★阿修羅♪ > 戦争77 > 114.html ★阿修羅♪ |
Tweet |
IRA元幹部:「20年間、英国のスパイだった」と告白
【ロンドン山科武司】英国からの独立とアイルランドへの編入を訴える北アイルランド自治区のカトリック系政党シン・フェイン党の元幹部が、「過去20年間、英国のスパイだった」と告白し、英国とアイルランドで騒動になっている。北アイルランドが英国の直接統治に戻る契機となった02年の「自治政府議会スパイ事件」が英国の「自作自演」だった疑いも浮上している。
この人物は同党のデニス・ドナルドソン元議会事務局長(55)で、今月16日、ダブリンで記者会見し「私は80年代から英国の情報機関MI5のスパイだった」と告白した。
同氏は71年からカトリック系過激派組織「アイルランド共和軍(IRA)」の活動家として爆弾テロなどに関与。98年の包括和平合意後、新たに発足した自治政府議会でIRAの政治部門であるシン・フェイン党の議会事務局長に就任した。
02年10月、英捜査当局は同議会内で刑務所職員の住所などを不法に収集しIRAに渡したとして同氏ら3人を逮捕。この事件を機にカトリック系とプロテスタント系の対立が深刻化、英政府は自治政府の機能停止を宣言し再び直轄統治とした。
ところが今月8日になって検察当局が「公共の利益のため」と起訴を取り下げた。いぶかしんだ同党が同氏にただしたところ、スパイだったと認めた。英当局担当者が12月上旬、同氏の自宅を訪れ「君の正体を新聞に明かすつもりだ」と告げ、スパイの役割は終わったと言う。同氏は党の追放処分を受けた。
シン・フェイン党のアダムズ党首は「議会内でわが党が不法行為を行った事実はなかった。02年の事件は英当局が仕組んだ巧妙なうそだった」と真相究明の独立調査機関の設置を要求。プロテスタント系政党からも同様の声が挙がっている。
毎日新聞 2005年12月26日 17時22分
http://www.mainichi-msn.co.jp/kokusai/news/20051227k0000m030006000c.html