。 ワシントンポスト紙の
イラク人記者は、年配の女性と10歳にも満たない2人子供の遺体を見たと報告
している。
「祖国を守るためにイラクに行くのよ。ゲリラを駆逐しに」
あの晩、第一艦隊 工兵キャサリーン・ジョーダンが言った。 「友だちは
イラクの居心地は悪くないと言っていたわ」。 女友だちには、化学戦争に備えて
兵士が訓練する環境”ガス室”に行くと語った。 出発前に1,000ドルをかけて
両腕にワシの刺青を入れた。 そして近所の人が羨む額の生命保険。
http://www.corriere.it/Primo_Piano/Esteri/2006/01_Gennaio/04/farina.shtml