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シリーズ「変貌する日米同盟」第1回「負担は軽減されるのか (日暮れて途遠し)
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投稿者 天木ファン 日時 2006 年 6 月 13 日 23:23:49: 2nLReFHhGZ7P6
 

シリーズ「変貌する日米同盟」第1回「負担は軽減されるのか

雑 / 2006-06-13 22:53:01


3夜連続のNHKスペシャルです。
以前TV朝日サンプロで額賀防衛庁長官の話と田岡俊次氏の話を聞いた印象は、ラムズフェルドの海外駐留削減方針に乗じて基地削減を実現する、陸軍第一司令部はワシントン州の小さな部隊で、表面的に米軍プレゼンスが減る印象を避けるためにお茶を濁したようなものということであった。
しかし、このNHKでは日米の軍事融合が全面に出されている。
それは第二夜が詳しいが、第一夜は基地の町の現実。大変に重い。

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シリーズ「変貌する日米同盟」
第1回「負担は軽減されるのか
〜基地の町からの報告〜」

6月8日(木)午後10時〜10時44分
NHK総合テレビ
第1回では、米軍再編に揺れる自治体や住民の動きを追う。基地の75%が集中する沖縄。普天間基地の返還や海兵隊の移転などの負担軽減策が示された。しかし、騒音被害は依然深刻で嘉手納基地の周辺ではコミュニティーの崩壊が進んでいる。
一方、新たな負担を強いられる自治体もある。山口県岩国市は、米空母の艦載機の移転が決まった。住民投票で87%が受け入れに反対、政府への反発を強めている。
基地の負担は本当に軽減されるのか、基地移設に伴う費用を私たちがどれだけ負担するのか。再編に揺れる沖縄や岩国の現実を見つめ、国民の目線から見た再編の課題を描く。

先月、米軍が行った軍事演習。世界各国で頻発するテロを想定したテロリスト集団制圧訓練。演習の指揮は米陸軍第1軍団司令部、テロとの戦いの軍事機能を司る中枢機能を担っている。
世界戦略の見直しを迫られるなかで、今、アメリカはこの司令部の機能を高め、日本にその拠点を移そうとしている。

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(キャンプ座間の影像)
キャンプ座間(神奈川県)。司令部はここに置かれる。
アメリカは日本を前線基地にしてより迅速な軍事活動を展開しようとしています。
アジア〜中東地域でテロ多発、核兵器の開発も進められている不安定な弧。この間近に位置する日本を重要な拠点に位置付けたのです。

(米国防総省、ローレス副次官)
私たちは、日本との同盟関係を単にこの国の問題ではなく、世界戦略のなかで捕えています。日本にある基地の問題も、こうしたグローバルな視点で考えていかなければならないのです。

(ラムズフェルド国防長官、ライス国務長官、麻生外相、額賀防衛庁長官の握手シーン)
日米は先月在日米軍の大規模な再編に合意した。
日米同盟関係はかつてない程強固なものになろうとしている。

シリーズ第1回は、日本政府が強く求めた基地負担の軽減を検証する。

日米同盟を強化しながら、沖縄に集中する基地の負担をどう減らしていくのか。
日本政府は相反する難しい課題の実現を迫られました。

(額賀福志郎防衛庁長官)
米軍再編のキーワードの一つは負担の軽減、二つ目は防衛力・抑止力の維持、三つ目は日米同盟の信頼関係強化。三つの連立方程式を解決する。

今回の再編で地元が望む基地の再編は実現されるのか。
再編によってどのような負担が新たに生まれるのか。
基地を抱える各地からの報告です。

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(沖縄に帰還する米軍F15戦闘機、基地の空撮)
沖縄には在日米軍基地の75%が集中する。
住宅地に囲まれた普天間基地-----海兵隊ヘリコプター部隊の拠点。
嘉手納基地----4000m級滑走路2本を備える、極東最大の空軍基地。

沖縄米軍基地は沖縄本島の1/5の面積を占める。
この状態を放置し続ければ沖縄の不満が噴出し、両国の同盟関係を根幹から揺るがしかねないと考えた。政府がもっともこだわったのは、はかねてから住宅密集地で事故の危険性が指摘されていた普天間基地の地元への返還だった。
年間の離発着回数は2万回、ヘリコプター部隊が訓練を繰り返している。
今回その普天間基地を同じ沖縄県内に移転することが決まった。
住民は喜んでいいのか複雑な気持だ。

10年前から名護市辺野古への移転計画。
当初は沖合い案2.2km埋め立ての滑走路案。
2005/10日米協議のなかで、集落に近いキャンプ・シュワブ沿岸地域案に変更された。

突然の計画変更に地元は一斉に反発した。
1600人の住民の意見の取りまとめにあたってきた古波蔵氏も全く聞かされていなかった。
住民はもともと滑走路建設には反対だったが、集落からできるだけ離れた沖合いにつくる条件で受け入れた。
(2001年の国による騒音調査影像)
地元は3km以上の沖合いに離して欲しいと訴えたが、国は2.2kmでも騒音の影響少ないと説得。
地元が受け入れられるギリギリの計画だった。
それが今回で取り消され沿岸になった。

何故、地元と一度合意した計画が突然変更に?
そこにはアメリカとの同盟関係維持のため、建設を急ぐ日本政府の強い姿勢があった。

2003年、ラムズフェルド国防長官の沖縄視察時、上空から普天間基地を見てこう言ったという。
「市街地のこんな近くで訓練をしているのか。早く移設しなければダメだ」

翌2004年、恐れていた事態がおきた。
ヘリコプターが基地に隣接する大学構内に墜落したのだ。
再び事故が起これば日米同盟にとって取り返しのつかないことになる。日本政府は焦りを募らせた。

しかし、名護市辺野古沖合い移転計画はまったく進まなかった。
環境保護団体による反対運動がおきていたのだ。

10年たっても進まなかった建設計画。
政府は、米軍シュワブ基地の一部を活用する沿岸案なら反対運動にも左右されないと考えた。
(防衛庁、守屋武昌事務次官:今回は待ったなしで計画を進めなければならない。そうしないと日米の同盟関係にも影響を与える)

2006.4
政府は沿岸案に反対する名護市長を東京に呼び、地元を納得させるための具体案を提示した。
「離陸用、着陸用の2本の滑走路を使い分け、集落上を飛ばないようにできる」
テレビニュースでこれを見る古波蔵氏。何故滑走路が2本になったのかこの時点ではわからなかった。本当にこの案で地元の不安は解消されるのかとまどいを感じていた。

4月末、辺野住民集会が行われた。国との交渉の機微に触れるとして非公開で行われた。
地区代表から、
「移設は国の政策なので仕方がない。これからは地域の振興策を求めていきたい」と説明があった。地区幹部たちは事前に額賀長官と会い、話を聞いていた。
「どの町からもうらやましがられる町にする」そう説明を受けたという。
(額賀長官インタビュー)
そう言われたのですか?「そうだ、基地を受け入れた町とそうでない町とは生活環境から何から迷惑度が違う。それに対応してきちんと考えていかなければならないと思う」

受け入れ合意から10年、すでに名護市では国による種々の振興策が実施されている。
2年前にできた国立高専「沖縄工業高等専門学校」は人口が減りつづける地域の活性化策。
国から補助を受けて建設されたオフィスセンターは、法人税優遇措置により、運送会社のコールセンター、IT企業などが県外から誘致された。
古波蔵氏の家のすぐそばでも大規模な土地造成が始まっている。国の支援を受けて綜合運動場が計画されている。

一度、沖合いの建設計画を受け入れたことで、もう後戻りができなくなった地元。
古波蔵氏はこれからは国の示した沿岸案を元に調整を進めていくしかないと感じている。

(辺野古に移転してくることが決まった普天間基地のヘリ離発着訓練の様子)
風の向きや強さなど天候次第で、離発着の向きが変わる様子がわかる。
政府は2本の滑走路で住民地域を避けるように要請しているが、アメリカはあくまでも可能な範囲で努力するとしている。

(在日米軍ラーセン副司令官)
「協議のなかで住宅地上空を絶対に飛ばないと合意したわけではない。もちろん、できるだけ日本政府の要望に答えるように努力はしたいとは思う」

06.5.1ワシントン 3年間に渡る在日米軍再編協議の最終報告。

1. 普天間基地のほか、沖縄中南部の5つの基地を返還。
2. 最も騒音が激しい嘉手納基地の戦闘機の訓練の一部を本土に移転。
3. 海兵隊8000人のグアム移転。

費用負担:現状で、ボーリング場、映画館などの娯楽施設、ショッピングセンターなどの人件費や光熱費の大半が日本の税金(思いやり予算)でまかなわれている。
グアム移転では新たに隊員宿舎の建設費など6800億円が予定される。
住居建設費用は日本のものを参考に一戸当たり8000万円が割り当てられている。
(現在の平均的海兵隊員の住居の様子:大きなベッドルームの3LDK、150u)
海外の米軍施設の建設費用を日本が負担するのは初めてのことになる。

(再び、在日米軍ラーセン副司令官)
(グアム移転費用負担は)日本にとって非常に有益な投資となるでしょう。
というのも、日本が同盟のために投資している金額に応じて、危機が生じた場合にアメリカは支援を行なうことを約束しているからです。
日本はそれに見合った費用を負担することによってアメリカとの関係を維持できるのです。

沖縄基地を軽減しても抑止力維持のため本土の基地をこれまで以上に活用できるようにした。

普天間の機能の一部を九州の3つの基地、築城、鹿屋、新田原へ分散した。

嘉手納基地の訓練の一部は、築城、新田原、小松、百里、三沢、千歳の全国6箇所の自衛隊基地に移転した。日米共同訓練が強化される。

有事の際に全国の主な空港、港湾を米軍が利用できることが再確認された。

(米国防総省ローレス副次官)
今回の再編の狙いは米軍による日本基地の恒久維持。沖縄をはじめ日本の国民の指示を十分受けたゆるぎない基地の運用が必要だった。

岩国基地沖合いで進められている2400m滑走路。2009年完成をめざす。
米軍岩国基地は本州唯一の海兵隊拠点。
戦闘機を中心に57機が配備され、3500人の隊員が所属する。
今回の基地再編で岩国は最も大きな負担を新たに強いられることになる。
普天間から空中給油機12機が移転してくる。
また、厚木から空母艦載機59機が移転してくる。
普天間も厚木も住宅密集地にある基地の負担軽減を目指したもの。

岩国基地の現有滑走路は住宅地域まで900mしか離れていない。
その1km沖合いに新滑走路建設が進められている。
国はこの新滑走路ができれば騒音の影響は少なくなるとして、戦闘機の移転を決めた。

沖合い滑走路はもともと騒音緩和を求める住民の要望を受け市が国に求めてきたもの(1992年の自民党本部への陳情影像。20年余りに渡って岩国市が陳情を繰り返しやっとこの年に認められたもの)
その滑走路が今回新たな負担の受け皿とされたことに山本氏(岩国市元基地対策部長)は憤りを感じている。

山本さんが今最も心配しているのは、厚木から来る空母艦載機の訓練。
厚木空母艦載機のNLP(夜間離着陸訓練)映像。
激しい騒音を伴うため、現在は小笠原の硫黄島で行なわれているが、天候不良を理由にこれまで度々岩国でも行なわれてきた。
空母艦載機が岩国に来れば、沖合い建設中の滑走路がこの訓練に使われるのではないか。

これまで岩国では基地に対する目立った反対運動はなかった。
しかし、今回の新たな負担は多くの市民にとって受け入れがたい。
3月の住民投票では87%が受け入れ反対だった。
市民集会映像。おとなしい岩国市民を見越して国にだまされた。場合によったら空母そのものがここに来るかもしれない。絶対声を大きくしよう。

政府は2009年までにNLPを行う恒常施設提供を米軍に約束している。それがどこなのかはまだ決まっていない。

嘉手納基地に米軍受け入れが決まった日本全国の自治体から視察が相次ぐ。
早朝6時から離陸する戦闘機。25分に15機を数える。
驚く視察者に、5時から飛ぶときもありますよと説明する地元。
早朝、深夜の訓練を控えるよう繰り返し要請してきたが、米軍は必要な訓練だとして応じていない。やっと現実の問題として考え始めた内地の関係者。

訓練が本土に移転すると沖縄の騒音被害はどの程度減るのか。
嘉手納基地隣接の北谷町砂辺地区で検証。飛行ルートの真下に位置し最も深刻な騒音被害を受けている。
嘉手納基地では7万回/年の離発着から移転で1万回程度の減があると見られる。
しかし、これでは住民も気付かないほどの影響しか与えないのではないかと予想されている。
うるささ指数というものがある。
75以上で防音対策必要、90以上では移転が必要というもの。
もっともうるさい砂辺地区。現在90以上、95以上が殆ど。これが家1,2軒ずれる程度の影響しかない(京都大学チーム)

砂辺では出て行く住民が後を絶たない。
30年前に450軒あった家から200軒が出て行った。地域が崩壊していく。今年もまた2軒が去った。
出て行った土地は国が買い取り、緑地にされる。

再編協議が終わった5月、岩国基地に全国から25万人の人が詰めかけた。
年に一度の航空ショーが開かれる。
自衛隊のブルーインパルスチームが参加し、日米親善をアピールする。厚木から59機配備が決まった空母艦載機も参加し、轟音を轟かせる。


http://blog.goo.ne.jp/taraoaks624/e/1443fd6d5a37d640eb49fe0b4afeeaf9

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