| Tweet |
(回答先: 政治はお国のためなのか、国民のためなのか（日刊ゲンダイ） 投稿者 heart 日時 2006 年 8 月 30 日 14:36:52)
「小さな政府」「夜警国家」はもっと過酷なものですよ。
小さいのは「やさしさ」だけｗ
欲と残忍さは無限に大きいんです。
治安も国防も外交も（少なくとも今の人間の思うよう
なそれら）は、本来、小さな政府とは全く関係なくて、
道路や教育まで入れたスミスは、当時としてはかなり
「大きな政府」論に属します。「スミス云々」は、重商
主義や絶対主義へのスミスの反対と「小さな政府」論
のソトヅラを読み違えた俗論です。
本来の「小さな政府」の目的は「私有財産の保護」の一点。
「私有財産」といっても、庶民の家や小銭などではなくて、
「貴族の所領」とか企業家の「資本」、すなわち持ってい
るだけで拡大再生産し、豪勢な生活が出来るレベルのもの
です。
これを大衆や、ときには気まぐれで空気が読めなくなっ
た専制君主からも、守る。
これだけが保障されたら、あとは「手段」や「飾り」。
（このへんは、スミスにも道徳感情論の時点から、ちょっと
ある。でも、他の経路で作用が緩和されてる。）
「国防」も、「私有財産保有者のシマ」を守り、拡大する
のが目的で、それに合えば「本土」でも譲歩するし、地球
の反対側まで行って植民地を防衛するのも「国防」です。
だから、外征のための軍隊をどんなに拡大しても、それは
彼らの国家にとっては本質的なのだから「小さな政府」と
は全く矛盾しない。
「外交」も、もちろん同じ。仲のよしあしはともかく、
欧州内では、もともと親戚同士みたいなものですからね。
「治安」も、本来は「私有財産」の保有者の生命と財産が
ほごされればそれでよし。あとは飾りです。
「私有財産保有者」以外に「国民」はなく（さらに17世紀
だと『土地』（所領）でないと正規の財産にはカウント
されない）、だから貨幣で財産を作ると必死で土地を買っ
て「ジェントルマン階級」になろうとするわけです。
ここまでが、正規の「国民」の最低線だからです。
それ以下なら、保護の対象にならないどころか、監視
抑圧、差別の対象ですから、必死です。
まあ、利用するためには、無産者や小市民にもそれなりの
ものを提供する格好だけはしないと不経済（奴隷を殺す
奴隷主はバカ）なので、ちょっとだけ大きな政府にしてある。
大衆のナショナリズムも同じ。本来「国民」ではないのに、
統合して利用するためにわざと「国民」を称するのを許して
おいてやる。あっち側、にしてみたら、どこの馬の骨かわか
らんような無産者のくせに、「○○人のプライド」なんて
お笑い、ということです。
奴隷のコストが極めて安ければ、庶民ならその辺で殺され
てても、強盗に遭っててもＯＫです。
heartさんの「ウサギ」です。
http://asyura2.com/0601/senkyo26/msg/153.html
監視対象者たる庶民大衆にとっては、「警察国家とは語感は
似てるが違う」なんて言ってはいられなくて、「同じ」です。
・・・・・・
スミス、それにマルサスはややこしいというのが実感です。
▲このページのＴＯＰへ HOME > 政治・選挙・ＮＨＫ26掲示板
投稿コメント全ログ コメント即時配信 スレ建て依頼 削除コメント確認方法
題名には必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
掲示板,ＭＬを含むこのサイトすべての
一切の引用、転載、リンクを許可いたします。確認メールは不要です。
引用元リンクを表示してください。