★阿修羅♪ > 戦争77 > 179.html ★阿修羅♪ |
Tweet |
株式日記と経済展望
http://www5.plala.or.jp/kabusiki/kabu109.htm
http://blog.goo.ne.jp/2005tora/
--------------------------------------------------------------------------------
日本はアメリカ没落後に多極世界の一極を担う
準備を今からしていく必要があるのです。
2005年12月30日 金曜日
◆目標と戦略 ロシア政治経済ジャーナル 2005/12/26号
http://blog.mag2.com/m/log/0000012950
というわけで、国際協調的愛国主義外交(実は反日国家に金をばらまく)も排外主義的ナショナリズム外交(アメリカ以外との関係は悪化させる)もよくないという話でした。ではどうすればいいのでしょう。
まず世界の状況を見ると、アメリカの衰退は決定的になってきています。私が本を出した一年前と比べても、明らかになっている。つまり世界はこれから、必然的に多極化していくということです。
アメリカの衰退は、かつての覇権国家スペイン・オランダ・英国が没落したように、ライフサイクルの不可避な流れなのです。この流れは、サッチャーさんとかレーガンさんとか優秀な政治家が出ても変えられません。
ということは、日本の目標は、「多極世界の一極になること」となります。この目標を達成するためにどうしたらいいのでしょうか?
1、金力と腕力をつける
極の条件はたった二つ。
一つは金力(経済力)
もう一つは腕力(軍事力)
経済力はわかりますが、軍事力増強には、まだまだ抵抗が強いでしょう。しかし、「アメリカが没落したら、誰が日本を守ってくれるの?」と単純に考えてみる必要があります。金力・腕力があって初めて「徳」が生きてきます。徳があっても、金力・腕力のない国は滅ぼされるのです。
2、米ロと一体化して中国を封じこめる
日本の防衛白書にもあるように、日本の仮想敵は現在中国と北朝鮮。この2国以外にはありません。そして、中国が`戦争するための絶対条件はロシアの武器と石油をゲットすること。日本はどうするか?これは中ロを分断するしかありません。
毎回書いて申し訳ないのですが、軍事力2位のロシア・3位中国を同時に敵をまわすほど愚かなことはありません。逆にロシアが味方につけば、軍事力1位アメリカ・2位ロシア・5位日本 対3位中国で、たとえ戦争になっても完勝できます。
そして、アメリカが中東を抑え、ロシアからの石油が止まれば、中国はABCD包囲網時の日本のように戦えなくなります。(カザフからの流れを止めればさらにいい)
もう一つ付け加えておきたいこと。それは、日米ロは戦争をするために一体化するのではなく、戦争を回避するためにするのだということ。
イギリスの偉大な宰相チャーチルは1946年3月、有名な「鉄のカーテン」演説の中で、アメリカとイギリスの永久軍事同盟を提唱しました。
なぜか?アメリカとイギリスが同盟し、軍事力でソ連を圧倒していれば、スターリンの「野心と冒険心を誘うといった事態にはならず」「確固たる安全保障」が実現される。(そして、それは100%ではないが実現された。)
非常に厳しい話ですが、平和というのは、昔社会党が主張していた「非武装中立」によって達成できるものではありません。
日本が戦後60年間、ソ連・中共・北朝鮮に侵略されず平和に暮らせたのは、決して「憲法9条」のおかげではありません。バックに世界最強のアメリカが控えていたからです。力の裏づけがなく「平和を希求する」というのは、「きれいごと」(涙)。
3、中国との和解
これは2と非常に矛盾しているように思いますが、中国とケンカする必要はありません。今、日中関係は悪化し、米中関係は比較的安定しています。ボロボロになった覇権国家( http://tinyurl.com/dypky )を読まれた皆さんなら、理由がわかるでしょう。
○アメリカはまず中東を抑える
「1、中東大戦争を起こし、中東産油国を支配下に置く。これは産油国が「ユーロを使います」などという、反逆を企てないようにするため。それと同時に経済の血液である石油を支配し、世界支配に役立てるため(逆らう国には石油を売らず破滅させる)。ここまで来た段階で2、中国を叩くとなります。」(ボロボロになった覇権国家 222p http://tinyurl.com/dypky )
イラン攻撃のための世論作りがはじまっています。
イランの大統領は、「イスラエルを地図から消せ!」「ホロコーストはなかった」「イスラエルを欧州に移せ」等々の発言で、攻められても文句をいえない状況に自らを追い込んでいます。
「だいぶいい感じになってきたな」と思ったブッシュ。12月14日、「必要と考えた場合はもう一つの国に先制攻撃を加える」と発言しました。これは、私の本にも書いてあるとおり、北朝鮮のことではありません。
「北朝鮮はアメリカの敵ではありません。アメリカがこの国を叩くのは、米
中戦争のついでか、その後になるでしょう」(同上 254p)
イランのことです。
ネオコンの失敗はイラクを攻めたことではなく、世論づくりに失敗したこと。カウボーイの国アメリカは、「誰が最初にひいたのか」で善悪を決める。ですから、日本を真珠湾攻撃に追い込んだように、「いやいや他国を攻める」ようにしたいのです。(ネオコンはアフガンの時、非常にうまくやったが、イラクの時はウソがバレバレになってしまった。)
今アメリカとイスラエルは、平和を目指して努力を続けているように見えますね。ああ、何度だまされても、またコロっとだまされてしまうあわれな私たち。両国が平和のための努力をしているのに、イランの大統領がぶち壊しているような印象です。
そういう意味でアフマディネジャド大統領は、アメリカとイスラエルにとって最良の大統領といえるでしょう。アメリカはまず中東を抑える、だからその間中国との関係は悪くならない。これもボロボロになった覇権国家に書いてあること。「アメリカは中東戦争をしている間、表立って中国と対立することはできな
い。」(同上253p)
まだ読んでいない方は是非ご一読ください。そして、既に読まれた方ももう一回読んでいただけると、アメリカの動き、イランやイスラエルの動きの真意が見えてきます。
○アメリカは日本と中国を戦わせる
これも私の本に書いてあるとおり。「そして、日本もまた、「自国の被害を最小限にしよう」というアメリカの意図により、火の海にされようとしている。」(同上256p)
「自国は戦わず他国を戦わせ漁夫の利を得る」のが外交の基本。アメリカはできれば日中を戦わせて、その後中国を天領化したい。ですから、日中関係の悪化を喜ぶのはアメリカ。ではどうすればいいのか?日中外交は以下のようにやるのです。
米中関係が比較的良好なとき。
日本はこの機を逃さず日中関係を良好にしていきます。アメリカがなんかいってきたら、「あなたたちの外交をみならっているだけです」という。(これは別に金をばらまけという意味ではありません。念のため)
米中関係が悪化してきたら。
日本は表に出ず、これまでと同じように静かにしていればいい。(つまりケンカはアメリカにやってもらう)もちろんいざ開戦となれば、戦う以外に道はないでしょう。しかし、日本に東風がとんでこないように戦争回避の努力をギリギリまで続ける。(方法はボロボロになった覇権国家を参照)
上記のように、日米ロで中国を封じこめるというのは、中国に戦争の決意
をさせない効果もあるのです。
日中関係を改善させる時期ですが、憲法改正までは無理でしょうね〜。なぜかというと、小泉さんは、世論作りのために中国・北朝鮮と仲良くできないから。国民に、「北と中国は脅威でしょ?憲法改正やむなしでしょ?」と納得させる必要がある。憲法改正がすんだら、また協調外交に直したらいいでしょう。
▼中国は脅威か?
中国について、また日本では甘いみとおしをする人たちが出てきています。正確には米中関係について甘いというべきでしょうか。中国に関しては今大きく二つの見方がある。
1、中国は脅威である
これは説明の必要もないでしょう。
2、中国は脅威でない
主な理由は、中国が外資と貿易によって繁栄しているという事実。「自国の繁栄をぶち壊す戦争なんてするわけがない」という見方。米国企業および中国の両方が儲かっているので、戦争はないという論理です。
どっちが真実なのでしょうか?
これは実はわからないのです。というのは、外交というのは、リーダーの価値観で大きく変わるからです。
「この1941年という歴史の分水嶺を調べてみると、個人の意思が決定的な役割を果たしていることに歴史家は驚かざるを得ない」(現代史 ボール・ジョンソン 共同通信社)
前にも書きましたが、徳川慶喜が大政奉還を決意しなければ、日本では大規模な内戦が起こり、英仏の植民地になった可能性が高い。ゴルバチョフが出ず、ブレジネフやチェルネンコのようなボンヤリ爺さんが書記長を続けていれば、冷戦は長引いた可能性が高い。
レーガンではなく、「弱虫」カーターのような大統領が後をひきついでも同じ。ワイマール共和国に優秀なリーダーが出ていれば、ヒトラーは政権につけなかったかもしれません。
そして、中国にこれから危険なリーダーが出るか、出ないかなんて誰にも予測できないのです。さらに、永遠に覇権国家の地位にとどまりたいアメリカが、中国を叩く可能性もある。(当然日本も巻き込まれる)
中期的(今から2010〜2015年くらいまで)には、戦争はアメリカの意図で行われる(表面的にどちらが仕掛けたとしても)可能性が高い。なんといっても、アメリカの軍事費は中国の5倍。中国が現段階で絶対に勝てない無謀な戦争をしかけるとは思えません。
歴史を振り返れば、覇権国家と覇権国家候補は常に争っています。
(例、スペイン対ポルトガル スペイン対オランダ スペイン対イギリス オランダ対イギリス イギリス対フランス イギリス対ドイツ アメリカ対ソ連)どうして今回ばかりは例外だと思うのでしょうか?
ユダヤや華僑が徐々にお金をインド・ロシアにシフトしているという事実は、何を物語っているのでしょうか?
「アメリカ企業も中国で儲かってるから、戦争はない」と主張する人たちは、おそらく世界の大富豪たちが「中国はもう遅い、引き上げ時だ」と言っているのを知らないのでしょう。(こっそりパニックを起こさずに資金を移すために、こうした発言は表に出てこない。逆に、ソロスやキッシンジャーが中国を頻繁に訪れ、他国の投資家をだます)
とにかく中国が今後も日本にとって安全な国なのかどうかは、お釈迦様で
もわからない。
ではどうすればいいのか?
安全保障政策は、「危険なトップが出る」可能性を想定して立てるのがあたり前。(これを怠ったフランスやイギリスは、ヒトラーにコテンパンにやられ、スターリンと手を組まざるを得なくなった。欧州の東半分はソ連の支配下になり、フランスやイギリスが過去の栄光を取り戻すことは永遠に不可能になってしまいました。)
セコムは、泥棒は死ぬまで来ないかもしれないけど、万が一に備えてとりつけます。中学校にジャイアンのようないじめっ子はいないかもしれませんが、空手をやっていればいじめっ子が出てきてもいじめられません。
自分の住んでいるところに地震はこないかもしれませんが、来た場合に備えて耐震設計の家を買う。ですから、日本が経済力と共に軍事力を増強していくのは不可欠。(アメリカは北がミサイルをぶっ放しても守る気ないし。。。)
まとめます。
日本の外交は、冷戦前の無念無想外交→国際協調的愛国主義外交(実は反日国家に金をばらまく)→排外主義的ナショナリズム・親米外交と移り変わってきました。今後は、
1、経済力と軍事力の強化
2、日米ロ一体化による中国封じ込め工作
3、日中友好強化
をすることで戦争を回避していく。これは、反日国家に金をばらまき、悪口をいわれてもニコニコしていた小泉さん前の「(金バラマキ)国際協調的愛国主義外交」とは根本的に異なるものです。
そして、アメリカ没落後に多極世界の一極を担う準備を今からしていく必
要があるのです。これを例えれば、「日本はアメリカ幕府の天領から、土佐藩に変身しなければならない」ってことでしょうか。(^▽^)
(私のコメント)
いよいよ今年も一日しかなくなりましたが、国際情勢を見る上では1年は短すぎて5年10年単位で見ないと見えてこないのですが、今年は日本の対中国外交がはっきりと見えてきて、中国政府も対日本外交もやり方を改めないと中国自身が経済的に追いこめられてしまうのではないかと思う。
日本がこれほど中国に対して抵抗した事が無かったから中国も戸惑っているのだろう。今までなら朝日新聞と連携して暴言を吐いたとして大臣の首を飛ばす事も90年代には出来ましたが、最近では靖国神社に参拝しないと主要閣僚にもなれないくらいに中国と朝日新聞の影響力は落ちてしまった。
日本がこれほど中国に強腰でいられるのもアメリカのバックアップがあるからですが、アメリカもイラクで手一杯だから中国に対する牽制を日本にやらせないと手が回らなくなってきた。核武装した北朝鮮にアメリカが強く出られないのも、それだけアメリカの国力が衰えてきているからですが、韓国のアメリカ離れもはっきりして中国の勢力下に入りつつある。
従来のアメリカなら韓国は軍事クーデターが起きてノムヒョン政権を倒すぐらい朝飯前だったのでしょうが、それも出来ないほどアメリカは極東においても影響力が落ちた。それだけ中国の国力が増大したからですが、90年のソ連崩壊でアメリカはNO2の日本叩きにきましたが日本がアメリカの覇権を脅かすと恐れたからだ。
それに対してアメリカは中国を経済的に支援して経済大国にのし上げましたが、最近のアメリカの外交戦略は支離滅裂だ。アメリカの国内勢力はいくつにも分かれて競い合っているからアメリカ外交は一貫性が無い。中国を援助して地域覇権を持たせるという意見も有れば、中国を封じ込める事を主張する意見も有る。
90年代のクリントン大統領は露骨に親中反日政策で日本をたたきましたが、そのおかげで「株式日記」のような反米保守派が出来てしまった。アメリカにとっては左翼の反米派は恐くはないが反米保守派は一種の民族主義だから厄介だ。さらにクリントンは97年に金融危機を仕掛けてASEANを敵に回してしまった。それがロシアにも飛び火してクリントンの外交は破綻してしまったが、それくらいアメリカ外交はお粗末だ。
ブッシュ政権になって日本を始めASEANやロシアとも関係を改善しようとしたが、中国とロシアは上海協力機構で連帯して、さらに中国はASEANにも手を伸ばして東アジア共同体を設立しようとしている。てこずっている北朝鮮も中国に任せようとしたが中国はアメリカを裏切って核武装をさせてしまった。気がついたらアメリカは東アジアは敵ばかりになってしまった。
そのような状況で90年代からのクリントンの日本叩きが外交戦略として大変なダメージとなって影響してきている。アメリカの外交戦略としてはNO2の日本を叩くのは常識だったのでしょうが、実質的なNO2が中国である事に気がつくのに10年もかかったようだ。中国はロシアと同盟して南米やアフリカ諸国にも外交の手を伸ばして逆包囲網を築こうとしているがアメリカの反応がよく見えない。
ユダヤ国際金融資本は目立たぬようにして中国から手を引いて資金をインドやロシアにシフトしている。日本にとっても当面は中国が脅威になってくれたほうが憲法改正などしやすいから中国はもっと反日で騒いで欲しいものだ。アメリカもイラクで手こずるくらいに国力が衰退してきている。逆に日本からの支援がなければアメリカという巨人は倒れてしまうかもしれない。アメリカは巨大だが石油と言うエネルギーがなければ張子の虎なのだ。