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安倍氏 4月参拝
総裁選“収支”は黒字?
安倍晋三官房長官が、ことし四月、靖国神社に参拝していた。織り込み済みになっていた小泉純一郎首相の参拝よりも、ずっと「サプライズ」だった。「ポスト小泉」レースの先頭を走る安倍氏の参拝は、総裁選にどのような影響を及ぼすのか。プラス、マイナス両面を分析した。 (政治部・金井辰樹)
■マイナス面
参拝が安倍氏に不利に働く材料は少なくない。
最大のマイナス要因は、中国、韓国が反発し、それを受けてアジア外交を重視する層の人が安倍氏から離反することだ。
特に、好調な日中間の貿易への影響を懸念する経済界が、レッドカードを突きつければ、安倍氏には、かなりのダメージとなる。
アジア外交を重視する観点から靖国参拝を自重すべきだという意見の自民党議員は、総裁選をにらみながら一気に勢いづくことも考えられる。
首相に就任したら在任中は参拝しないことを明言している谷垣禎一財務相は、四日午前の会見で「靖国問題が総裁選の争点になるか」との質問に対し「それぞれがどういう主張をするかに関連する」と答えた。
谷垣氏はこれまで、靖国問題は争点にすべきでないという考えを繰り返してきた。この日の発言の微妙な変化は「安倍参拝」を機に積極的に論戦を挑もうという意思の表明にも聞こえた。
また、安倍氏に批判的なアジア外交重視派の加藤紘一元幹事長は「安倍氏は、東京裁判自体を否定したいという心情がある。小泉首相の参拝よりも深刻だ」と切って捨てている。
■プラス面
靖国参拝は、安倍氏にとってプラス面もある。
そもそも、安倍氏は参拝した段階で「ポスト小泉」を強く意識していた。総裁選への悪影響が大きいと判断したら、参拝しなかっただろう。
ある自民党幹部は「自民党総裁選の特殊性を考えると、参拝は安倍氏にとって有利に働くだろう」とみる。というのも、国論を二分する靖国問題だが、自民党支持層だけをみると賛成意見が多数派だからだ。
本紙が先月行った「ネットモニター調査」では「小泉首相は八月十五日に参拝すべきか」との質問に対し、「参拝すべきだ」「首相の判断に任せる」と答えた参拝容認派は全体の35・3%にとどまったが、自民党支持層だけをみると59・3%に跳ね上がった。
総裁選は、自民党所属国会議員と自民党員の投票で決まる。つまり、全員が自民党支持層だ。この人たちの多くは、安倍氏の参拝に好印象を持っただろう。
総裁選の行方をみれば、安倍氏が切った「靖国カード」は効果的だといえる。
「四月参拝」によって、安倍氏が、靖国問題でフリーハンドを持つことができるようになったという見方もある。
安倍氏側近の一人は「これで、『安倍首相』は、来年の暮れまでの猶予ができた」と解説する。
小泉首相が毎年一回ずつ靖国参拝するという事実を積み上げてきたことで、いい悪いは別として「首相が参拝する場合は年に一回」という相場観ができあがっている。
これに基づけば、安倍氏は四月に参拝しているので、年内に参拝する必要は必ずしもない。来年末までに、国内世論、中韓両国の反応などをにらみながらじっくり参拝の是非を判断すればいいということになる。
http://www.tokyo-np.co.jp/00/kakushin/20060805/mng_____kakushin000.shtml
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