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http://www.zakzak.co.jp/top/2006_07/t2006072801.html
総裁選出馬“反安倍結束”を画策
北朝鮮の金正日総書記(64)が、なんと自民党の山崎拓前副総裁(69)に北朝鮮への招待状を送っていたことが28日、分かった。山拓氏は来月中の訪朝を目指すとみられる。訪米中に「北朝鮮のミサイル発射は(米国への)ラブコール」との迷言を放ち、米国政府に「米朝対話のススメ」を説いた山拓氏。訪朝しても、失墜した権威回復に繋がるとは思えないが、いったい山拓氏の狙いとは…。
「ワシントンに到着した25日、山拓氏は友人である米紙『ワシントン・タイムズ』の朱東文社長と会った。そこで、朱氏から将軍サマからの北朝鮮への招待状を渡された」
ある朝鮮半島筋は、こう明かす。
朱氏は、韓国人で統一教会の有力幹部。昨年8月に訪朝した際、将軍サマと会っている人物だ。統一教会は、北朝鮮国内でホテル経営や自動車合弁会社を設立するなど、北とは関係がかなり深く、北にとってもいい金ヅル的存在。今回、山拓氏は統一教会ルートのお世話になって、訪朝を実現しようというわけなのだ。
山拓氏は今年6月20日から、南北境界線近くにあるケソン工業団地を訪問する予定だった。だが、その直前に国会で北朝鮮人権法案が成立する見通しとなり、北が態度を硬化させたため訪問を断念した経緯がある。
小泉首相は平成16年5月に2度目の訪朝をしたが、それに先立ち、山拓氏は中国・大連で北側と接触。首相再訪朝の道筋をつけたなどといわれ、北朝鮮問題に並々ならぬ関心を持っている。実際、これまでも「何度か訪朝の機会をうかがっていた」(永田町筋)とされる。
だが、なぜこの時期の訪朝なのか。
「ズバリ、山拓氏は頓挫している米朝協議再開の立役者になりたがっている」と言うのはある政府関係者。小泉首相がブッシュ米大統領に言っても実現しない米朝協議を、山拓氏が実現してみせようという大胆な構想のようなのだ。
山拓氏は25日、ワシントン市内の保守系シンクタンク「ヘリテージ財団」での講演でも、米朝協議再開に向けて米側に柔軟な対応を求めた。だが、出席者によると「北朝鮮側の言い分をそのまま話すような講演内容に、あきれた人も多かった」という。
そもそも、米国滞在中、ライス国務長官やラムズフェルド国防長官らとの面会を要望した山拓氏。だが、中東情勢の緊迫などもあいまって、要人との会談は実現せず、唯一会談できたのはマケイン上院議員だけ。
ヘリテージ財団での講演も、「一度はキャンセルされかかったが、山拓氏側から頼み込んで実現した」(永田町筋)と言われるだけに、よほど、北朝鮮のメッセージを発信したかったようだ。
そんな山拓氏の念頭にあるのは、やはり9月の自民党総裁選との見方がもっぱら。「訪朝後に総裁選への出馬を決めれば、対北外交に強硬な安倍晋三官房長官に反発する“非安倍勢力”の受け皿になれるとの狙いもあるのでは」(自民党中堅議員)との観測も浮上している。
北のミサイル発射によって支持率がさらに上がった安倍氏。北としては思わぬ結果を招いただけに、その失点を取り戻すべく、“非安倍勢力”の支援を行っていく可能性は高い。山拓氏への招待状は、その「第1歩」と位置づけることもできそうだ。
ZAKZAK 2006/07/28
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