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首相直轄の情報局を…世界平和研が21世紀像を提言
世界平和研究所(会長・中曽根元首相)は5日、今後、日本が整備すべき安全保障、危機管理、社会保障などの政策を示した提言「21世紀の日本の国家像について」を発表した。
「内外の情報を一元的に集中管理し、国策策定の情報資料を整備する」ため、首相直轄の国家情報局を新設することや、国際情勢が大変動した場合の核兵器問題検討の必要性も盛り込んだ。
中曽根氏は発表の記者会見で「自民党総裁選では各候補が憲法改正などを主張している。我々が考える国家像を論争の参考にしてもらいたい」と強調した。
憲法については、9条を改正して自衛隊を軍隊と明記することや、政府解釈で認めていない集団的自衛権の行使を認め、行使の態様は「安全保障基本法」で定めることなどを訴えた。現行の安全保障会議を強化し、「国家安全保障会議」を置くことも盛り込んだ。
核兵器問題に関しては、「非核保有国としての立場を堅持し、NPT(核拡散防止条約)体制の強化に努めるとともに、将来の国際社会の大変動に備え、核問題の検討を行う」とした。
中曽根氏は記者会見で、「非核国家であるのが第1、NPT体制強化が第2ということを前提とし、将来国際関係がどう変動するかわからないので、核兵器問題も一つの検討対象にしておく」と説明した。万が一、NPTや日米安保条約の体制が崩壊する場合も想定し、非核3原則の見直し、核保有なども研究する必要があるとの考えを示したものと見られる。
外交では、<1>米国、インド、豪州を含めたアジアでの「経済協力機構」を創設し、「東アジア共同体」の結成を目指す<2>中国、韓国とも関係緊密化を図り、3首脳による協議を制度化する――ことなども提唱した。年金制度に関しては、基礎年金を現行の社会保険方式から税方式に改め、世代間などの不公平感を除去するとした。
(2006年9月6日1時25分 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20060905i316.htm?from=main3
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