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悪政暴政の目くらましに小泉ペテン首相が企んだ田舎芝居に、共犯の大新聞・テレビは大騒ぎだが、肝心の国民生活はどうなっているのか
小物のくせにヒトラ―や東条を気取る自己満足男のやりたい放題の後に、この国には膨大な借金と極端な格差社会だけが残された
これから国民生活を破壊する大増税とインフレの到来に、収入の増えないサラリ―族は一体どうやって対処するのか
靖国参拝を強行小泉は、その後の報道ぶりを見てニンマリとしているはずだ。15日、マスコミは早朝からヘリを飛ばして大騒ぎ。テレビは公邸を出るところから、参拝の様子までの映像を何度も流した。翌日の新聞の紙面も参拝問題一色で、社説も申し合わせたように靖国である。
政権末期で、ヤル気もない小泉がこれほど注目されたのも久しぶりだから大PRである。
小泉は「8月15日の参拝は守る」なんて言っていたが、首相就任から5年たって初めての参拝。その理由についても「心の問題」「中国・韓国の言いなりにはならない」という程度で、きちんとした説明をしていない。小泉は「どうせ9月で退陣だから、国会で追及されることもない。これで公約も果たした」とタカをくくっていた。
こんな参拝はチンピラヤクザが、対立する暴力団事務所に銃弾をカチこんで「やったぜ」と威張るようなものだ。
マスコミは小泉発言の片言隻句をアレコレと解説していたが、小泉はヒトラ―か東条のように歴史を動かした気で満足だろう。こんな茶番こそ小泉政治の正体である。
★参拝は悪政から目をそらさせるイベント
それにしても最後っ屁のような靖国参拝の意図は何なのか。ズバリ、この5年間続けてきた悪政・失政の目くらましだ。そもそもこの男はすり替え、ゴマカシの天才だ。例えば昨年の総選挙。郵政民営化で自民党を説得できなくて、ついに参院では否決。その政治責任をゴマカすために、「郵政民営化はすべての改革の突破口」だの「死んでもいい」と言い、刺客を次々に送り込む選挙でマスコミを巻き込み、まんまと大勝。小泉の不手際はチャラになった。
靖国参拝も同じで、悪政から国民の目をそらさせる最大のイベントだったのだ。
では小泉は何を隠したかったのか。エコノミストの紺谷典子氏が言う。
「ズバリ、経済失政によって国と地方の借金を1000兆円に膨らませてしまったこと。そして、日本を一部の勝ち組と大多数の負け組という格差社会にしてしまったことです。なぜそうなったのか。米国のマネをした改革をやったからで、企業は疲弊して税収は上がらず、予算は赤字国債で賄うしかなかった。さらにホリエモンや村上ファンドのように金持ちはドンドン裕福になるシステムを生んで二極化を進めたのです」
愛国心はならず者の最後の逃げ場所と言われるが、小泉は靖国参拝で愛国心を鼓舞して、失敗を覆い隠そうとしているのだ。
★借金を雪だるま式に増やした小泉改革
5年前、政権を手に入れた小泉は財政再建を掲げ、国債発行30兆円枠を公約に盛り込んだ。しかし、財政は再建されず、借金だけが雪だるま式に膨らんだ。
「小泉政権になってから、税収は一貫して40兆円台に低迷しています。それでいて歳出は小渕政権当事に突破した80兆円台で高止まり。『聖域なき構造改革』で『大胆に歳出を削減する』と言いながら、実際には何ら手を打たず、税収減を赤字国債で賄ってきたのです。小泉政権は消費が冷え込み、経済が縮んでも知らぬふり。しかも、歳出削減はチョボチョボです。これでは財政再建など不可能です」(シンクタンク研究員)
さらに深刻な事態は、国民をひと握りの勝ち組と大多数の負け組に色分けする格差社会を生んだことだ。小泉は「格差は悪いことではない」なんて答弁していたが、とんでもないインチキだ。
東大教授の刈谷剛彦氏(教育社会学)によれば、日本の「格差社会」を英訳すれば「inequality(不平等)」になるという。「格差」は客観的事実を表すが、「不平等」は行政の失敗が招いた結果だ。欧米先進国では「失敗」と「格差」はパッケ―ジ。日本のような格差社会は。悪政が元凶と考えるのが普通なのだ。
★景気回復でも格差は拡大
政府は盛んに「景気回復」を宣伝し、「戦後最長のいざなぎ景気を軽く抜く」(与謝野経産相)と煽っている。それでも格差は縮まるどころか広がっているのだから、どうしようもない。明大教授の高木勝氏(現代経済)が言う。
「マクロから見ると景気は回復していますが、その恩恵を享受できるのはほんのひと握り。最高益をあげる企業が続出しても、多くの労働者は生活苦にあえいでいます。小泉政権は規制を緩和し競争を促進した。そのため、企業は従業員を犠牲にする固定費削減に手を付けました。競争激化でアップアップになっている企業も、勝ち残った企業も、人件費を削り収益確保に走れば、ジョブレス・リカバリ―(雇用なき回復)になるのは当然です」
オリックスの宮内会長が音頭を取った派遣業法の改悪≠焉A事態を悪化させた。製造現場も派遣OKになったことで、メ―カ―は福利厚生費や年金保険料、退職金の負担なしでクビも切れる人たちを喜んで活用した。今や非正社員は1600万人。生涯賃金は正社員の3分の1の6000万円ポッチだから、家庭など持てるはずがない。
小泉不平等行政はこんな格差社会をつくり出したのだ。
★小泉が退陣した後にくる重大事態
そんな悪政・失政の山を残して去る小泉の後釜が、小泉に輪をかけた経済オンチの安倍晋三だから始末が悪い。安倍は総裁選用の対策として「再チャレンジ支援策」なるものを打ち出しているが、これがまたインチキである。前出の紺谷典子氏が言う。
「再チャレンジを支援するということは、それほど負け組が多いということですが、安倍さんは幹事長、官房長官として小泉政権の中枢にいた人です。『支援する』と言うなら、まず負け組を生み出した責任をハッキリすべきだし、小泉路線のどこが誤ってたのかを明らかにする必要があるのです。それを抜きに『小泉改革の継承』を言っているのですから、話になりませんね」
負け組支援には、企業に正規採用を迫るとか、派遣業法を変えることが必要だが、安倍の支援策に具体的な記述はない。つまりはその程度の話だ。
莫大な借金だってツケは国民に回される。今年7月に出された「骨太方針06」には社会保障費のアップや給与所得控除の縮小、扶養控除の廃止などの方向性が出されている。そして最後に消費税率をドカンと上げる魂胆だ。
靖国参拝の目くらましに引っかからずに、小泉政治の正体を見抜かないと、国民は悪政の餌食になるだけだ。
日刊ゲンダイ 2006年8月18日
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