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自衛隊撤退関連の社説:日本経済新聞<陸上自衛隊のイラク撤退を歓迎する(6/21)>
http://www.asyura2.com/0601/senkyo23/msg/351.html
投稿者 天木ファン 日時 2006 年 6 月 21 日 09:42:28: 2nLReFHhGZ7P6
 

陸上自衛隊のイラク撤退を歓迎する(6/21)

 政府はイラク南部サマワに駐留し人道復興支援活動を展開してきた陸上自衛隊の撤退を決定した。現地の治安権限が7月に英国、オーストラリア軍からイラク新政府に移管されるためであり、陸自は2年半の活動を終える。これまでのところ心配された事態は起きていないが、最後のひとりがイラクを去るまで気を抜かず、有終の美を飾ってほしい。

 民主主義国の指導者にとって軍を外国に派遣する決断は重い。政治生命がかかる。命令によって多くの兵士の命が危険にさらされるからだ。2003年12月に小泉純一郎首相が下した自衛隊のイラク派遣決定は首相自身だけでなく、日本全体にとって重いものだった。あの時、私たちは「戦後日本が初めて経験する胸に重い決定」と書いた。

 イラク戦争の開戦に至る経緯には様々な議論があった。一方で国連決議に基づくイラク復興に対する支援の重要性は論を待たない。日本政府は南部の安全な場所を選び、人道復興支援活動を中心として陸上自衛隊を派遣した。テロが頻発し、戦闘状態に近い国への自衛隊派遣は、戦後日本にとって初めての経験だった。壮行会は緊張にあふれていた。

 派遣決定の少し前には、復興支援のためにイラク全土を駆け回っていた奥克彦大使、井ノ上正盛書記官のふたりの外交官がテロリストに襲われ殉職した。当時、私たちは派遣される自衛官の安全確保に最善を尽くすよう求めた。サマワの陸上自衛隊は幸いひとりの犠牲者も出していない。このまま活動を終え、別の形でイラク支援が継続されれば、それは成功物語となる。

 自衛隊の最高指揮官である首相が自分の任期内に撤退を決めたのは、最高指揮官としてけじめをつけたかったのだろう。今後の国際協力活動を展開する上で先例になる。残念なのは現地を視察できていない点だ。ブッシュ米大統領、ブレア英首相、盧武鉉韓国大統領、ベルルスコーニ前イタリア首相らは視察を終えている。クウェートからサマワまでの自衛隊ヘリコプターによる輸送が困難とされたのが原因だった。

 イラクではテロは終息していないものの、選挙結果を踏まえ、ようやく政府ができた。米国はイラクの政治情勢を見ながら出口戦略を探る。ブッシュ政権はそれを「成功戦略」と呼ぶ。「あとは野となれ」式な撤退ではなく、イラクに民主的政権を定着させる成功物語の結果として撤退するシナリオを描きたいようだ。日本にとってもサマワ撤退がイラク支援の終わりではない。


http://www.nikkei.co.jp/news/shasetsu/index20060620MS3M2000320062006.html

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