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「東京新聞」筆洗 8/20朝刊
51%。この数字の重さを政治家は知っている。過半数を意味するからだ。一人を選ぶ首長選や衆院選の小選挙区では、当落の分岐点になる
▼小泉首相の靖国神社への参拝を受けた共同通信社の全国世論調査では、「参拝してよかった」との回答が51・5%と半数を超えた。「参拝すべきではなかった」は41・8%。選挙報道をまねると予想外の大差がついた
▼靖国神社にA級戦犯が祭られたことについて、不快感を示した昭和天皇の発言メモが見つかった。各種の世論調査では参拝に反対・慎重な声が多くなっていた。七月上旬の同社の調査でも参拝反対論が52・3%と過半数を占めた。「民意」は一夜で逆転した感もある
▼首相が自ら参拝の真意を説明したことが、功を奏したのかもしれない。「中国や韓国が不愉快と反発しているからやめろという意見はどうか」。首相はこう切り出した。肯定派の理由も「他国によって影響されるべきではない」が56・6%と一番多かった
▼イラクへの自衛隊派遣でも世論は最初、反対論が多かったが、派遣が決まると肯定論が増え、やがて逆転するという今回と似た経過をたどった。首相は「人道復興支援」の大義を繰り返し訴え、派遣先は「非戦闘地域」であると主張し続けた
▼51%の重みを私たちも知る必要がある。政治家は1%でも半数を超える支持を集めることができれば、自分の主張に自信を持つ。世論調査の回答の選択肢にはないが、既成事実の積み重ねに「仕方ない」と流されていないか、考えてみたい。後で悔やまないために。
http://www.tokyo-np.co.jp/hissen/index.shtml
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