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□安倍人事は“アキレス腱”が多すぎ！！ [JANJAN]
http://www.janjan.jp/media/0609/0609261826/1.php
安倍人事は“アキレス腱”が多すぎ！！ 2006/09/28
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山梨県・河口湖の別荘にこもるなどして人事構想を練ってきた安倍晋三自民党総裁。２５日には党３役が発表され、正式に総理大臣となった２６日には内閣の顔ぶれが発表されました。
一見すると、“サプライズ”なしの手堅い人事、と言えるかも知れません。ただしこの顔ぶれを見ると、一つ二つでは済まない“アキレス腱”を多く抱えているのは明らかです。
まず党３役で言えば、中川秀直幹事長でしょう。森喜朗政権で官房長官を務めながらも女性スキャンダルで辞任に至った過去を野党側から蒸し返される可能性がある上、評論家の屋山太郎氏からは、靖国参拝・人権擁護法案に関する安倍首相と中川幹事長との方向性の違いから、「（安倍氏は）本当にやりたい政治ができるのか」との指摘が出ています（１）。ブログ読み比べリンク集を見ても、屋山氏と同様の指摘をする右派系ブログが見られるのが現状です（２）。
中川幹事長に関しては、“昔のスキャンダル”に“イデオロギー”、まさに一人で二つのアキレス腱を抱えていると言えましょう。
次に内閣に移りますが、まず一番の問題として、「グレーゾーン金利」というアキレス腱を抱えた人物が二人入閣しています。
週刊文春９月２１日号で、貸金業規正法改正案に関して、貸金業界団体及び外資系金融機関の圧力を受けて上限金利引き下げ反対・グレーゾーン金利特例に動いたとされる議員の実名が紹介されてますが、今回経済産業大臣に起用された甘利明議員、そして官房長官に起用された塩崎恭久議員の名前がその中に見られます（３）。
これもまた野党にとって格好の攻撃材料となるでしょう。
それに、橋本龍太郎政権の経済企画庁長官時代に「桜の花が咲くころの景気回復」などと言って失敗した尾身幸次議員が財務大臣として入閣しましたが、正直なところ、手腕の方は大丈夫か、と思わざるを得ません。
そして、ネガティブな意味で“サプライズ”と言っていい人物が農林水産大臣に任命されました。鈴木宗男・新党大地代表が自民党衆議院議員だった時代の“一の子分”として知られ、ダーティーな話に事欠かない松岡利勝議員です（４）（５）。
どれだけ“猟官運動”が活発だったのかと呆れるばかりですが、同じ伊吹派からは伊吹文明会長が文部科学大臣に任命されてますし、同じ「再チャレンジ支援議員連盟」からは山本有二・議連会長が金融担当大臣に、菅義偉・議連幹事長が総務大臣に任命されてるのですから、なおのこと、ネガティブな意味での“サプライズ”と言わざるを得ません。
こうして見ると、松岡議員が入閣する位に自民党は人材が不足しているのか、と思わざるを得ません。読売ウィークリー１０月８日号が、安倍政権は「短命」と大見出しを打っていますが（６）、このアキレス腱だらけの顔ぶれを見る限りでは、確実にそうなる、と言っても過言ではないでしょう。
＜参考＞
（１）東京新聞９月２６日特報：「ノーサプライズな新三役 秘密主義はしっかり踏襲」
http://www.tokyo-np.co.jp/00/tokuho/20060926/mng_____tokuho__000.shtml
（２）ブログ・ヘッドライン：「中川秀直（政調会長）が幹事長に（チーム安倍自民党三役）」
http://www.blog-headline.jp/archives/2006/09/post_1957.html
（３）週刊文春９月２１日号「グレーゾーン金利改悪 穴だらけにした政治家の実名」
（４）農民運動全国連合会ＨＰより──新聞「農民」２００２．８．１２付：
「松岡利勝（自民党・農業基本政策小委員会委員長）に任せていいのか」
http://www.nouminren.ne.jp/dat/200208/2002081202.htm
（５）「Yahoo!みんなの政治」より──週刊文春６月２９日号：
「安倍晋三の足を引っ張る？『九州のムネオ』松岡利勝」
http://seiji.yahoo.co.jp/column/article/detail/20060622-01-0702.html
（６）読売ウィークリー：１０月８日号・電車中吊り広告
http://info.yomiuri.co.jp/mag/pdf/06_10_8yw_naka.pdf
(森下泰典)
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