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http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20060930it01.htm
向井さん夫妻の双子代理出産、出生届認める…東京高裁
タレントの向井亜紀さん(41)と夫で元プロレスラーの高田延彦さん(44)が、米国の女性に代理出産を依頼して生まれた双子(2)について、東京都品川区が出生届を不受理とした問題で、東京高裁(南敏文裁判長)は29日、出生届を受理するよう、品川区長に命じる決定をした。
法務省は「出産した女性を母とする法解釈に反する」として、代理出産で生まれた子供の出生届を受理しない姿勢をとっており、今回の判断は大きな議論を呼びそうだ。
向井さんの代理人などによると、向井さんは2000年秋、子宮がんにかかっていることがわかり、子宮を摘出する手術を受けた。02年8月、本人の卵子による受精卵を、第三者の女性の子宮に移植して出産してもらう代理出産を行うことを表明。その後、3度目の体外受精で30歳代の米国人の代理母が妊娠し、03年11月下旬、この代理母が男の双子を出産した。
向井さん夫婦は品川区に出生届を提出したが、04年1月、同区は不受理。このため、向井さんは不受理を取り消すよう品川区長に求める家事審判を東京家裁に申し立てた。昨年11月、同家裁が却下したため、東京高裁に即時抗告していた。
東京高裁は決定で、「わが国の民法は、生殖補助医療技術が存在しなかった時代に制定されたが、現在はこうした技術で人為的な操作による妊娠や出産が可能になっている」と指摘。「法制定時に想定されていなかったからといって、人為的な操作による出生が、わが国の法秩序の中に受け入れられない理由とはならない」と判断した。
その上で、向井さんのケースについて「(向井さん夫婦が)法律的な親として養育することが、子供の福祉に最もかなっている」と述べた。
向井さん夫婦の2人の子供は米国籍のパスポートを持ち、保護者が日本人という在留資格で暮らしている。日本で出生届が受理されないままだと、法律上の親が存在せず、相続権などが認められない。
東京高裁決定について、品川区は「決定文を入手しておらず、事実関係を確認できていないため、コメントできない」としている。
代理出産を巡っては、関西地方在住の日本人夫婦が、出生届の不受理を取り消すよう家事審判で求め、昨年11月、最高裁が不受理を正当と認める決定をして、確定したケースがある。
この夫婦は、夫の精子を凍結保存し、アジア系米国人女性から提供を受けた卵子を使って体外受精。受精卵は別の米国人女性の子宮に移され、双子が生まれた。精子、卵子とも夫婦のものだった向井さんのケースとは異なっている。
(2006年9月30日3時0分 読売新聞)