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"北朝鮮が中距離弾道ミサイル「テポドン2」などを日本海に向けて発射したことと、国連安全保障理事会が非難決議を採択したことに関する僕の発言が、一部のマスコミによって誤解されて伝わっている。
先週に続き、この問題を取り上げたい。
まず、北のミサイル発射は、わが国の安全にかかわる問題であると同時に、国際社会に対する挑戦的な行為である。このような無法行為は許すことはできない。
ただ、北が現時点で戦争を仕掛けようとしているとは考えにくい。もし、彼らが日本にミサイルを撃ち込めば、日本や同盟国の米国と戦争状態になるし、国際世論は完全に「北朝鮮をあらゆる手段で制裁しろ」ということになり、北は国家としての生存が不可能になる。
そもそも、偵察衛星で24時間監視されているのに、堂々と相手国に撃ち込むミサイルを準備する馬鹿はいない。相手国に見つからないよう、こっそり準備するのが軍事的常識である。
北のケースが国際的問題となっているのは、あのような強権的な独裁国家の存在自体が世界の平和にとって危険であるうえ、彼らが「ミサイル」や「核」を材料にして瀬戸際外交、恫喝外交を続けているためである。これは断固として認めるわけにはいかない。
その観点から、日本が国家として抗議の意思を主張することは正当だ。今回、日本が率先して国連安保理に制裁決議案を提出したことも、国連憲章第7章が削除されたが非難決議案が全会一致で採択されたことは第一段階として大いに良かったと思う。
それはそれとして、僕が問題だと指摘しているのは、非難決議採択までのプロセスで分かった日本の置かれた立場である。
今回、日本は一貫して「制裁決議の採択」「中国が拒否権を発動しても構わない」といった強硬論を展開し、それに米国も同調しているように見えたが、僕の得た情報では、水面下では米中、米露の談合が行われており、日本は米国の本音について何も聞かされていなかったという。
最後の場面で、米国が「非難決議でいいのでは」と降りたため、日本も仕方なく従わざるを得なかったのだ。
現在の日米関係について「小泉首相とブッシュ大統領の個人的信頼もあり極めて良好」という見方もあるが、現実はその程度なのだ。日中関係は形も実質もないが、日米関係ですら形はあるが、実質はないのである。
外交はパフォーマンス優先ではダメだ。自国の安全保障や世界戦略について主体的理念を持ち、主権国家として毅然として発言し、同時にその責任を共有して行動していかなければならない。"
http://ozawa-ichiro.jp/massmedia/ctr/column.php?cmd=view&id=71
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