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教員自殺で公務災害申請 「過労、ストレスが原因」
東京都新宿区の区立小学校に勤務していた女性教員=当時(23)=が5月に精神疾患となり、その後自殺したのは公務上の災害に当たるとして、教員の遺族が24日、地方公務員災害補償基金東京都支部長(石原慎太郎知事)あてに公務災害を申請した。
申請によると、教員は4月、区立小に新任教員として赴任し、2年生の担任(児童数22人)になった。過重労働や過度の精神的ストレスなどが原因で、5月31日に自宅で自殺を図り、翌6月1日に死亡した。
教員の超過勤務時間は1カ月100時間を超えており、平均睡眠時間は6時間未満だった。
保護者から「結婚や子育てをしていないので経験が乏しいのではないか」と、連絡帳に人格を侵害するような内容を書かれることもあった。
教員は小学校に配置されるまで心身とも健康だったが、5月29日に精神科の病院を受診していた。
申請は、新任教員に対する学校のサポート体制の欠如も自殺の原因になったとしている。
教員は自殺前、ノートに「無責任な私をお許し下さい。全て私の無能さが原因です。家族のみんなごめんなさい」との遺書を書き残していた。
記者会見した遺族代理人の川人博弁護士は「教員の多忙化、孤立化に対する教育現場の支援体制が不足している。関係省庁は教員の深刻な健康問題をきちんと取り上げるべきだ」と話した。
東京都教育委員会は「申請内容を把握していないので、コメントできない」としている。