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◆ロビイスト・関義友さん(38)◆
−政治 お任せにしたくない−
01年の米国同時多発テロ以降、国会の会期に合わせて東京・永田町に通い続け、イラク特措法や共謀罪立法の廃案などを国会議員らに訴えてきた金沢市の関義友さん(38)が8月28日、七尾市で約5年にわたる「ロビー活動」の報告会を開いた。約20人の参加者とともに関さんの話に耳を傾けた。
――「ロビイスト」として活動を始めた経緯は
一番最初のきっかけは原発です。ノンフィクション作家の広瀬隆さんの講演を聞き、88年に四国電力伊方原発の出力調整実験に抗議する運動に加わりました。資源エネルギー庁へ行った際、再三の退去命令に従わなかったという理由で逮捕され、丸の内署に3日間勾留(こうりゅう)されました。20歳で生まれて初めて政府に文句を言いに行ったのに、中に入れてもくれない国の役所というのはどういう所なのだろうかと思いました。
それからしばらく、永田町や霞が関へ行く機会はあまりありませんでしたが、「9・11」が僕を再び国会へと駆り立てました。ニューヨークの世界貿易センタービルが燃える映像を見て、世界がガラガラと音を立てて崩れ、とんでもない戦争が始まると思いました。
「テロとの戦い」を叫ぶブッシュ米大統領に、あっという間に小泉首相が呼応する中で、理不尽な戦争を何としても止めなければならない、少なくとも自衛隊の参加だけは食い止めなければと思い、01年10月に国会審議されたテロ特措法案を廃案に追い込もうと東京へ向かいました。
結局、法案は2週間で衆院を通過し、大きな敗北感を味わいましたが、その後、5年間にわたって、国会開会中はほぼ毎日、永田町へ通い続け、イラク特措法や有事関連法などの廃案を国会議員らに訴えてきました。
――活動を通じて感じたこと、伝えたいことは
僕たちは、あまりにいろいろなことをお任せにしているのではないでしょうか。僕はたまたま外交防衛やそれに付随する難民支援などに主にかかわってきましたが、それらの決定を政府や役人、ましてや国会議員にお任せにしたくなかった。曲がりなりにも持っている議会制民主主義というものを使って、どこまで民主主義を操縦できるかを、自分自身を使って実験してきたつもりです。
僕のやってきたことは、何の問題であれ、決定権を持っている人間に直接、面と向かって文句を言いに行ったり、疑問をぶつけたりすることでした。毎日、国会へ行くのは無理でも、せめて地元の国会議員や県議、市議らに対し、お任せではなく、どんどん意見や疑問をぶつけていく、選挙の投票には行く、ということを多くの有権者がやらないと民主主義が機能しなくなる気がしています。
一番大事なのは、考えの違いを超えて対話することだと思っています。国会では、自民、民主など、党派に関係なく多くの議員に無差別に働きかけてきましたし、全国各地で開いてきたロビー活動報告でも対話の重要性を訴えています。
――今後の活動は
成立阻止を訴えてきた共謀罪や教育基本法改正などの法案が秋の臨時国会で再び審議されるので、9月22日までに永田町へ行こうと思っています。
これから先、どこまでこんな活動が続けられるのか正直分かりません。5年間も活動を続けてこられたのは、僕のメルマガを読み、お金や米や野菜を送ってくださった方々の力によっています。
95年に川田龍平君ら薬害エイズの被害者らが当時の厚生省を人間の鎖で取り囲む様子をテレビで見ていて、市民団体が連携して他の省庁も一斉に取り囲めば日本も変わるのではと思いました。将来的には、そうした連携をつなぐネットワーカーの役割ができればいいな、とも考えています。
(聞き手・長田豊)
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<<ロビー活動>> 団体や個人が政治的な決定に影響を及ぼすことを目的に、議員、政党、官僚などに働きかけを行う活動。ロビー活動する人をロビイストと呼ぶ。欧米など各国で企業やシンクタンク、NGOなどが盛んに行い、専門会社もある巨大産業になっている。日本では近年、市民団体などが「依頼の印象が強い『陳情』とは異なる政治への働きかけ」として行う例が増えている。
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【せき・よしとも】 67年11月、大阪市生まれ。「超党派のロビイスト」を自任し、ブログ(http://sekigumi.ti-da.net/
)とメルマガを使って自らの活動や関心を持った国会議員らの動きを日記形式で発信している。05年夏から金沢市に移り住み、東京へは主にヒッチハイクで通う。
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