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http://www.tokyo-np.co.jp/00/sya/20060913/mng_____sya_____012.shtml から転載。
陸自懸命 犯人捜し
銃紛失ずさん管理引き金
陸上自衛隊玖珠(くす)駐屯地(大分県玖珠町)の第四戦車大隊本部管理中隊(約七十人)の武器庫から小銃や拳銃が消えた問題で、隊員による内部犯行とみた上部機関の西部方面総監部(熊本市)がポリグラフ(うそ発見器)で隊員を調べる準備を始めたことが十二日、分かった。事件の解決につなげ、盗まれた武器を使った二次犯罪を防ぐ狙い。同中隊の武器管理がでたらめだったことも判明した。 (半田滋)
■見落とし
駐屯地の武器類は中隊ごとに設けた武器庫に保管され、出入り口の鍵を武器係陸曹が持ち、棚から銃を取り出すための別の鍵を武器担当幹部が管理する。武器を持ち出すには二人による二重チェックが必要な仕組みだ。
だが、小銃の棚は消えた一丁を除いて元のように鍵がかけられ、拳銃は鍵のかかった鉄製の箱から一丁だけ消えていた。無理にこじ開けた跡はなく、管理を担当する二人の鍵を使用して盗んだのは、ほぼ間違いない。
仮に盗難に遭っても朝夕二回の点検があり、早期発見が可能なはず。同管理中隊で小銃や拳銃の紛失が判明したのは八日夕の点検時だった。
だが、その後の調べに対し、武器係陸曹らの証言はあいまいだ。消えたのが年数回だけ招集される予備自衛官の武器のため、点検で見落とし続けたらしい。
確実にあったと分かっているのは月末点検があった八月末とみられ、武器は消えてから一週間前後たってから紛失が判明した可能性が高い。
陸自幹部は「鍵の管理、定時点検ともでたらめ。綱紀の緩み切った部隊が狙われた」と話す。
■大量動員
約八百人の隊員がいる玖珠駐屯地では他県からの応援を含め、十二日は一千百人の隊員が捜索にあたった。金属探知機まで使って隣接する原野を捜しているが、「いつか出てくる」という淡い期待は消えつつある。
拳銃は簡単に持ち運べるうえ、小銃は分解すれば小さくなる。次の捜索は隊員の自宅となる見通しだ。
自衛隊の警察に当たる警務隊も大量動員され、連日、隊員から事情聴取している。全国の警務隊からポリグラフを集め、隊員に対し、任意で使用する方針だ。
■二次犯罪
盗まれたのは64式小銃、9ミリ拳銃各一丁、弾倉三個と双眼鏡一個。弾薬は弾薬庫にあり、厳重な監視下にあるせいか盗まれていない。
だが、64式小銃の7・62ミリ弾は全国の銃砲店で販売されている。拳銃の9ミリ弾は警察が摘発する弾薬に含まれ、不法に国内流入している。
陸自が心配しているのは二次犯罪に使用されるおそれがあることだ。一九七四年八月、韓国のソウルで当時の朴正煕大統領が演説中に狙撃され、それた弾が大統領夫人に当たり、死亡した。犯行に使われたのは大阪府警高津交番で盗まれた拳銃だった。
陸自幹部は「何者かにそそのかされた隊員や、武器を盗む目的で隊員になった者の犯行とすれば次の段階を考える必要がある」と話している。
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投稿者 gataro 日時 2006 年 9 月 11 日 11:57:00
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