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北朝鮮による今回の「ミサイル発射」について、多面的、多層的な考察なり検証が必要でしょうが、私が注目しているのは次の二つのポイント、「リンケージ戦略」と「冷戦派の巻き返し」です。
先ず「リンケージ戦略」ですが、これは、国際的には現在焦点となってる「イランの核問題」、即ち西の「六カ国協議」と東の「六カ国協議」をリンケージさせることを狙ったものではないのか?というのが一つ。 「イランの核問題」とはイスラエルの問題でもありますから、アメリカ及び国際政治に甚大な影響力を持ってるユダヤ層が放置しておくはずがない、ということ。
今回、弾道ミサイルらしきものを発射した(?)というのもその辺が絡んでのものかも知れません。
何故なら、その「弾道ミサイルをイランに売る」という情報が流れただけで、ただでさえ複雑で込み入った「イランの核問題」がより一層おかしなモノになるでしょうからね。 勿論、北朝鮮にロケット技術(まぁミサイル技術ですわな 笑)を伝授したのはイスラエルだから、実際にはそんなことは有り得ないのでしょうがね。 だけどこういった場合、大事なのは事実よりも「情報」がもたらす政治的効果なのだから、そういったポーズを示すだけで十分のはず。 対北穏健派と思われた民主党系の元国防長官氏が極めて強硬な姿勢を示したのも、また米国から「打ち上げ失敗説」がしきりに流されるのもその辺が絡んでのことかも知れません。
無論、前者については、北朝鮮とコトを構える気などサラサラないブッシュ政権=共和党右派への鞘当て乃至は挑発でもありましょうが。
もう一つ、小さなというか、地域的なリンケージを考えれば、この間の中国や韓国の動きとタイミングを合わせたもの、と言えるかも知れません。 韓国のその後の動きは、そういった見方を回避させようとするものでしょうが、この場合も、実際はどうかというよりむしろ心理的効果(ひょっとしたら?という疑念)の方ですから、もしかして韓国や中国と連携しているのかも?と想わせるだけでも、その心理的(政治的)効果は十分なのです。 手先の日本を使って地域の緊張を煽り、連帯を破壊するという戦略もそれ程上手くいってるとは見えないアメリカに対しては特に!
さて、どうでしょうか? このように見てくると、北朝鮮の今回の動きは、それなりに理に適ったもののように私には思えるのです。
但し、何と言っても、北朝鮮は弱国、国際政治の弱国ですので、彼等の狙い(?)通りに動くとは限らないし、場合によっては逆の方に行くかもしれない。 ただ、国際政治を弱者として生き抜いてきた彼等にとっては、それ程甘い見通しは持ってないのではないか? にも拘らず、今回何故、危険な賭けとも見られるような行動を採ったのか?といえば、そこに「弱者の知恵」があるように思えてならないのです。 戦後、国際政治の数の子としての存在でしかなかった我々には到底理解出来ない「弱者のリアリズム」が。 それが私の言う「冷戦派の巻き返し」です。
とはいえ、ここでいう「冷戦派」とは、イデオロギー重視でもなければ「対米強硬派」の意味でも
ありません。 むしろ、逆です。 その辺については次回に。
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