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□[小冊子]国後島で配布、日本人向けに史実と異なる内容記載|毎日新聞
http://news.livedoor.com/webapp/journal/cid__2114289/detail?rd
[小冊子]国後島で配布、日本人向けに史実と異なる内容記載
「クリル(千島)列島は、エカテリーナ2世がロシアの領土とした」などと、史実と異なる内容が記載された小冊子が、国後島で配布されていることが分かった。ロシア語と日本語で併記されており、ロシア島民やビザなし交流などで訪れる日本人に向けて、ロシアによる北方領土の実効支配の正当性を宣伝するのが目的とみられる。
「ロシアと日本の国家国境問題の歴史」と題するカラー版16ページの冊子。5月に発行されたとみられるが、発行元や編集者などの記載はない。現地新聞社の記者によると、領土返還に反対しているロシア・サハリン州の対日強硬派が作成したという。
冊子には「クリル列島を最初に開発したのは18世紀半ばのロシアの探検家で、エカテリーナ2世が法令で領土とした」「19世紀初めに日本人がロシア人を追い出した」「日露通好条約で北海道からウルップ島までを日本の領土とした」などと記載されている。
しかし、日露両国の外務省が共同作成した資料集では、国境線画定は日露通好条約(1855年)で、それ以前にロシアが領土とした事実はなく、同条約ではウルップ島は日本領土に入らない。また、日本人がロシア人を追い出した記録もないなど、このほかにも多数の歴史事実に反する記載がある。
この冊子は、日本側訪問団が立ち寄る機会の多い国後島のユジノクリリスク郷土博物館の入り口に大量に積まれており、21日に根室港に帰港したビザなし日本側第3陣(団長、佐瀬昌盛・拓殖大客員教授ら14人)の参加者が持ち帰った。
【本間浩昭】
2006年06月22日15時35分
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