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UAEが人身取引防止法案を承認 奴隷や性的虐待を含め終身刑を適用へ
【アルジャジーラ特約10日】アラブ首長国連邦(UAE)の国営放送は10日、同国政府の委員会が奴隷行使や人身取引が終身刑で罰せられる法案を承認したと報じた。同放送は政府当局者の発言を引用して、「この法案では、人身取引にはあらゆる形態の性的虐待、すなわち隷属、奴隷化、奴隷売買、その他すべての類似行為を含むことになる」と述べた。
同法案は近く、閣議にかけて承認を求めることになる。
同法案は、人身取引に関する違法行為の定義を拡張し、女性や児童、障害者に対する犯罪、あるいは保護の立場にある者の加害行為に対しては刑期を終身に延ばすことになる。
UAEは6月、2006年の米国務省「人身取引」年次報告書の中で、カタール、クウェート両国とともに、人身取引違反国とし最低ランクである「第3層」から「第2層」の監視対象国に引き上げられた。同報告書は6月5日、米議会に送付された。
サウジアラビアが湾岸アラブ諸国の中では唯一、「第三層」に残っているが、それは同国がこの問題を解決することにさしたる努力を示さないためである。
UAEは昨年、国際的に奴隷制の一形態として非難されている慣習である「ラクダ競争(カメル・レース)に18歳未満の児童を使用することを非合法化した。同法が成立する以前、人権グループは、4歳の幼児を含めて数千人の男児が湾岸諸国で人気のあるベドウィン人のスポーツに騎手として使役されていると述べていた。
これらの児童は主として貧しいアジア、アフリカ諸国からさらわれたり、家族によって売られて来ていた。また子どもたちは監獄のような環境に置かれ、らくだが速く走れるように体重を軽くするため、食べ物を十分与えられていないという。
人権グループはまた、これら産油国が高い石油価格の上で繁栄している経済の背骨を形成している労働者たちが賃金不払いや医療の欠如、劣った住宅設備などの下で暮らしていることに目を向けようとしないと非難していた。
米国政府はUAEとの間で自由貿易協定を結ぶため交渉中だが、同時に、UAE政権に対して労働者に国際基準を適用するよう圧力をかけている。労働者から中・高所得の管理者までの外国人はこの国の人口400万人の85%以上を占めている。(翻訳・ベリタ通信=日比野 孟)
2006年07月11日14時43分
http://news.livedoor.com/webapp/journal/cid__2186895/detail