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□これからどうなるのかという不安が増大している [ゲンダイ]
http://eritokyo.jp/independent/nikkangendai-col081.html
これからどうなるのかという不安が増大している
日刊ゲンダイ
掲載:2006年9月15日
─ Dailymail Businessより ────────
■ 「美しい国」というコピーの卑しさ気味悪さ
■ 彼は今この国は美しくないと認めているらしいが、
■ 政治家を長くやってきた自分の過去の責任は一体どうなるのか
■ この国はこれからどうなるのかという不安が増大している
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税金を私物化し年金を食い物にし酒酔い殺人をする役人たち、激増する凶悪陰惨な事件、振り込め詐欺はますますはびこり、性風俗は糜爛し、教育はとっくに崩壊した。貧富の格差など数え上げればキリがない。小泉政権5年間が歪めた現実社会をごまかすキャッチフレーズの悪辣さ
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安倍晋三官房長官は、「美しい国」というコピーがよほど気に入っているらしい。総裁選前に初めて書いた本が「美しい国へ」なら、政権構想の冊子のタイトルも「美しい国、日本。」だ。9月1日の総裁選出馬会見では約20分間に「美しい国」を8回も連呼。その後も「子供たちが日本に生まれたことに誇りを持てる美しい国に」(9日、東京・秋葉原での街頭演説)とか「世界から尊敬される美しい国をつくっていく」(11日の公開討論会)とか、ヒマさえあれば、「美しい国」を繰り返している。
フザケた話だ。日本をここまで醜悪な国にしたのは誰なのか。「アンタたちじゃないか」と言いたくなる。
岐阜県庁で役人がプールしていた裏金は12年間で17億円。公金の使途を監視すべき監査委員事務局までグルだった。年金を食い物にしていた社会保険庁の不正体質は相変わらずだし、酒酔い運転で、幼い子供3人を“殺した”のは福岡市の職員だった。
公務員の倫理は地に落ち、当然というべきか、若者のモラルの低下は目を覆うばかりだ。同級生の女子学生を殺して、自殺した山口・徳山高専の事件が生々しいが、その他にも、ちょっとした口論で長女が父親を包丁で刺し殺す事件も起きた。小学生の犯罪の多さを見ていると、つくづく、教育現場が崩壊していることを痛感させられる。だから、金持ちは子供を塾に行かせて、公立校がますます「掃きだめ」になっている。
格差は完全に定着しつつあり、それが子供を自暴自棄にさせ、犯罪の温床になっている。出会い系サイトの氾濫、性風俗の低年齢化、若者が老人を狙う振り込め詐欺の横行など、日本は本当にヒドイ国になったものだ。
こうした社会を招いたのは、間違いなく、小泉改革の5年間だ。安倍はというと、その中枢にいたのである。
◆ 安倍に再チャレンジを語る資格なし ◆
国民新党の亀井静香代表代行は「小泉改革の共同責任がある人物が謙虚な反省もせずに『美しい国』とか言っても美しくない」と酷評したが、その通りだ。
結局、小泉改革とは「自民党をぶっ壊す」とか言って、マヤカシだった。政官癒着はそのまま温存され、だから、税金や年金をチョロマカすデタラメ役人が後を絶たない。地方も中央も一緒である。
小泉は腐敗を温存しておいて、改革のポーズのために補助金を切ったり、競争主義を煽った。そのため、格差だけが歪んだ形で拡大した。この間、痛みを強いられ、下流に追いやられたのは弱者だ。こうした社会構造が世の中を狂わせているのに、何をいまさら「美しい国へ」なのだろう。
安倍が本気で「美しい国」を再生したいなら、「まず、オマエが辞めろ」と言いたい。少なくとも、小泉内閣の閣僚に「美しい国」を語る資格はない。
それなのに、このキャッチコピーを繰り返し、売り物にする安倍という政治家は品性下劣だ。
◆ 失政をごまかし、本性を覆い隠す卑しい魂胆 ◆
薄汚い政治家が柄にもなく「美しい」などと言うときはたいてい、怪しい裏があるものだ。安倍の場合もそうだろう。いかがわしい思惑、したたかな計算がチラつく。
小泉デタラメ改革の負の部分をウヤムヤにし、結局は小泉路線を継承するのに、国民にはソフト路線に変更するかのようにゴマカす算段。とんでもないタカ派の刃を覆い隠す深謀。そんなところだ。評論家の佐高信氏はこう言っている。
─ Dailymail Businessより ────────
■ ますます分からなくなったこの2人の狙い
■ 落選確実なのにいい年をしてピエロ役を演じている
■ 谷垣、麻生ご両人の悲哀と滑稽
■ 果たして安倍内閣は小泉政治の継承なのか否定なのか
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3人そろって改革を引き継ぐが課題は修正するとかいっているが、国民の負担がますます増えることだけは間違いない、嫌な世の中になりそうだ。曖昧ながら反小泉を主張しているような谷垣さんがもし安倍内閣の主要ポストに就任するようなことになったら総裁選中の公約はどうなるのか見物だ
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総裁選告示の日、麻生、谷垣、安倍の各候補の推薦人名簿を見て、自民党関係者がつぶやいた。「あれ、この議員はガチガチの安倍シンパだろう。どうして麻生の推薦人なんだ。貸したのかなあ」
真相はともかく、推薦議員20人を集めるのに四苦八苦の麻生、谷垣陣営に対し、「安倍、議員票の8割固める」なんて報道を見るとバカバカしくなってくる。
12日公表された時事通信の調査だと、47都道府県の票も「安倍支持41」に対し、「麻生支持3県」「谷垣は山形県のみ」だった。トホホだ。
こんな最初から安倍圧勝が分かった総裁選を、大々的にやる必要があるのか。まして、安倍は「憲法改正」をイの一番の公約にしているが、どの世論調査でも、庶民の新政権への期待は「福祉や年金」が圧倒的。「改憲」なんて2%しかない。そんな重大なズレも関係なく、自民党と大マスコミは街頭演説会だの、共同記者会見だのと、“田舎芝居”を続けているからイヤになる。
政治評論家の森田実氏が言う。 「わざわざ総裁選をやっているのは、安倍新首相の前景気を煽るためだけです。いまやテレビ・大新聞の大マスコミは権力の一部に組み込まれている。安倍や自民党にしてみれば、自分の手足の大マスコミを派手に使わないのはもったいない、それじゃ選挙でもやろうか、ということなのです。その通り、テレビなどは安倍の危険体質、極右思想を隠して、オベンチャラ報道を続けていますが、選挙をやるには対抗馬らしきものが必要。そこでつくり上げられた引き立て役が、麻生であり、谷垣なのです。2人とも小泉内閣の閣僚であり、本気で安倍にケンカを売る気はない。ちょうど“手ごろ”なわけです」
◆ これで谷垣まで入閣なら八百長選挙 ◆
麻生氏65歳、谷垣氏61歳。落選確実なのに、いい年してピエロ役では哀れになってくる。「麻生氏は総裁選で安倍氏に“協力”する見返りに、重要ポストでの入閣が確実。派閥のボスでもないのに、ずっと日の当たる場所にいられるのだから、ピエロ役も悪い話ではない。谷垣氏の場合は、靖国参拝反対、消費税10%アップと、ちょっと毛色が違う。入閣は難しい。2位狙いで、ポスト安倍狙いでしょう」(政治アナリスト・伊藤惇夫氏)
だが、仮に安倍政権が短命で終わった場合も、1割程度の票しか集められない麻生、谷垣を担ぐ声は出ず、「福田再擁立か小泉再登板」という見方がもっぱらだ。
そこで、将来に芽のない谷垣氏までチャッカリ安倍内閣で入閣しちゃうなんて冗談まで出ているほどだ。
「財務相留任説はあり得ないことではない。安倍が懐の広さをアピールするために谷垣を起用する可能性は十分です。消費税についての答弁はすり合わせるだろうが、谷垣を財務相に据えることで、国民に“消費税増税やむなし”のあきらめを抱かせられるという計算もあるのです」(自民党関係者)
事実なら、究極のデキレース、八百長選挙だ。
─ Dailymail Businessより ────────
■ 自滅へ向かう安倍晋三
■ 早くも失言を連発して党内有力者の反発が強まっている
■ 彼に総理の椅子は重過ぎる
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選挙の顔として自民党は選ぶというが、総裁選もしない前から次々ボロを出すようでは、首相になっても迷走と失敗を重ねて支持率低迷にあえぎ参院選まで持たないし、支持した議員も内閣人事が終わったら離反するだろうという見方が強まっている
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党内の圧倒的支持で総理・総裁が目前の安倍晋三。しかし、本当に安倍政権は安泰なのか。いつまでもつのか、怪しくなってきた。議員と地方票の7割が支持という世論調査を聞いて、すっかり舞い上がったのか、失言・暴言を連発し、党内有力者が一斉に反発を強め始めているのだ。
参院のドン・青木幹雄らを激怒させたのが、来年夏の参院選候補者問題。安倍は「勝つためには、当然、候補者の見直しをしなければならない」と言い出した。
すでに候補者選定を終えている青木は「もっと慎重に言わなければダメだ。衆参の執行部が対立していると誤解される」と激怒、参院幹事長の片山虎之助は「安倍君はいい気になっちゃいかん。独裁でもあるまいし、何でもできるわけじゃない」とカンカンだ。
社会保険庁改革についても党内を逆なでしている。通常国会で継続審議になった改革関連法案について、「臨時国会で改革案を見直して、出直すことも考える」と、これまでの党内議論をチャラにする発言をした。
さすがに川崎二郎厚労相は「検討したいと言っただけだろ」と憮然としてみせた。「安倍は04年の参院選を幹事長として指揮したが民主に1議席差で負けている。来年夏の参院選でも負ければ政権そのものが危なくなる。だからすべて自分で仕切るつもりで発言したのだろう。それ以上に、小泉首相も手を出せなかった聖域の参院に介入することで、強いリーダーシップを見せる狙いもあったはず。しかし、参院も県連も猛烈に反発している。この問題はこの先、火種になるはずです」(事情通)
▼ 人事が終われば党内の大半は反安倍に ▼
歴史問題にいたってはもう話にならない。党内の良識派を唖然とさせる失言を繰り返している。
谷垣が「日中国交正常化した時に、中国は戦争指導者と一般の日本国民を分けて国民を説得した経緯があった」と指摘すると、「そんな公文書は残っていない。
日本国民を2つの層に分けることは、階級史観風だ」と歴史的な事実を公然と否定したのである。
外務省の谷内事務次官が、「中国がそういう認識を持ち、それを前提に国交を正常化したと言っている」と大慌てで安倍発言を否定する始末だ。
自民党関係者が言う。
「党内では『安倍を支持しても、政策を白紙委任したつもりはない』『あんな無知だと思わなかった』という声がくすぶり始めています。いまのところは、みなバスに乗り遅れたら人事で不利になると安倍応援団を装っているが、人事が終われば、ムードが一変しかねない。離反する議員が続出するはずです」
安倍は最近、親しい側近との会食中に「もう国会議員には会いたくないよ」とこぼしたという。それほど猟官運動でアプローチしてくるだけの連中が多いということだろう。
「安倍氏は小泉首相と同じように人事も政策も思い通りになると勘違いして持論を展開していますが、支持派の大半は大臣ポスト狙いの面従腹背。心服して本気で応援しているわけではない。これほどまでに失言を連発していると、いずれ党内が一斉に反安倍に回りかねませんよ」(政治評論家・本澤二郎氏) それにしても、問題発言、無知発言をこれほど連発する総裁候補も珍しいのじゃないか。
▼ 参院選までもたずに政権崩壊の可能性 ▼
自民党が安倍を総裁に担ぐのは、すべて選挙のためだが、首相就任前からこれほど次々にボロを出すようでは、首相になっても迷走を重ねて、すぐに立ち往生するだけだ。選挙の顔どころか、ヘタしたら参院選までもたないのじゃないか。
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