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自民党に期待できない今、多くの日本人が 小沢一郎氏に期待しているように見える。
彼の基本政策が発表され、興味を持って読んだ。
さて、小沢氏がどのような社会を目指すのか、これだけではわかりにくい。
特に、女性問題の視点から見ると、一体、女性はどのように期待され、また、誘導されていくのか、わかりにくい。
まず、日本型安心、安全社会といわれたものの基本に、終身雇用制度があったと思う。しかしもちろん終身雇用されるのは男性であり、女性は腰掛け雇用が当たり前だった。
男性が主に稼ぎ、女性が家事、子育て、そして低賃金の補助労働を担う。
男女の差は、男女で結婚する前提で考えると、家庭間格差は小さく保てる。欧米のように、中流の男女同士が結婚し、低賃金パート労働者同士が結婚し、家庭間格差は倍増してしまうが、そののようには、日本では ならなかった。
また、教育のある女性が 家庭に入っているがため 子育てに生きがいを見出さざるをえず、、ある意味、家庭教育がおざなりにならず、優秀なこどもが育ちやすい、という面も無視できない。(あくまで、一般論です。また、その弊害はここでは 論じません。又欧米との比較です。)
さて、小沢氏の描く社会では、女性労働はどのように期待されるのか。
大半の人は、管理職ではなく、一般の労働者なのだから、男女問わず、終身雇用で働けるのだろうか。OLなどと呼ばれた事務女性で、今は派遣社員が大半を占めているような職場はどうなるのだろうか。
だいたい、労働者全体を終身雇用で雇えるようなことは、資本主義社会で、できるのか。
昔できていたように見えたのは、女性を主流労働者として扱わなかったからだ。
もし、これから、これを再びやろうとしたとしたら、女性は、おとなしく家庭に入るだろうか。
義務教育が伸び、18歳まで学んで、それによって培った能力を全部、家事、子育てにいかせ、と。
へたをすると、結婚せず、子供をつくらず、なんとか自分の力を社会でいかそう、と頑張りつづける女性がたくさんでてくるのではないだろうか。日本を脱出し、男女差別されない欧米に出てくる女性がもっと増えるかもしれません。
もし、女性へも男性へも差別なくチャンスを与える社会にするなら、かつ、終身雇用にするなら、子育てをどうするのか、など、大規模な政策を取り入れなければならないし、大きな変革をしなければならない。今まで男性だけだったのを女性も終身でやとうとしたら、労働者は倍いることになり、一人の賃金を半減しなければならないだろう。
ここ、豪州では、男女(母親、父親)とも働いて日本の男性一人分の稼ぎ というのが普通である。
彼が、日本社会を 格差が小さく、雇用の安定がある を目指すなら、
昔のように、女性に育児、家事を任せ、低賃金労働を担わせるのか、
労働市場において、男女平等を目指すのか、
はっきりしたものを示すべきだろう。
もし、前者をめざすのなら、おそらく、こどもの数は減りつづけるだろう。
また、女性の立場をある意味無視した政策は、決して成功しないだろう。
後者なら、やりかたによっては、日本型男女平等、格差が少ない、という 現代のどの国(共産主義国は知らないが)も成功したことのない、理想に近い社会が作れるかもしれない。
しかし、すご〜く、難しいだろうな。
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