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与党らが決めた教育基本法案は、教育の目的として「家庭、社会、国家、ひいては世界に貢献する日本人の育成を図る」と書くなど、国家があたかも家庭同様に国民に寄り添うものであるかのような書き方をしている。
しかし、国家は家庭、学校、地域社会の同心円の延長上にあるものではない。
国家はあくまでも、権力装置である。国民が監視していなければ暴走する装置である。
現にもう暴走しつつある。
いや、自民党は結党以来、暴走している。
権力者たる自民党議員らは、自分達を縛る規範である憲法を邪険にしてきた。
特に9条を邪険にしてきた。
表現の自由等を定めた21条も、守ってこなかった(公安の暗躍、デモ隊の顔写真の撮影、そして、高裁、最高裁の、政府側に寄り添った判決の数々)。
また、今も沖縄を初め全国各地に基地があり、基地周辺の住民や、基地のために土地を奪われた人たちは平和と安穏のうちに生存する権利を奪われている(憲法前文に違反)。
国民の監視が足りなかった。
国民に、民主主義の精神が根付いていなかったためにこうなったのである。
立憲主義の精神もほとんどの人が知らなかったのだろう(私自身もわかってきたのは最近である)。
(立憲主義については
立憲主義の堅持と日本国憲法の基本原理の尊重を求める宣言(日弁連)改憲されると憲法が憲法でなくなる
などを参)
一部の人は立憲主義、平和主義のために戦ってきた。
それゆえに、憲法は60年間ずっと改悪されずに来た。
教育の憲法と言われ、憲法の理念の実現を目指すためとして教育基本法は制定された
(現行教育基本法の前文にはこうある:
「われらは、さきに、日本国憲法を確定し、民主的で文化的な国家を建設して、世界の平和と人類の福祉に貢献しようとする決意を示した。この理想の実現は、根本において教育の力にまつべきものである。
・・・ここに、日本国憲法の精神に則り、教育の目的を明示して、新しい日本の教育の基本を確立するため、この法律を制定する。」)。
(http://seijotcp.hp.infoseek.co.jp/edu.html)
教育基本法改悪は、国家権力による国民への統制を強めるために行われるのである。
憲法の精神が国民による権力の監視であることに真っ向から反するものである。
教育基本法改悪によって、子供が、教師が、親が、国家権力から強い縛りを受けることになる。
これは、憲法改悪の先取りとして行われるのである。
今日のクローズアップ現代では、愛国心を巡る教育現場についてやっていたが、
キャスターの国谷は、愛国心に対する懸念を、「アレルギー」の一言で片付け、今の問題は、愛国心をいかに教えるかだ、としていた。
(猛烈に腹が立ったのでその後は見ていない。が、録画はしてある)
既に愛国心については学習要領で定められているのだそうだ。
この学習指導要領、履修問題で、あたかも法的拘束力があるかのように論じられている。
しかし、学習要領の法的効果については法律家の間でも意見が分かれているという。
数週間前に東京新聞に載っていた。
ネットに載っていなかったが、重要だと思ったため書き起こそうと思っていたのだが、私の怠慢ゆえ、まだ書き起こしていない。近日中に必ずアップしようと思う。
話が飛んだ。
教育基本法を変える前に学習指導要領の方を変えてあるというのが何ともいやらしい。
自衛隊という軍隊を作り、少しずつ遠くの国にまで自衛隊を派遣し、米国との軍事一体化、否、軍事的隷属化を推し進めておいて、憲法九条が現実に合わなくなったから変える、と言った、それと似たやり方である。
学習指導要領を変えることで「現場」を変え、それを強化する形で教育基本法を変え、しまいには憲法を変える気だ。
これはまるで逆である。
憲法こそが最高法規であり、全ての法律の上位にあるものである。
それなのに、下位の法律から変えていき、最上位の憲法を変える。
私たち国民は、国家権力、政府、自民党、公明党から完全になめられているのだ。
憲法の意味「国家権力を縛る規範」を知らず、
国民は権力が憲法を守るよう監視すべきであるということを知らない国民がほとんどであることをいいことに、
国民を彼らの金銭的搾取の対象とし(教育基本法改悪の問題点の一つはその新自由主義的発想にある)、兵隊=殺人兵器にしようとしているのだ。
今立ち上がらなければこの国は醜悪な国になる。
「美しい国」などにはならない。
「美国」は中国語でアメリカだそうだが、アメリカにもならない。アメリカ以下の国になるのである。
アメリカという軍事国家の、しもべになるのである。
そんなことを、日本国民は望んでいない。
幸い、まだ私たちには日本国憲法がある。
この憲法は、世界もうらやむような平和憲法であり、人権保障もしっかりしている。
憲法を権力者に守らせよう。
教育基本法改悪は憲法違反であるということを突きつけよう。
主権を、憲法に規定されたとおり、国民の手に取り戻そう。
国家主権の、明治以前や戦前の時代に日本を逆戻りさせてはならない。
言論により、平和的な市民革命を起こそう。
それが、他ならぬ私たち国民の、肉体的、そして精神的幸福・平和への道である。
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*一部の人は立憲主義、平和主義のために戦ってきた。それゆえに、憲法は60年間ずっと改悪されずに来た。
→九条の価値「非戦主義」を、私たちの代で終わりにしてはならない。
http://ameblo.jp/warm-heart/entry-10019568591.html
*既に愛国心については学習要領で定められているのだそうだ。
→教育基本法の改悪案は2002年度からの学習指導要領の内容を法律に格上げするもの
http://ameblo.jp/warm-heart/entry-10012940564.htm
*教育基本法改悪の問題点の一つはその新自由主義的発想にある
→<教育基本法改悪>問題点@教育でも格差を作る、A効果が共謀罪と同じ【JANJAN】
http://ameblo.jp/warm-heart/entry-10019833429.html
(画像(バナー)はSOBAさん作成:
「美しい国、逆から読めば、憎いし 苦痛シリーズ」バナーコレクションへGO!)
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やはり戦争準備か:戦前の学徒勤労動員と酷似する安倍の「奉仕義務化」という教育改革【東京新聞特報】
http://ameblo.jp/warm-heart/entry-10018058934.html
教育基本法は「家庭教育」も対象、隣組復活への道が仕込まれている 【保坂展人のどこどこ日記】
http://ameblo.jp/warm-heart/entry-10019195773.html
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戦争遂行体制への動きの構図
( http://ameblo.jp/warm-heart/entry-10018441225.html )
◆戦争遂行体制
●平時用:
@ 思想誘導(戦争に向け、国民を洗脳)、思想統制(法律による)
@)国民に、国家に対する忠誠心を植え付け、かつ、それに反対できないよう法律で規定。
(例)日の丸・君が代の強制、教育基本法改悪、憲法改悪(新憲法草案、国民投票法案)、靖国参拝
A)国のために死ぬことはいいこと、誇るべきことだという考え方を広める
(例)靖国参拝
A思想弾圧(政府批判者の言論を弾圧)
(例)共謀罪、「立川テント村事件」、「堀越事件」、「葛飾ビラ配布事件」、
JR労組弾圧、学生の不当逮捕
●有事用:戦争のできる法体制作り
米軍再編、集団的自衛権、ミサイル防衛システム、テロ特措法、(有事法制)、自衛隊海外派遣の恒久法、憲法改悪、国民投票法案