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国賊"よしりんファン"へ送る---信太正道「特攻隊員の真実」---(戦争を語り継ごうプログから)
http://www.asyura2.com/0601/senkyo23/msg/154.html
投稿者 ミスター第二分類 日時 2006 年 6 月 10 日 02:45:55: syFUAx3Wc1pTw
 

出典 http://nishiha.blog43.fc2.com/blog-entry-225.html


信太正道「特攻隊員の真実」---(戦争を語り継ごうプログから)

以前MLでご紹介しました「最後の特攻隊員」(1998年、高文研)の著者、信太正道さんのご活動を久しぶりで新聞で拝見しました。

「講演会:反戦活動家・信太さん『中翼が憲法守る』」(毎日大分版、5日)

海軍兵学校出身の神風特攻隊員、航空自衛官、日航機長という経歴を持つ信太さんは、現在「戦争屋にだまされない 厭戦庶民の会」の会長として活躍されています。

この信太さんがかつて「小林よしのりファンの若者たちへ」のメッセージとして書かれました「特攻隊員の真実」をご紹介しましょう。

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出典 http://www.jca.apc.org/keystone/K-ML9809/0656.html
以下は『最後の特攻隊員』の著者・信太正道さんの“よしりん”ファンへのメッセージ原文:
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     小林よしのりファンの若者たちへ

          特攻隊員の真実

             元神風特別攻撃隊古鷹隊・海軍少尉 信太正道

 小林よしのりのコミック『戦争論』(新ゴーマニズム宣言スペシャル)がたいへん売れているようです。
その中で彼は、「戦争の中で愛と勇気が試され/自己犠牲の感勤が生まれ/誇りの貴さを思い知ることもある」と戦争を賛美しています。なにか、六○年前の雑誌『少年倶楽部』を読んでいるような気になりました。

 当時の日本の少年たちは、戦争賛美の記事やイラストを満載した、こうした雑誌を血わき肉おどらせながら読み、知らぬうちに〃軍国少年〃に染めあげられていったのです。

 小林よしのりには、当時の無邪気な〃軍国少年〃の姿が重なります。

彼こそまさに「洗脳されっ子、純粋まっすぐ君」です。

 新聞はオウム真理教による〃小林よしのり暗殺計画〃を報道しました。

「あのとき戦争をして運よく生き延びた」と、彼はそこで特攻隊を体験した気持ちになり、『戦争論』のうち二割近くの紙面を特攻隊にさいています。

 しかし、私たち戦争体験者から見れば、それはお笑いです。

 オウムは、麻原彰晃が起こした、大規模ではあるが、一つのテロにすぎません。

 戦争とはほど遠いものです。

 またオウムに狙われたとしても、必ず殺されるわけではありません。

 絶対的に死ななければならなかった特攻とは比較になりません。

 『戦争論』は、しょせんマンガです。

 小林よしのりは本当の軍隊を知りません。

 あまりにもおセンチです。

 たとえば、少年飛行兵は卒業前に「郷土訪問飛行」が許され、出身小学校では全校生徒が校庭にその飛行兵の名を人文字で描いて大歓迎するのだった!と感動して描いています。

 とんでもありません。

 郷土訪間飛行は重大な軍隊の規律違反でした。

 これはアメリカ空軍でも同じで、ホーム・ピッケは厳禁・厳罰です。

 (それでも外出中にこっそり故郷に手紙を出し、郷土訪問飛行を実行した不届き者たちは後を絶たなかったようでずが。)

 このように軍隊は、小林よしのりが考えるほど甘っちよろいところではありません。

 小林よしのりはまた海軍兵学校の「教育参考館」に展示された特攻隊員の遣書に感涙しています。

 実は私は海軍兵学校の卒業生です。

 私の在校中(戦争中の一九四二〜四五年)は、そこは文字どおり教育に参考になる物が展示されており、お涙頂戴とは無縁でした。

 例えば、艦隊勤務で必要な生活用品とか、飛行機に積まれる航空糧食等が展示されていました。

 日中戦争開戦時、弾丸を撃ち切った樫村兵曹長は、敵機に体当たりして、国民を驚喜させました。

 その片翼が半分以上ちぎれた樫村機が、教育参考館に展示されていましたが、しかしそれは、樫村兵曹長を賛美するためではありません。

 航空力学の参考になるからです。

 私たちは、凱旋した樫村兵曹長が酒癖がわるく、酒場で大言仕語ばかりして、 パイロットを首になったことを教えられていました。

 私たち海軍兵学校の同期生(七四期生)三六名からなる神風特攻隊古鷹隊は、北海道の千歳航空隊で訓練を受けた同期の二百名の中から、指名によって編成されました。

 日本の敗戦のちょうど二○日前、一九四五年七月二五日のことです。

 その翌日、近くの旅館で、横浜からやってきた両親と最後の面会の機会を与えられました。

 私が二百名の中から特攻隊に選ばれたことを聞くと、母は突然、「正道、二階にいらっしゃい」と言い、部屋に入ると、「断わることはできないの?」と言って泣きくずれました。

 もちろん、そんなことが不可能なのはわかりきっているのです。

 そのあと体当たりの訓練が続いて翌八月一○日、身辺整理を命じられ、「遺書」を書くことをすすめられました。

 しかしそこに〃本心〃など書けないことは、海軍兵学校に入ってすぐに身にしみて思い知らされていました。

「……ご両親様有り難うございました。正道はこれから御国の為に行きます」

 これが私の「遺書」の結びでした。

 八月一三日、千歳航空隊を出発し、陸路、前進基地に向かいました。

 その移動の途中、仙台駅で敗戦を迎えました。

 仙台は無残な焼け野原になっていました。

 敗戦を知り、誰もが悲しそうな顔をしていました。

 だけど同時に、お互い「助かった!」という目つきを隠すことはできませんでした。

 私たち海軍兵学校卒業生は、しばしば同期生会を開きます。

 そこでときどき、古鷹隊の生き残りと顔を合わせます。

 でも、隣り合わせに座ることはありません。

 何故だかわかりますか?

 仙台駅での弱気を語りたくないからです。

 私たちは、いまでも「海ゆかば」や「軍艦マーチ」「同期の桜」に陶酔する集団だからです。

 私が日本航空に在職中、ステュワーデスの結婚式に招待されました。

 彼女の父親が同期生だからです。

 同期生の一人が、祝賀会で挨拶しました。

「俺は空の特攻隊であった。新婦の父親は海、つまり、回天の特攻隊であった。だか
ら、父親の気持ちがよくわかる」

 私は、「なに言ってやがんだ」と唖然としました。

 なぜなら、彼は特攻隊の指名からまぬがれた一七○名の一人だからです。

 日本に生き残る一万人以上の〃自称、特攻隊員〃は、みんな彼のように大法螺を吹きまくっているのでしょう。

 私たち特攻隊員は、右翼からは賛美され、左翼からは「特攻くずれ」とさげすまれ、屈析した気持ちでおります。

本心をあまり語りたくはありません。

 小林よしのりは、若者たちに喜んで郷土(クニ)のために死んでもらう物語を用意
すべし、と強調しています。

 だまされないでください。

 戦争も、そして軍隊も、小林よしのりが考えているようなものとは違います。

 特攻隊当時はもちろん、海軍兵学校当時も、小林よしのりのような無邪気な「純枠まっすぐ君」は私の周囲に一人もいませんでした。

 みんな自分の行く手に「死」を見ていたからです。

 「死」に対して無知で鈍感な者だけが、戦争を賛美できるのです。

============================= 転載ここまで =============================
[コメント]
 小林よしのり氏も、もしかしたら「自己陶酔症候群」なのではないのだろうか?

 特攻隊での死が美しいものであり、愛国心による死が崇高なものと勘違いしていないだろうか?

 彼は主張からは国家や団体や集団や全体に寄与する死は崇高で美しいもので、それは自分の郷土や親兄弟に対する愛に基づいていると・・・・・

 でも待て!
 なぜ死ななければならないのか!
 戦場での孤独で冷たくて苦しい死が崇高なものなのか!
 命を懸けて守らされたのは家族の生命や郷土ではなくて「カネ」や「利権」や「特権」ではなかったのか!

 為政者の言う国益や公益なるものの正体は一体なんであったのか良く考えてみる事だ。

 最後に言っておくが、勝手に戦争をはじめておき、自分で戦争を終結ことすらできず本来なら「天皇に対して敗戦責任を負わなければならない方々」が死んで許された形になっている可能性があると言う事を忘れないように・・・・・・

 靖国問題は「天皇に対する戦争遂行者の敗戦責任」と言う点が故意にごまかされている可能性があるといっておこう。

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