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(回答先: 必修科目の履修漏れ、10道県で63校 朝日新聞まとめ 投稿者 gataro 日時 2006 年 10 月 26 日 14:32:56)
□高校履修不足問題 岩手のアンフェア突出 35校8105人に [毎日新聞]
http://news.livedoor.com/webapp/journal/cid__2634012/detail?rd
揺れる信頼:高校履修不足問題 岩手のアンフェア突出 35校8105人に /岩手
◇公私立35校8105人に
◇7校で推薦入試の評点、架空成績を大学に提出
全国の高校で発覚している履修単位不足問題で、県内はさらに増え、公立私立をあわせて35校、8105人にのぼった。他都県に比べ突出した多さは、学校が率先してアンフェアな受験競争を仕掛けていたことの表れ。問題の深刻さを物語る。【林哲平、安田光高、鬼山親芳、山口圭一】
県教委などが行った再調査の結果、履修漏れは25日に判明していた県立学校30校に加え、新たに盛岡市立、私立の4校(岩手、盛岡大付、盛岡中央、専大北上)も該当していることがわかった。県立校では3年生28校3955人、2年生20校2828人、1年生4校922人の計7205人。盛岡市立は65人、私立4校は335人でいずれも3年生。
さらに新たな問題も浮かび上がった。盛岡一高など少なくとも七つの県立高校で推薦入試の評点を付ける際に、実際は履修しなかった必修科目に履修済みの他の科目の点をそのまま付けて大学側に提出していたことが毎日新聞の取材でわかった。例えば、世界史、日本史、地理のうち世界史1科目しか履修していない場合、世界史で「5」を取っていれば日本史か地理の評点を自動的に「5」としていた。架空の点数が記載された調査書をもとに合否判定が行われたことになる。同高は従来の方法ですでに一部の出願書類を発送しているが、取り消しは考えていないという。
今年度の推薦入試の出願は国公立大学では11月を中心に行われるため、推薦入試志願者は1カ月で補習などの追加措置を終えなくてはいけないハードスケジュールとなる恐れもある。県教委では「岩手の受験生が不利にならないよう対策を考えたい」と話している。
東北大では11月7日まで一般推薦の出願を受け付け、11月22日に最終選考を行う。同大入試課は「県教委や各学校の対応をみて、生徒の負担にならないようこれから検討したい」としている。
◇各校で校長陳謝
高校の履修単位不足問題で26日、問題が発覚した県内の各校では生徒を対象にした説明会を開き、校長らが陳謝した。このうち黒沢尻北高では体育館での生徒総会で小野寺豊校長が「ルールを破り結果的にみんなに迷惑をかけた。本当にすみません」と頭を下げた。岩谷堂高では対象生徒を集めた教室で小野寺宗男校長が「不適切な行動を取り迷惑をかけた。心から謝りたい」とわびた。これに対し「謝罪だけでは済まされない」と不満をあらわにする生徒もいた。
黒沢尻北高は理系の2年生153人が必修の世界史を未履修。小野寺豊校長は「学習指導要領で世界史は必修と私は分かっていたが、負担が大変だろうと世界史を外した。結果的に迷惑をかけた」と陳謝した。2年生のうちに補習などで世界史を学ばせる方針。
一方、岩谷堂高は理系進学希望の3年生18人が世界史を未履修、31人が日本史・地理の両方を未履修で、計49人が単位不足。小野寺宗男校長が陳謝した後、質疑に移り、生徒からは「補習はいつから始めるのか」「冬休みや2月の自主登校期間も補習する予定か」「教科書を買わなければいけないのか」などの質問が出た。緊張した雰囲気の中「やったことにはできないっすか」との意見には失笑が漏れた。男子高校生(18)は「面接や小論文の準備をしたい貴重な期間が余計な補習にとられる。謝罪が足りない」と硬い表情で話した。【石川宏】
◇PTA嘆願書提出
県高校PTA連合会(鈴木秀憲会長)は26日、照井崇県教育長に対し、生徒がセンター試験に全力で取り組める環境整備▽補充措置はセンター試験後の年度内実施▽履修問題の背景の分析に取り組む――の3点を求める嘆願書を提出した。【念佛明奈】
◇特例措置を求める
県高校教職員組合(三浦輝夫執行委員長)は26日、必修科目の未履修問題に絡んで「責任は校長にある」と発言した照井崇県教育長には、現場実態について認識が不足していると見解を示した。
見解によると、生徒が受験力をつけやすいように履修科目を減らし、受験に必要な科目に力点を置いて学校が指導したのは、県の大学進学率向上を求める施策を実現するためだったとしている。また該当する3年生の卒業を県教委が特例措置で保障すべきだとしている。【念佛明奈】
◇出願迫り調査書作成が混乱
各大学の推薦入試の出願期間が11月上旬に迫り、必修科目を履修していない3年生の調査書作成が混乱している。
盛岡三高ではこれまで、調査書には地歴2科目のうち履修済み科目の点数を、未履修の科目にも反映させてきた。井上節夫校長は「フェアでなく反省している。だが学校が1科目を選択させた結果、生徒に不利になるような点数にはできなかった」と説明する。
不足な単位を取得するには、少なくとも70回の補習が必要。その場合は、推薦入試の出願期間に成績が追いつかない。
県教委は26日の会見で、調査書の取り扱いについて、「評定は空欄にし、添書や備考欄で事情を説明して発行するなどの方法がある」と例を挙げた。だが具体的な方策についてはまだ方針を固めていない。発送済みの調査書についても改めて検討するとしている。
未履修が判明した学校に対しては同日朝、メールで「方針が確定し次第連絡する」と伝えたという。
県教委は必修科目を未履修の生徒には、集中講義や補習が必要だとの考えを示し、対策は負担の少ない時期を選ぶなどして各校と協議するとしている。【念佛明奈】
2006年10月27日10時53分